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ファスナーのプロが教える『ファスナーが動かなくなった時の対処法』とは?

By - デジタル・コンテンツ・パブリッシング  公開:  更新:

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ファスナーの写真

開閉を楽にするためのパーツである、ファスナー。衣服、かばん、財布など多くのアイテムに使われています。

しかし、ファスナーが「うまく開かなくなった」「閉まらない」といったトラブルが起こることはありませんか。

布や糸が『エレメント』と呼ばれるファスナーの歯にかんで、動かなくなったこともあるでしょう。

このようなトラブルは自分で解決できるのでしょうか。

東京都港区にある、かばん・くつのリペアスタジオ『REFINE(リファイン)』のリペアコンシェルジェの大島裕樹さんに取材しました。

REFINE』のリペアコンシェルジェ・大島裕樹さんの写真

ファスナーに関する知識と経験が豊富な専門家・大島さん。

『REFINE』は主にかばん・くつを扱っていますが、ファスナーについてのトラブルの相談も多くあるそうです。

ファスナーは消耗品!

ファスナーは本体となる『ファスナーテープ』と、可動部である『スライダー』がセットで一組。

大島さんによると「ファスナーにはさまざまな種類があり、アイテムや取り付け部位によって使い分けられる」といいます。

ファスナーの写真

引いてファスナーを開け締めする部分が『引手(ファスナートップ)』。大島さんは「世界中を回ってファスナートップを集めた」とのこと。

ファスナートップの写真

数々のファスナートップ

実にさまざまなファスナーがあり、例えば一級ブランドのアパレルやバッグなどには、それらに適した高級なファスナーが用いられています。

ファスナースライダーの写真

「世界一美しい」といわれる、1887年創業『LANFRANCHI社』のファスナースライダー

汎用品から高級なものまで多種多様なファスナーがありますが、『開かない』『閉まらない』といったトラブルはどれでも起こりうるのだそうです。

ファスナーは消耗品です。長期間使っている間に摩耗し、動かない・閉まらないといった機能不全に陥ることがあります。

大島さんによれば、以下のような機能不全に陥ることが多いそうです。

1.金属摩耗、テープの破れなど、ファスナーテープの劣化による機能不全。

2.金属摩耗、口開き、ブリッジ(スライダーの上側部)の折れなど、スライダーの劣化による機能不全。

3.本体の裏地やストールなどのアイテムが、スライダーに挟まり、かみ込んで動かなくなる。

4.周辺素材や構造の影響で動きが固くなる(裏地の干渉、カーブなど形状や構造の影響などによる)。

5.さびなどによるエレメント(金属部分)のダメージで、動きが固くなる。

下の画像は『4』のケース。カーブしたところで動きが固くなることがあります。

カバンのファスナーの写真

自分でも対処できるファスナーのトラブルは?

では、ファスナーのトラブルが起きたら、自分で解決できることもあるのでしょうか。

『REFINE』ではトラブルシューティングをYouTubeで公開中。動画を参照しながら、解決できることもあるそうです。

例えば、閉めても開いてしまうファスナーは、ペンチとセロハンテープだけで修理できるのだとか。また、ファスナーが生地にかみ込んだ場合も、自分で直せるケースがあるといいます。

さらに、エレメントのダメージで動きが固くなった場合、スライダーの滑りをよくするために、自分で潤滑油を塗ることも効果的です。

100円ショップで販売されている、ペン型潤滑剤などを使ってみるといいとのこと。

ただし、修理については大島さんから、このようなアドバイスがありました。

裁縫や特殊な工具が必要な場合や、自宅でできるが作業上のリスクがある場合は、自分で解決しようとせずに、プロに任せることをおすすめします。

例えば、ファスナーの上下には、それ以上スライダーが先に行って抜けないように『上止め』『下止め』という金属パーツが付いています。

スライダーを止めている『上止め』『下止め』を外すには、以下の『やっとこ』という道具が必要。

『やっとこ』の写真

症状が深刻な場合には、『やっとこ』を使って外す必要があるため、このような場合は、プロに任せたほうがよいでしょう。

ちなみに、『やっとこ』は、以下の画像のように『止め用』の金具を固定する時にも使います。

『やっとこ』の写真

最後に大島さんから、このようなメッセージをもらいました。

ファスナーにかみ込んだ布をなんとかしたくて、自分で無理に引っ張ったものの、それでも取れなかったという事態があります。

かみ込んだ布が高価なブランド品のストールの場合には、布にダメージが加わるケースも…。そのため、無理やり引っ張るのはおすすめできません。

また、ファスナーは生活に密着している副資材。仕様に応じて劣化してしまう消耗パーツですが、特徴を理解し、扱うことで長持ちさせることができます。

詳しくは弊社コンテンツ、動画をお役立てください。大島はファスナーに精通しているので、なんなりとご相談ください。

ファスナーのトラブルは、簡単なかみ込みぐらいなら自分で解決できるかもしれません。

しかし、特別な道具が必要になるといった難しい場合は、プロに頼るのがおすすめです。


[文/高橋モータース@dcp・構成/grape編集部]

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出典
REFINE(取材協力)ファスナーは大きく分けて3種類!各パーツの名称も解説しますリペアスタジオREFINE

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