二十四節気とは? 暮らしに取り入れて季節感のある生活を楽しもう By - COLLY 公開:2024-05-31 更新:2024-11-05 Share Post LINE はてな コメント ※写真はイメージ 目まぐるしく過ぎ去る毎日。小さな季節の変化に気付かず生活していませんか。日本には、四季の様子を表す情緒あふれる言葉があります。それが、2016年ユネスコの無形文化遺産にも登録された二十四節気(にじゅうしせっき)です。 季節の変化に敏感になると、判で押したような日々も、いつの間にか終わる1年も、充実した心豊かなものになるのではないでしょうか。暮らしを豊かにしてくれる二十四節気をご紹介します。 目次 1. 二十四節気とは2. 二十四節気七十二候とは3. 二十四節気一覧3.1. 春の二十四節気3.2. 夏の二十四節気3.3. 秋の二十四節気3.4. 冬の二十四節気4. 二十四節気と旬の食べ物5. 二十四節気を知って暮らしを豊かに 二十四節気とは ※写真はイメージ 二十四節気とは、1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれの季節を6つに分けて、季節の変化を表す名前を付けたものです。二十四節気の各節気の期間は約15日となっています。 昔の中国や日本では、農作業や漁業に携わる人々が季節の移り変わりを知るために、太陽の動きを目安とした二十四節気を使用し自然とともに暮らしてきました。 二十四節気七十二候とは ※写真はイメージ 七十二候とは二十四節気の各節気をさらに3つに分け、約5日ごとに名前を付けたものです。 ウグイスが鳴き始める『黄鶯見睆(こうおうけんかんす)』、草木が芽を吹き始める『草木萌動(そうもくきざしうごく)』など、自然のさまざまな現象や草花、鳥や虫などの生き物の様子を表しています。 二十四節気一覧 ※写真はイメージ 二十四節気にはどのような名前が付けられているのか、四季の移ろいとともに見ていきましょう。各節気の期間は年によって1日程度前後することがあるため、正しい期間を知りたい人はその年のカレンダーで確認してください。 春の二十四節気 春の二十四節気は、立春、雨水、啓蟄、春分、清明、穀雨です。 立春(りっしゅん) ・2月4日頃 立春は節分の翌日で、1年の始まりであり、春の始まりともされる日。寒さが和らぎ、日差しも春めいてくる頃です。 雨水(うすい) ・2月19日頃 降る雪が雨へと変わり、降り積もった雪が溶け出す頃です。昔から農耕を始める時期の目安とされてきました。 啓蟄(けいちつ) ・3月6日頃 『啓』はひらく、『蟄』は虫(蛙や蛇)という意味で、大地が温まり、土中で冬ごもりをしていた生き物が目覚めて穴から顔を出す頃です。 春分(しゅんぶん) ・3月21日頃 国民の祝日にもなっている春分。春分の日を迎える頃は、昼と夜の長さがほとんど同じになります。温かい日が増え、桜が開花し、植物が芽吹き始める時期です。 清明(せいめい) ・4月5日頃 清明は『清浄明潔』の略で、万物がけがれなく清らかで生き生きしているという意味。すべての生き物が春の息吹を謳歌する頃です。 穀雨(こくう) ・4月20日頃 大地をうるおして、植物の成長をうながす春の雨が降る頃です。田植えの準備が始まり、植物が初々しい緑に輝き始めます。 夏の二十四節気 夏の二十四節気は、立夏、小満、芒種、夏至、小暑、大暑です。 立夏(りっか) ・5月6日頃 暦の上で、夏が始まる頃。新緑に彩られさわやかな晴天が続き、1年のうちでもっとも過ごしやすい季節です。 小満(しょうまん) ・5月21日頃 農家では田植えの準備を始める頃。すべてのものが次第に成長し、天地に満ちていく時期です。 芒種(ぼうしゅ) ・6月6日頃 稲や麦などイネ科植物の穂先部分を『芒(のぎ)』といい、芒種は穀物の種である『芒』を撒く頃です。田植えの目安にされていました。この頃から梅雨が始まります。 夏至(げし) ・6月21日頃 1年でもっとも昼の時間が長い日で、暦の上では夏の中間地点です。夏至をすぎると暑さが増して本格的な夏がやってきます。 小暑(しょうしょ) ・7月7日頃 徐々に暑さが増していく頃です。