「これが達人の技か!」家電専門店のエキスパートに、接客の秘訣を聞いた 提供:株式会社ノジマ By - grape編集部 公開:2017-10-27 更新:2018-05-23 家電 Share Post LINE はてな 「掃除機、洗濯機、冷蔵庫。家電を買おう!」と思い立ったら向かうのが家電量販店。家電を買う時に優先するのは、まずは「安いこと」!そう思う人も多いのではないでしょうか。 だけど『安いだけ』ではダメ。最新で便利な機能もついていて、生活に合って使いやすいこと。自分好みにカスタマイズできない物が多いからこそ、自分にぴったりな商品を選びたい。 家電は自分好みにカスタマイズしたりできない物が多いからこそ、もっとも自分にあった商品を選びたい。 長く使う物、生活に密着している物、そして決して安くない買い物が家電。納得できる商品を選ぶにはどうしたら良いのか。選び方のヒントを、デジタル家電・携帯電話専門店を展開する『ノジマ』に勤務する堀越さんと金子さんに伺いました。 私たちは家電専門店の『相談員』 ーー家電量販店で接客をするにあたって何が重要だと思いますか。 堀越:私たちは家電専門店の相談員であるという考えかたを大事にしています。家電専門店の相談員として、お客さまがその商品を欲しい理由、買い替えたい理由、いま使っている家電に対する不満を聞くことなどお客さまのニーズを聞くことがもっとも重要だと考えています。 ーー家電量販店にも販売員がいますが、ノジマとは何が違うのですか。 堀越:物売りではなく、お客さまにあった商品をコンサルティングすることです。店頭に立つ相談員は全員ノジマの正社員で、ヘルパーさん(メーカーおよびメーカー系列の販社に雇われ、家電店で販売する人)も店頭におりません。ノジマの相談員がお客さまに本当に合った商品をコンサルティングさせていただいています。 ーーあらゆる商品の勉強をするのは大変じゃありませんか。 金子:メーカーによって商品の特徴や機能が違うので、商品研修やメーカーさんが主催する内覧会などで勉強をして商品知識を学んでいます。でも、知識だけでは『説明員』になってしまうので、その機能はどのようにお役に立つかを考えるようにしています。 例えば「一人暮らしだから安い小型冷蔵庫がいい」とおっしゃるお客さまがいて、なぜ小型がよいのかよくよく伺うと「消費電力が低いから」と思ってらしたことが理由でした。 小型冷蔵庫と大型冷蔵庫の消費電力は大型冷蔵庫のほうが安い場合が多く、冷蔵庫は10年はもつといわれているので、消費電力を理由に小型冷蔵庫を望まれるなら大型冷蔵庫のほうがよいことをお話いたしたところ、そんなこと知らなかったと驚かれました。 ですが、冷蔵庫を設置する場所の広さを伺いましたら、大型サイズを置くには少し幅が足りなかったようなので、小型でもっとも消費電力が低いタイプを紹介させていただきました。 ーー家電専門店の相談員であることはそんなに重要ですか。 堀越:私たちは、お客さまは「自分が本当に欲しい物、合った物を紹介してくれるお店」に向かわれると思っています。 ーー「20万円のものが欲しい」というお客さんが来て、話を聞いていたら明らかに10万円のもので足りるという時に、売り上げとの葛藤はないんですか。 金子:私は葛藤はしないです。それぞれの商品の特徴を伝えて、お客さま自身に選んでもらうようにしています。お客さまに「これよりもあっちがよかった」と後悔されてしまうのが一番ショックなので。先ほどの冷蔵庫の話のように、長い目でみたら20万円の商品のほうがよい場合もあります。なので、なるべくたくさんお話をきいてよりよいお買い物をしていただけるように心がけています。 ーーお客さんに必ずする質問はどんなものですか。 堀越:相談員に「これを聞かなきゃいけない」という決めごとはありません、「次はこれを聞いて、答えをいわなきゃ」となるとこれもまた『説明員』になってしまいます。 金子:私はいまお使いの商品の不満点をお聞きして、「その不満なところをよくする商品はないかな」と考えます。ほかにもこだわりや好きなところなどもお聞きします。そこには日常生活で使用していて「絶対譲れない」というところがあると思いますし。いろんなことを聞いてますね。 ノジマの相談員はどのように作られるか どんな質問にも目をそらさずまっすぐに答えるふたりの相談員に、ちょっと圧倒されてしまうほど。しかし、全員が本当にそんな接客しているのでしょうか。 堀越:入社したら、まず1ヶ月間の研修があって、そこで接客の考え方を教えられます。その後は、実際店舗に入って教育をしていきます。 そのころ口酸っぱく言われていたのは、お客さまへの感謝を忘れないこと。あと、販売の『売』をノジマでは『買』って書くんですね。売るのではなくて、買っていただく。これが考えかたです。お客さまの立場だけではなく、お客さまと同じ目線になるようにといわれました。 