トマトとミニトマト、選ぶならどっち? 管理栄養士の視点に、目からウロコ
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そのまま食べたり、いろいろな料理に使ったり、何かと出番の多いトマトとミニトマト。
夏野菜として知られますが、1年を通して見かけることが多い野菜ですね。
どちらも真っ赤な彩りと丸い形がかわいらしいですが、これらは大きさが違うだけでなく、栄養価が異なることを知っていますか。
管理栄養士の筆者が、栄養価の違いなどを解説します!
トマトとミニトマトの味わい
赤い色と丸い形で、大きさが違うだけに見えるトマトとミニトマトは、料理や食べるシーンに合わせて使い分けている人も多いでしょう。
大きなトマトはさっぱりした酸味と柔らかな食感で、みずみずしいおいしさがあります。
スライスやくし形切りなど、いろいろな切り方ができるほか、中身をくり抜いて、まるごとカップにして使うなどの楽しみ方ができるのもいいですね。
一方、ミニトマトは皮がしっかりしていますが、濃く甘酸っぱい味わいを楽しむことができます。
ヘタを取るだけで食べられる手軽さや、そのかわいいサイズを生かした料理に使うことができるのも魅力です。お弁当の隙間を埋める時に助かることも多いでしょう。
トマトとミニトマトの栄養価
それでは栄養価を比べてみましょう。
文部科学省の『食品成分データベース』によると、それぞれ生の可食部の100gあたりの栄養価は以下のようになります。
エネルギー:トマト20kcal、ミニ30kcal
食物繊維:トマト1.0g、ミニ1.4g
βカロテン:トマト540㎍、ミニ960㎍
ビタミンC:トマト15mg、ミニ32mg
※ミニ=ミニトマト
食物繊維は便秘の予防などに、βカロテンは体内でビタミンAに変換されて、皮膚や粘膜の健康維持に役立ち、ビタミンCは肌などのコラーゲン合成に働きます。いずれの栄養素もミニトマトのほうが多く含まれているのです。
同じ量を食べる場合、ミニトマトのほうがこれらの栄養素を多く摂取できます。
エネルギーもミニトマトのほうが少し多いですが、100g食べても30kcalなら、もう1品欲しい時や小腹が空いた時にもヘルシーに楽めるでしょう。ミニトマト100gは中くらいのものなら6個程度です。
同じ重さのトマトとミニトマト
ちなみに、厚生労働省では原則として可食部100gあたりに、βカロテンが600㎍以上含まれる野菜を緑黄色野菜として設定しています。
ミニトマトはこの数値の基準を満たしていますが、トマトは満たしていません。しかし、βカロテンが600㎍未満でも、摂取量や摂取頻度などから緑黄色野菜としているものがあり、トマトもこれに該当します。
厚生労働省が掲げる『21世紀における国民健康づくり運動』(通称、健康日本21)の目標値では、1日あたりの野菜摂取量は350g以上のうち、緑黄色野菜を120g以上としています。
大きなトマトはたっぷりと料理に使いやすいので、野菜摂取量を増やしたい時にもよいでしょう。
ぜひトマトもミニトマトも緑黄色野菜として、積極的に献立に取り入れてみてくださいね。
トマトとミニトマトのおすすめレシピ!
いろいろな料理に使えるトマトとミニトマトですが、筆者のおすすめは『焼きトマトースト』です!
トマトとミニトマトの両方を使うので、食感の違いなども楽しめますよ。
※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。
最近ではカラフルな彩りやかわいい形をしたもの、生食や加熱調理に向くものなど、いろいろなトマトやミニトマトを見かけます。
大きなトマトとミニトマトはそれぞれ違った魅力があり、好みの味わいや用途、値段などで選ぶことも多いと思いますが、時には栄養価の違いも意識して楽しんでみてはいかがでしょう。
筆者のブログやInstagramでは、ほかにも食にまつわる情報を発信しているので、気になった人は覗いてみてくださいね!
ブログ:食育ノススメ
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[文・構成/grape編集部]
小泉明代
フリーランスの管理栄養士、料理研究家。
レシピ開発や記事執筆、撮影の調理、フードスタイリングなど、食や栄養に関するさまざまな業務をおこなう。
健康的でおいしい料理や献立、手軽に栄養摂取できる工夫などを発信している。