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「あそこの田んぼに描かれているのは?」 上空から見ると謎が解明!

By - grape編集部  公開:  更新:

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全国でも有数の米どころであり、金物の街としても知られる、新潟県燕市。

夏は青々とした稲が広がり、美しい田園風景を見ることができます。

そんなのどかな田園風景の中に、突如『巨大な絵』が現れたとの情報が…。早速、現地に飛んでみました!

田んぼに描かれた建物の謎

訪れたのは燕市役所。この静かな水田地帯のどこに、巨大な絵が隠されているのでしょうか。

市役所の南側に向かうと、ほかとは様子の異なる田んぼを発見!

黄緑色ではないカラーの稲が混ざり、田んぼに何かを描き出しています。

(何が描かれているんだろう?)

背伸びをしながら不思議に思っていると、市役所の駐車場で音楽が流れだしました。

振り返ると、いつの間にか同じメーカーの車が集結。期待に満ちたまなざしで、多くの人が距離を保ちながら集まっています。

行われていたのは、イタリアの自動車メーカー『FIAT(以下、フィアット)』のオーナー限定イベント『FIAT PICNIC 2021』

世界的に愛されているコンパクトカー『500(チンクエチェント)』の誕生日を祝って、毎年7月に開催される恒例イベントです。

今回のイベントに合わせてお披露目された、田んぼアートの全体像がこちら!

描かれていたのは、⽇本とイタリアを象徴する建造物が融合したデザイン。

なんと、『あるプロジェクト』の一環として、地域住民やメーカー、職人、ディーラーなどが一体となり、5月に田植えを行っていたそうです。

カラフルなところは、古代米の稲が使用されているとか。稲だけでこれだけハッキリと描かれていることに、驚かずにはいられません!

もう少し経って稲穂が出ると、車のタイヤ部分にも色がついて完成形が見られるようになり、秋には『フィアット米』として収穫される予定です。

東京タワーや鳥居は日本、ピサの斜塔やコロッセオはイタリアを象徴。デザインの真ん中にはフィアットの自動車が配置され、まるで2つの国をつないでいるかのようですね。

自動車メーカーが田んぼアートを支援するワケとは?

イタリアの自動車メーカーと田んぼというのは、なんとも不思議な組み合わせ。

実は、フィアットは日本のものづくり支援の一環として、さまざまな産地とコラボレーションしながら、その地域の紹介をする『FIAT × MADE IN JAPAN PROJECT』を行なっています。

日本のものづくりに関する文化継承を目的に活動している、NPO法人『メイド・イン・ジャパン・プロジェクト』と協力し、日本の優れた伝統工芸品や地域の食などに新たな光をあててきました。

選ばれた燕市、市長の想い

2021年には、農業の理解促進と地域の活性化を図り、田んぼアートに取り組む燕市を支援することに決定。

初めての試みとなる『FIAT Agri Art Project』開催地として選ばれたことに対し、燕市の鈴木力(すずき・つとむ)市長は、取材に対しこのように喜びを述べています。

ノーベル賞の晩餐会で使われる、燕市のカトラリーなどは海外でも人気。

ですが、企業のブランド名で知られているので「燕市自体は認知されていない」というジレンマがありました。

なので、燕市として日本のみならず、世界にも発信できる機会をいただけて、嬉しく思っています。

自動車メーカーだからこそ大切にする『サスティナブル』

燕市の全面的な協力があったからこそ、実施できた今回のプロジェクト。

初めて田植え体験をして、「コミュニティの一体感があった」と嬉しそうに語る、FCAジャパン株式会社マーケティング本部長のティツィアナ・アランプレセさんにも、改めて実施の背景を伺うと…。

今日のテーマは、やっぱり地球環境や社会を維持していく『サスティナブル』です。

自動車メーカーがどのように、産業、農業、自然の間でバランスをとるか。燕市に来ると、そのバランスのよさがよく分かります。

企業が工場排水などもきちんと処理して、きれいな水にしていないと、お米は食べられないですから。

燕市の田園風景を見て、サスティナブルな人々の営みに気付くとは…社会への責任や、人々の幸せを考えたティツィアナさんの言葉に、ハッとさせられます。

自動車メーカーとして、製品を作るだけで終わらないフィアット。

幅広い視野を持っているからこそ、製品だけでなく企業に対するファンも多いのかもしれませんね。

フィアットはこのほかにも、さまざまな社会貢献活動に力を入れています。

気になる人は、ぜひチェックしてみてください!


[文・構成/grape編集部]

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