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あの松平健が『歌のお兄さん』に!?俳優界の大御所が全力で歌って踊る

By - grape編集部  公開:  更新:

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時代劇から現代ドラマまで、幅広く活躍する俳優の松平健さんが、歌のお兄さん…ならぬ、歌うマツケンおじさんになって子どもたちと愛知県を楽しく紹介する動画が話題を呼んでいます。

さまざまな演出に全力で取り組むマツケンおじさんは、まさに歌のお兄さんそのもの。大御所にはなかなか頼みづらそうな演出、よくぞここまで…と驚かされるシーンもみどころです。

愛知で知育、「愛知育」というタイトルのこの動画。愛知県には『物事を自分の頭で考える力』を育てるヒントがたくさんあることを、相棒のチィくんと共にマツケンおじさんが歌って踊って紹介する動画になっています。

愛知県は車から飛行機、焼き物や抹茶など、さまざまな『モノづくりの宝庫』です。そのモノづくり産業に子どもたちが触れられる施設がたくさんあります。

実際に体験をしている子どもたちが、自分の手でハンドルを回したり、ボタンを押したりしてものを動かしている姿は、目を輝かせて本当に楽しそうです。

耳に残るマツケンおじさんの愛知育の歌と共に、モノづくりで大きくなった愛知県のすばらしさと、その産業観光を伝える内容に愛知への興味がわいてきますね。

松平さんは愛知県豊橋市の出身なんだそうです。この全力投球の歌とダンスには『郷土愛』もあったからこそ、とさらに納得。

子どもはワクワク、大人は感涙!愛知のモノづくり歴史

実際に「どんな施設があって、どんな体験ができるのか」を確認するため、編集部は動画で紹介された施設の1つ『トヨタ産業技術記念館』に行ってみることにしました。

『トヨタ』といってまず最初に思い浮かべるのは『クルマ』ですが、記念館の入り口は『繊維機械館』でした。クルマで有名な世界のトヨタグループの発祥は、実は織機。繊維事業がスタートだったことをご存知でしたでしょうか。

「なんで、機織りがクルマになったの?」

現在のトヨタ自動車は、豊田自動織機の自動車部門を分社化されてできた会社。「世の中に役立つことをしたい」という想いで、創業者の豊田佐吉さんが自動織機を発明。その後、息子の豊田喜一郎さんが日本の発展のために自動車製造を始めたのです。

トヨタ産業技術記念館では、「日本の成長のために何ができるか」、その発明の道程と技術の進化を、実際の機械と製造工程を、見て、触って、聞いて、体験できる施設となっています。

繊維機械館では、綿が糸になり織物になる工程を間近で見ることができます。綿はそのまま引っ張ると素抜けてしまいますが、ねじってから引っ張ると切れなくなる性質を持っています。

糸は綿からできている、頭の中では理解していたことですが、自分の手で触れて、その性質を実感するのは大切なことだなと、しみじみと感じてしまいました。

また、ガイドスタッフさんの説明がとてもわかりやすくて、しかもおもしろい!最新の織機が実際に稼働しているところも見学ができます。その迫力は、大の大人でも「おおおっ!」と声が出てしまうほどですよ!

自動車開発の試行錯誤に、胸が熱くなる

織機の歴史をしっかり体感した後にいよいよ『自動車館』へと続いていきます。成長した息子・豊田喜一郎さんは、「時代は自動織機などの軽工業から重工業に移りつつあり、自動車工業が将来的に経済の中心になる」と確信。豊田の新事業として自動車研究を始めたのです。

実際に開発が行われていた社屋を移築して作られたという施設の中で、創業期の豊田喜一郎さんたちの苦労や、熱い思いを持って取り組んでいた事実を知ると、胸にグッとくるものがあります。

豊田喜一郎さんと仲間たちの手で、日本製の自動車が誕生するまでをしっかり学んだあとは、広大な敷地いっぱいに、車の仕組みと構成部品の数々が展示されており、開発技術や生産技術の変遷を知ることができます。最初に開発されたトラックやエンジン、トヨタの代表車種がずらりと並んでいますよ。

『愛知育』の動画にも映っていた機械を発見!このロボット溶接ラインは、コンピューターで制御されていて、2ドアでも、4ドアでも、形の違うクルマを1つのラインで溶接できるようになっています。本物は迫力も大きさも全然違う!やはり体感すること、実際に見ることはとても重要ですね。

広大な敷地の中で、見て聞いて触って体験することができる展示品の数々。散策中は新たな気づきばかりで、頭が活性化されたような気がします。

愛知が育んできた、モノづくり文化

『製造品出荷額等』38年連続全国第1位である愛知県(※)。愛知のモノづくりを『愛知ブランド』として世界に発信するなど、さまざまな取り組みをされている、愛知県で観光を担当する、振興部観光局の朝岡千晶さんに話を伺いました。

ーー愛知県がモノづくり王国となったルーツはどういったところでしょうか。

いろいろなルーツがあると思います。土を使って陶芸を作るという意味では、器のことをセトモノと呼ぶ語源となった瀬戸焼は愛知県瀬戸市が発祥で、平安時代からあったと言われています。そういう意味で古くから手先を動かしてモノを作るという産業の地域でした。

機械という側面では、江戸時代に将軍・徳川吉宗が推し進めた質素倹約に対し、景気振興策として祭りや芝居などの芸能を奨励した尾張藩の第七代藩主・徳川宗春という存在があります。

新しい機械の発明や工夫を禁止されたこの時代に、祭り好きでも知られる宗春は率先して多くのからくり人形師たちを名古屋に招きいれました。機械を作るというようなルーツはそこにもあったのではないかといわれています。

ーー愛知のモノづくりを知育に活かしたいと思われたきっかけは?

モノづくりは、人々が望むモノをどうやってつくるか、ということを考える力が重要で、その考える力は幼いときに養われると思います。愛知県民が受け継いできた考える力で発展した事業を知っていただくたくさんの施設があり、製造過程を体感することができるように各施設は工夫されています。

今日ご覧いただいたトヨタ産業技術記念館では、組み立ての機械が「どうやって動いているのだろう」というのをよく見ることができ、観察する能力が身に付くんじゃないかと思います。 綿をよって糸を紡ぐ、部品があって車ができる、モノづくりの基本たる『どういう仕組みでモノができているか』ということを考える力が身に付くところなのかなと思います。

あいや西尾の抹茶ミュージアム 和く和く』では、お茶を作る工程を学び、自分で挽いた抹茶を飲むことができます。鮮やかな緑色は視覚にも届き、嗅覚的、味覚…五感に響く体験を楽しめます。

そのほかにも、『尾張七宝』といわれ、伝統的工芸品として人々に親しまれてきた「七宝焼」を学び、ブローチも作ることができる『あま市七宝焼アートヴィレッジ』や、2017年11月30日にオープンした『あいち航空ミュージアム』では『飛ぶ』を支える仕組みや、空の世界を体感することができる設備があり、愛知県にはほかにもいろいろな体験を楽しんでいただくことができるモノづくりの施設がたくさんあります。

愛知はたくさんの魅力であふれています。楽しいだけではなく、子どもたちの明日の『何か』につながる、幅広い体感ができる、それが『愛知育』であると確信しています。

知らないことばかりだった愛知県。今度の休みにはお子さんと一緒に愛知県に訪れてみてはいかがでしょうか。

(※)引用元 Aichi Quality 愛知ブランド(http://www.aichi-brand.jp/create/index.html


[文・構成/grape編集部]

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