これを実現するために、店頭でさまざまな教育を行っているそうです。例えば、お客さまが使っている時のイメージを話すことを身につけるのに、店員同士でロールプレイングをするそうですが、それも終業後に時間を決めて行うというよりも、空いた時間を使って行うのだとか。 「それはお客さまに喜ばれるのか、喜ばれないのか」を常に考えて行動するノジマの相談員たち。より多くのお客さんに喜ばれ続けると『エースコンサルタント』という役が与えられるそうです。 堀越:エースコンサルタントになると、率先販売をしながらスタッフの育成、そして店舗やエリアで販売できるスタッフを増やすことはもちろん、知識を創造・共有して新しい取り組みをいち早く取り組んでいきます。つまり「お客さまに喜ばれるのか」をさらに追求していくことができるようになるんです。 心から満足できる買い物を楽しめる場所 取材の後、実際に店頭に行き、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、炊飯ジャーについて質問しましたが、専門的な知識はもちろん、おふたりとも、それぞれ自分たちが使う時に困ったことを例にあげてわかりやすく話をしてくれました。 デザイン性を重視したいわゆるオシャレ家電をみかけ、「すっごく素敵だけど、こんな高い商品買う人いるの?」そんなぶしつけな問いかけをしてみたら、「すっごく素敵と思う気持ちが毎日の生活で感じられるのはいいことですよね!」と。適当に受け流すのではなく、そんなふうに応えてくれた金子さん。 金子:私、人見知りなんですよ。よく違うでしょっていわれるんですけれど。しかも仕事になると余計力が入ってしまって…。新入社員時代は、冷蔵庫とか大きいものになると足が震えてしまうほどでした。 だからこそ、初めてご成約いただいた冷蔵庫は本当に嬉しかったです。その時お客さまが「真剣に丁寧に私と向き合ってくれたのが、うれしかった。」といってくれて…涙が出るほど嬉しかったです。いまでもそのお客さまはお店にきてくださいます。相談員をしていて、こんなにありがたいことはありません。 あらゆるものを、ネットで気軽に買えてしまう昨今。しかしそれだとスペックなどだけに目がいってしまいがちで、「違うモデルにすればよかった」と後悔することも。 家電を買おう!そう思ったら、あなたと一緒に考えてくれるお店に行って、本当に納得するお買い物をしてみてはいかがでしょうか。 ノジマのウェブサイトへ [文・構成/grape編集部] Share Post LINE はてな
「掃除機、洗濯機、冷蔵庫。家電を買おう!」と思い立ったら向かうのが家電量販店。家電を買う時に優先するのは、まずは「安いこと」!そう思う人も多いのではないでしょうか。
だけど『安いだけ』ではダメ。最新で便利な機能もついていて、生活に合って使いやすいこと。自分好みにカスタマイズできない物が多いからこそ、自分にぴったりな商品を選びたい。
家電は自分好みにカスタマイズしたりできない物が多いからこそ、もっとも自分にあった商品を選びたい。
長く使う物、生活に密着している物、そして決して安くない買い物が家電。納得できる商品を選ぶにはどうしたら良いのか。選び方のヒントを、デジタル家電・携帯電話専門店を展開する『ノジマ』に勤務する堀越さんと金子さんに伺いました。
私たちは家電専門店の『相談員』
ーー家電量販店で接客をするにあたって何が重要だと思いますか。
堀越:私たちは家電専門店の相談員であるという考えかたを大事にしています。家電専門店の相談員として、お客さまがその商品を欲しい理由、買い替えたい理由、いま使っている家電に対する不満を聞くことなどお客さまのニーズを聞くことがもっとも重要だと考えています。
ーー家電量販店にも販売員がいますが、ノジマとは何が違うのですか。
堀越:物売りではなく、お客さまにあった商品をコンサルティングすることです。店頭に立つ相談員は全員ノジマの正社員で、ヘルパーさん(メーカーおよびメーカー系列の販社に雇われ、家電店で販売する人)も店頭におりません。ノジマの相談員がお客さまに本当に合った商品をコンサルティングさせていただいています。
ーーあらゆる商品の勉強をするのは大変じゃありませんか。
金子:メーカーによって商品の特徴や機能が違うので、商品研修やメーカーさんが主催する内覧会などで勉強をして商品知識を学んでいます。でも、知識だけでは『説明員』になってしまうので、その機能はどのようにお役に立つかを考えるようにしています。
例えば「一人暮らしだから安い小型冷蔵庫がいい」とおっしゃるお客さまがいて、なぜ小型がよいのかよくよく伺うと「消費電力が低いから」と思ってらしたことが理由でした。
小型冷蔵庫と大型冷蔵庫の消費電力は大型冷蔵庫のほうが安い場合が多く、冷蔵庫は10年はもつといわれているので、消費電力を理由に小型冷蔵庫を望まれるなら大型冷蔵庫のほうがよいことをお話いたしたところ、そんなこと知らなかったと驚かれました。
