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「この大都市を築いているものとは」東京を描いた歌が、住む者の心情を代弁する

By - grape編集部  公開:  更新:

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首都とされ、日本の中心地である東京。情報が常に飛び交い、いつも何かが起きているこの大都市には、毎年41万人以上の人が転入しています。

おしゃれなものがあったり、めずらしいものがあったり。芸術や文化に触れる機会も多く、東京という都市だからこその活気と刺激があります。

しかし、それを作り上げているのは『都市自体』だけなのか。

そんな問いかけをするような曲が公開されました。シンガーソングライターの大森靖子が作詞作曲した『東京と今日』は、その名の通り東京という都市を描いた楽曲。

東京の何気ない景色が映されたミュージックビデオをバックに、彼女の弾き語りを聴くと、いままでにない東京の姿が浮かび上がってきます。

自分のことを描いて、東京を伝える

大森靖子さんが描いた東京。それはきらびやかな街の情景や、都市の魅力をアピールするようなものではありません。

彼女が注目したもの…それは、東京に住む人々から見た、東京の姿でした。

大森さんは18歳のころ、愛媛県松山市から上京してきました。この曲を手がけるにあたり、当時の気持ちを振り返りました。

「東京の『何にもないものと何でもあるもの』という良くわからないところに(当時は)スゴい憧れていて、(そこで)どこまでいけるのかっていう勝負もしたいなって。でも同じように思っている人が東京にはたくさん集まるんだろうなって思ってきたんですけど。」

「そういう夢とか希望とか…っていうとすごい聞こえがいいんですけど…とにかく憧れを持って東京に来ましたね。」

東京都が運営している動画チャンネル『東京動画』のために制作したこの楽曲。依頼を受けた時、大森さんはあえて『自分』の視点から曲を作ることを決めました。

「校歌とか、市の歌とかあるじゃないですか。そういうあるあるをはめ込んでみてもいいのかなと思ったんですけど、『自分』で勝負しても、聞き入れてもらえるんじゃないかと思って。」

大森さんがこの曲を通じて伝えたかったこと…。それは、東京という大都市は、そこに住む人々が作っているということでした。

「個人の夢がぶつかり合う場所で、勝手に都市ができていく…くらいの印象が自分のなかではあって。」

「結局都市を作っているのは、人だなと思って。もう私の話を(歌詞に)書いちゃったほうが『東京都の歌』としてもちゃんと成立するんじゃないかなっていうのがあったので、自分の視点で書きました。」

『個人の視点』から東京を描いた『東京と今日』は生々しく、大きな街のなかで生き抜こうとする人の姿が浮かび上がります。

あらゆる想いを抱えるあらゆる人たちが、この魅力的な巨大都市を作り、彩る。東京の活気を作り出しているのは、東京という都市自体だけではないことに気付かせてくれます。

東京のあらゆる魅力を伝える『東京動画』

大森靖子さんによる、いままでにない東京の姿を公開した『東京動画』。このほかにも、東京の情報やオリジナルドラマなど、あらゆるコンテンツを公開しています。

なかには『東京と今日』で描いているような、大都市で生きる人たちの様子を紹介する動画も。例えばこのドキュメンタリー動画は、東京都立富士高等学校薙刀(なぎなた)部の姿を映しています。

約16年前に始動した薙刀部の活動は、なぎなたをテーマにしたマンガ『あさひなぐ』のモデルとなった場所。インターハイに2年連続で出場したこともあり、いまでは富士高校の伝統の1つとなっています。

このドキュメンタリーに収録されたのは、2017年11月の東京都予選会の様子です。優勝を目指して稽古を続けてきた、富士高等学校薙刀部の部活員たち。彼女たちもまた、東京を彩る主人公なのではないでしょうか。


あらゆる角度から、そしてあらゆる人の視点から東京を知ることができる『東京動画』。このサイトを通じて東京の知られざる魅力を発見してみませんか。


[文・構成/grape編集部]

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