猫を家族に迎えるには、猫が快適に暮らせるための環境を整えなくてはなりません。

ケージ、キャットフード、食器、掃除用具など、さまざまなものを準備する必要がありますが、猫用のトイレや猫砂は種類が多く、初めての時は何がいいのか分からず迷いますよね。

ある女性も、一人暮らしに慣れ、猫を家族として迎えようとしています。

事前に用意しておくべきものについて、猫を飼っている友人に、アドバイスを求めることにしました。

こちらの作品は、漫画家の岡野く仔さんによるものです。

友人の話を聞き、壁紙から作られた猫砂があると知った女性。詳しく調べてみると、不要になった壁紙は、紙と『塩ビ』に分離され、紙部分が猫砂として生まれ変わっていることが分かりました。

意外なリサイクルルートに驚く一方、『塩ビ』の存在が気にかかります。

『塩ビ』ってどういうもの？

『塩ビ』とは、『塩化ビニル樹脂』と呼ばれるプラスチックの一種。

１００％石油からできている多くのプラスチック素材と比べて、『塩ビ』に含まれる石油の割合はわずか４０％。残りの６０％は『塩』から作られています。

石油を使う量が少ないぶん、地球環境に優しい素材です。

『塩ビ』がさまざまなものに使われていると知った女性が、ふと顔を上げると壁紙、ソファ、電気コード、消しゴム、絆創膏など、部屋にあるものが目に入ります。

実はこれらはすべて『塩ビ』が使われているもの！

加工もしやすく、リサイクルにも適した素材である『塩ビ』は、私たちの生活に密接する多くのものに用いられていたのです。

丈夫で長持ちする上、水や薬品にも強いため、水道管など長期間使われるインフラの素材になることも多い『塩ビ』。

数十年にわたって使用された後でも、新たな姿に生まれ変わることができます。

また、役目を終えた『塩ビ』製のテントや横断幕からバッグが作られるなど、廃棄予定だったものに手を加えて、新たな魅力を持った製品へと生まれ変わらせるアップサイクルの取り組みも行われており、エコな素材としても注目を集めているのです。

環境への負荷が小さく、さまざまなシーンで活躍できる『塩ビ』は、今後さらに多くの用途で使われていくことでしょう。

あなたの身の回りにも、気付いていないだけで『塩ビ』が使われている製品があるかもしれません。

気になった人は、調べてみてはいかがでしょうか。

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[文・構成／grape編集部]