ですが、冷蔵庫を設置する場所の広さを伺いましたら、大型サイズを置くには少し幅が足りなかったようなので、小型でもっとも消費電力が低いタイプを紹介させていただきました。
ーー家電専門店の相談員であることはそんなに重要ですか。
堀越:私たちは、お客さまは「自分が本当に欲しい物、合った物を紹介してくれるお店」に向かわれると思っています。
ーー「20万円のものが欲しい」というお客さんが来て、話を聞いていたら明らかに10万円のもので足りるという時に、売り上げとの葛藤はないんですか。
金子:私は葛藤はしないです。それぞれの商品の特徴を伝えて、お客さま自身に選んでもらうようにしています。お客さまに「これよりもあっちがよかった」と後悔されてしまうのが一番ショックなので。先ほどの冷蔵庫の話のように、長い目でみたら20万円の商品のほうがよい場合もあります。なので、なるべくたくさんお話をきいてよりよいお買い物をしていただけるように心がけています。
ーーお客さんに必ずする質問はどんなものですか。
堀越:相談員に「これを聞かなきゃいけない」という決めごとはありません、「次はこれを聞いて、答えをいわなきゃ」となるとこれもまた『説明員』になってしまいます。
金子:私はいまお使いの商品の不満点をお聞きして、「その不満なところをよくする商品はないかな」と考えます。ほかにもこだわりや好きなところなどもお聞きします。そこには日常生活で使用していて「絶対譲れない」というところがあると思いますし。いろんなことを聞いてますね。
ノジマの相談員はどのように作られるか
どんな質問にも目をそらさずまっすぐに答えるふたりの相談員に、ちょっと圧倒されてしまうほど。しかし、全員が本当にそんな接客しているのでしょうか。
堀越:入社したら、まず1ヶ月間の研修があって、そこで接客の考え方を教えられます。その後は、実際店舗に入って教育をしていきます。
そのころ口酸っぱく言われていたのは、お客さまへの感謝を忘れないこと。あと、販売の『売』をノジマでは『買』って書くんですね。売るのではなくて、買っていただく。これが考えかたです。お客さまの立場だけではなく、お客さまと同じ目線になるようにといわれました。
これを実現するために、店頭でさまざまな教育を行っているそうです。例えば、お客さまが使っている時のイメージを話すことを身につけるのに、店員同士でロールプレイングをするそうですが、それも終業後に時間を決めて行うというよりも、空いた時間を使って行うのだとか。
「それはお客さまに喜ばれるのか、喜ばれないのか」を常に考えて行動するノジマの相談員たち。より多くのお客さんに喜ばれ続けると『エースコンサルタント』という役が与えられるそうです。
堀越:エースコンサルタントになると、率先販売をしながらスタッフの育成、そして店舗やエリアで販売できるスタッフを増やすことはもちろん、知識を創造・共有して新しい取り組みをいち早く取り組んでいきます。つまり「お客さまに喜ばれるのか」をさらに追求していくことができるようになるんです。
心から満足できる買い物を楽しめる場所
取材の後、実際に店頭に行き、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、炊飯ジャーについて質問しましたが、専門的な知識はもちろん、おふたりとも、それぞれ自分たちが使う時に困ったことを例にあげてわかりやすく話をしてくれました。
デザイン性を重視したいわゆるオシャレ家電をみかけ、「すっごく素敵だけど、こんな高い商品買う人いるの?」そんなぶしつけな問いかけをしてみたら、「すっごく素敵と思う気持ちが毎日の生活で感じられるのはいいことですよね!」と。適当に受け流すのではなく、そんなふうに応えてくれた金子さん。
金子:私、人見知りなんですよ。よく違うでしょっていわれるんですけれど。しかも仕事になると余計力が入ってしまって…。新入社員時代は、冷蔵庫とか大きいものになると足が震えてしまうほどでした。
だからこそ、初めてご成約いただいた冷蔵庫は本当に嬉しかったです。その時お客さまが「真剣に丁寧に私と向き合ってくれたのが、うれしかった。」といってくれて…涙が出るほど嬉しかったです。いまでもそのお客さまはお店にきてくださいます。相談員をしていて、こんなにありがたいことはありません。
あらゆるものを、ネットで気軽に買えてしまう昨今。しかしそれだとスペックなどだけに目がいってしまいがちで、「違うモデルにすればよかった」と後悔することも。
家電を買おう!そう思ったら、あなたと一緒に考えてくれるお店に行って、本当に納得するお買い物をしてみてはいかがでしょうか。
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[文・構成/grape編集部]