梅雨明けも近くなり、夏の熱気が感じられるようになります。蝉の鳴き声が本格的な夏の訪れを告げてくれるでしょう。 大暑(たいしょ) ・7月23日頃 1年で暑さがもっとも厳しく感じられる頃。大暑と小暑を合わせた約1か月は『暑中』といい、暑中見舞いを出す期間です。 秋の二十四節気 秋の二十四節気は、立秋、処暑、白露、秋分、寒露、霜降です。 立秋(りっしゅう) ・8月7日頃 暦の上では秋となる日。厳しい残暑が続きますが、少しずつ涼しくなり秋の気配が感じられる頃です。風が涼しくなり、ヒグラシの鳴き声が秋の始まりを告げます。季節の挨拶が『残暑見舞い』に変わる頃です。 処暑(しょしょ) ・8月23日頃 夏の暑さが和らぎ、朝晩の涼しさに初秋の息遣いを感じる頃です。稲穂が色付き、鈴虫などの秋の虫の声が聞こえてきます。 白露(はくろ) ・9月8日頃 草花に朝露が付き、きらきらときれいに光って見える頃です。秋の深まりを感じます。 秋分(しゅうぶん) 9月23日頃 春分の日と同じく、国民の祝日となっている秋分の日。昼と夜の時間の長さがほぼ同じになる日です。この日を境に陽が短くなり、秋の夜長に向かいます。秋分の日と前日、翌日を含む3日間は秋の彼岸と呼ばれ、先祖のお墓参りをする習慣があるのです。 寒露(かんろ) ・10月8日頃 夜が長くなって、草木に冷たい露が降りる頃。秋も本番を迎え、秋晴れの日が多くなり、収穫もたけなわとなります。 霜降(そうこう) ・10月23日頃 早朝に霜が降り始める頃。秋も深まり山々は紅葉に染まります。人々や動物たちは冬支度を始める時期です。 冬の二十四節気 冬の二十四節気は、立冬、小雪、雪、冬至、小寒、大寒です。 立冬(りっとう) ・11月7日頃 暦の上で冬となる頃です。木枯らしが吹き、冬の訪れを感じます。冬枯れの景色の中でも山茶花の花が咲き始める時期です。 小雪(しょうせつ) ・11月22日頃 野山に初雪が舞い始める頃です。日を追うごとに寒さも増し、冷たい北風が木々の葉を落としていきます。『お歳暮』の準備をする時期です。 大雪(たいせつ) ・12月7日頃 本格的な冬が到来します。山の峰々に雪がかぶり、平地にも雪が降る頃です。動物たちは冬ごもりの時期に入ります。 冬至(とうじ) ・12月22日頃 1年でもっとも昼が短い日です。寒さを乗り切るために、冬至には栄養価の高いカボチャを食べ、ゆず湯に入る風習があります。 小寒(しょうかん) ・1月5日頃 寒さが厳しくなり、池や川の氷も厚みを増す頃です。この日を『寒の入り』といい、節分までを『寒の内』と呼びます。 大寒(たいかん) ・1月20日頃 二十四節気の最後の節気です。冷え込みがはげしく、1年で寒さがもっとも厳しい頃。小寒と大寒を合わせた約1か月を『寒中』といい、寒中見舞いを出す期間です。 旧暦では大寒の次に訪れる『立春』はお正月と同じく新年のはじめとされており、その前日の2月3日の節分は大晦日に通じる特別な日とされていました。 二十四節気と旬の食べ物 ※写真はイメージ 現代では、年間を通して多くの野菜や魚を手に入れられます。季節に合った旬の食べ物は季節感を得られるだけでなく、栄養も豊富。さらにお手軽な価格で手に入れられるメリットがあります。 例えば、小寒の頃に旬を迎えるネギをはじめとした冬野菜は、寒さに耐えて育つため甘みや栄養分をたっぷりと含みます。寒さに凍えた身体を温め、病気への抵抗力を高めてくれるといわれているのです。 またトマトやナスなど夏野菜の多くは、身体の熱を放出する効果が期待できます。疲労回復に効果的なビタミン類も含まれていることが多いため、夏バテ予防の効果も期待できるでしょう。このように旬の食べ物を摂ることは理にかなっているのです。 献立に迷った時には二十四節気を思い出し、旬の食材を取り入れて元気に食卓でも季節を楽しんでください。 二十四節気を知って暮らしを豊かに 二十四節気を意識して、ささいな季節の変化に目を向けて日々を過ごすことで、美しい四季のある日本で暮らす喜びを感じられるのではないでしょうか。季節に寄り添った生活や食事を楽しみ、健康的でゆとりある心豊かな毎日を過ごしてください。 [文・構成/grape編集部] お正月の門松ってどうして飾るの? まさかの理由に「そうだったのか!」【正月豆知識】本記事では、家族との会話のネタになる、正月の豆知識を3つ紹介します。 食前と食後、どっちが正解? ヨーグルトの『食べ時』に「勘違いしてた」ヨーグルトは食前と食後、どちらが効果的?乳酸菌やビフィズス菌の働きを活かす食べるタイミングを、医師監修の健康クイズで解説します。 Share Post LINE はてな コメント
目まぐるしく過ぎ去る毎日。小さな季節の変化に気付かず生活していませんか。日本には、四季の様子を表す情緒あふれる言葉があります。それが、2016年ユネスコの無形文化遺産にも登録された二十四節気(にじゅうしせっき)です。
季節の変化に敏感になると、判で押したような日々も、いつの間にか終わる1年も、充実した心豊かなものになるのではないでしょうか。暮らしを豊かにしてくれる二十四節気をご紹介します。
二十四節気とは
※写真はイメージ
二十四節気とは、1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれの季節を6つに分けて、季節の変化を表す名前を付けたものです。二十四節気の各節気の期間は約15日となっています。
昔の中国や日本では、農作業や漁業に携わる人々が季節の移り変わりを知るために、太陽の動きを目安とした二十四節気を使用し自然とともに暮らしてきました。
二十四節気七十二候とは
※写真はイメージ
七十二候とは二十四節気の各節気をさらに3つに分け、約5日ごとに名前を付けたものです。
ウグイスが鳴き始める『黄鶯見睆(こうおうけんかんす)』、草木が芽を吹き始める『草木萌動(そうもくきざしうごく)』など、自然のさまざまな現象や草花、鳥や虫などの生き物の様子を表しています。
二十四節気一覧
※写真はイメージ
二十四節気にはどのような名前が付けられているのか、四季の移ろいとともに見ていきましょう。各節気の期間は年によって1日程度前後することがあるため、正しい期間を知りたい人はその年のカレンダーで確認してください。
春の二十四節気
春の二十四節気は、立春、雨水、啓蟄、春分、清明、穀雨です。
立春(りっしゅん)
・2月4日頃
立春は節分の翌日で、1年の始まりであり、春の始まりともされる日。寒さが和らぎ、日差しも春めいてくる頃です。
雨水(うすい)
・2月19日頃
降る雪が雨へと変わり、降り積もった雪が溶け出す頃です。昔から農耕を始める時期の目安とされてきました。
啓蟄(けいちつ)
・3月6日頃
『啓』はひらく、『蟄』は虫(蛙や蛇)という意味で、大地が温まり、土中で冬ごもりをしていた生き物が目覚めて穴から顔を出す頃です。
春分(しゅんぶん)
・3月21日頃
国民の祝日にもなっている春分。春分の日を迎える頃は、昼と夜の長さがほとんど同じになります。温かい日が増え、桜が開花し、植物が芽吹き始める時期です。
清明(せいめい)
・4月5日頃
清明は『清浄明潔』の略で、万物がけがれなく清らかで生き生きしているという意味。すべての生き物が春の息吹を謳歌する頃です。
穀雨(こくう)
・4月20日頃
大地をうるおして、植物の成長をうながす春の雨が降る頃です。田植えの準備が始まり、植物が初々しい緑に輝き始めます。
夏の二十四節気
夏の二十四節気は、立夏、小満、芒種、夏至、小暑、大暑です。
立夏(りっか)
・5月6日頃
暦の上で、夏が始まる頃。新緑に彩られさわやかな晴天が続き、1年のうちでもっとも過ごしやすい季節です。
小満(しょうまん)
・5月21日頃
農家では田植えの準備を始める頃。すべてのものが次第に成長し、天地に満ちていく時期です。
芒種(ぼうしゅ)
・6月6日頃
稲や麦などイネ科植物の穂先部分を『芒(のぎ)』といい、芒種は穀物の種である『芒』を撒く頃です。田植えの目安にされていました。この頃から梅雨が始まります。
夏至(げし)
・6月21日頃
1年でもっとも昼の時間が長い日で、暦の上では夏の中間地点です。夏至をすぎると暑さが増して本格的な夏がやってきます。
小暑(しょうしょ)
・7月7日頃
徐々に暑さが増していく頃です。梅雨明けも近くなり、夏の熱気が感じられるようになります。蝉の鳴き声が本格的な夏の訪れを告げてくれるでしょう。
大暑(たいしょ)
・7月23日頃
1年で暑さがもっとも厳しく感じられる頃。大暑と小暑を合わせた約1か月は『暑中』といい、暑中見舞いを出す期間です。
秋の二十四節気
秋の二十四節気は、立秋、処暑、白露、秋分、寒露、霜降です。
立秋(りっしゅう)
・8月7日頃
暦の上では秋となる日。厳しい残暑が続きますが、少しずつ涼しくなり秋の気配が感じられる頃です。風が涼しくなり、ヒグラシの鳴き声が秋の始まりを告げます。季節の挨拶が『残暑見舞い』に変わる頃です。
処暑(しょしょ)
・8月23日頃
夏の暑さが和らぎ、朝晩の涼しさに初秋の息遣いを感じる頃です。稲穂が色付き、鈴虫などの秋の虫の声が聞こえてきます。
白露(はくろ)
・9月8日頃
草花に朝露が付き、きらきらときれいに光って見える頃です。秋の深まりを感じます。
秋分(しゅうぶん)
9月23日頃
春分の日と同じく、国民の祝日となっている秋分の日。昼と夜の時間の長さがほぼ同じになる日です。この日を境に陽が短くなり、秋の夜長に向かいます。秋分の日と前日、翌日を含む3日間は秋の彼岸と呼ばれ、先祖のお墓参りをする習慣があるのです。
寒露(かんろ)
・10月8日頃
夜が長くなって、草木に冷たい露が降りる頃。秋も本番を迎え、秋晴れの日が多くなり、収穫もたけなわとなります。
霜降(そうこう)
・10月23日頃
早朝に霜が降り始める頃。秋も深まり山々は紅葉に染まります。人々や動物たちは冬支度を始める時期です。
冬の二十四節気
冬の二十四節気は、立冬、小雪、雪、冬至、小寒、大寒です。
立冬(りっとう)
・11月7日頃
暦の上で冬となる頃です。木枯らしが吹き、冬の訪れを感じます。冬枯れの景色の中でも山茶花の花が咲き始める時期です。
小雪(しょうせつ)
・11月22日頃
野山に初雪が舞い始める頃です。日を追うごとに寒さも増し、冷たい北風が木々の葉を落としていきます。『お歳暮』の準備をする時期です。
大雪(たいせつ)
・12月7日頃
本格的な冬が到来します。山の峰々に雪がかぶり、平地にも雪が降る頃です。動物たちは冬ごもりの時期に入ります。
冬至(とうじ)
・12月22日頃
1年でもっとも昼が短い日です。寒さを乗り切るために、冬至には栄養価の高いカボチャを食べ、ゆず湯に入る風習があります。
小寒(しょうかん)
・1月5日頃
寒さが厳しくなり、池や川の氷も厚みを増す頃です。この日を『寒の入り』といい、節分までを『寒の内』と呼びます。
大寒(たいかん)
・1月20日頃
二十四節気の最後の節気です。冷え込みがはげしく、1年で寒さがもっとも厳しい頃。小寒と大寒を合わせた約1か月を『寒中』といい、寒中見舞いを出す期間です。
旧暦では大寒の次に訪れる『立春』はお正月と同じく新年のはじめとされており、その前日の2月3日の節分は大晦日に通じる特別な日とされていました。
二十四節気と旬の食べ物
※写真はイメージ
現代では、年間を通して多くの野菜や魚を手に入れられます。季節に合った旬の食べ物は季節感を得られるだけでなく、栄養も豊富。さらにお手軽な価格で手に入れられるメリットがあります。
例えば、小寒の頃に旬を迎えるネギをはじめとした冬野菜は、寒さに耐えて育つため甘みや栄養分をたっぷりと含みます。寒さに凍えた身体を温め、病気への抵抗力を高めてくれるといわれているのです。
またトマトやナスなど夏野菜の多くは、身体の熱を放出する効果が期待できます。疲労回復に効果的なビタミン類も含まれていることが多いため、夏バテ予防の効果も期待できるでしょう。このように旬の食べ物を摂ることは理にかなっているのです。
献立に迷った時には二十四節気を思い出し、旬の食材を取り入れて元気に食卓でも季節を楽しんでください。
二十四節気を知って暮らしを豊かに
二十四節気を意識して、ささいな季節の変化に目を向けて日々を過ごすことで、美しい四季のある日本で暮らす喜びを感じられるのではないでしょうか。季節に寄り添った生活や食事を楽しみ、健康的でゆとりある心豊かな毎日を過ごしてください。
[文・構成/grape編集部]