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世界から『あるモノ』がなくなったら…学生が制作した動画に考えさせられる

By - grape編集部  公開:  更新:

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世界に誇れる優れた技術やサービスなどで、日本経済を支える中小企業。

しかし、中小企業の社会的な役割は、あまり知られていません。特に、次代を担う若者にとっては、中小企業がどんなことをしているのか、イメージしにくいのが実情です。

そんな現状を打破すべく始まった『あるプロジェクト』をご紹介します。

中小企業を知る!魅力発信プロジェクト

東京23区内の商工業者の会員で構成される民間の総合経済団体『東京商工会議所』は、東京2020オリンピックに向けて『東商オリンピック・パラリンピック アクションプログラム』という活動計画を展開しています。

その一環として、『中小企業の底力・魅力発信プロジェクト』を、2018年4月から開始しました。

大学生や専門学校生が中小企業の協力を得て、"学生ならではの感性と視点"から、国内外の若者に"東京の中小企業の魅力"を伝えるための映像を制作。

産業能率大学、東洋美術学校、文化学園大学、武蔵大学の4校の学生が、実際に中小企業を訪問し、視察や経営者たちとの対話を通じて中小企業の魅力を考え、映像としてまとめあげました。

2019年3月13日に、プロジェクトに参加した学生による企画発表会が開催され、ゲストコメンテーターとして、モデルでタレントの"みちょぱ"こと池田美優さん(以下、みちょぱさん)が登場。

みちょぱさんは、今回のプロジェクトに参加した学生について、「素直にすごいというイメージ。私は絶対無理だった道なので、同世代なのにちゃんとしていて、雲の上のような存在の人たちです」とべた褒め。

合間に行われた囲み取材でも、「同世代というだけで私も刺激をもらえます」と学生たちをリスペクトしている様子でした。

制作した映像作品をお披露目!

続いて行われた、学生の発表では、4校の学生計6チームが作品を披露し、熱のこもったプレゼンテーションを行いました。

文化学園大学 チーム名:果物商会『ねぇ、私たちってどんなカタチ?』

中小企業のイメージをフルーツで表現した映像を制作。中小企業は社長を中心に温かな丸型を形成しているとイメージし、この考えにフォーカスした作品作りを行いました。

文化学園大学 チーム名:レンジャーズ『中小企業レンジャーズ~蘇りし伝説のブラック~』

中小企業の人が、仲間のブラックを復活させるために社員一丸となって取り組む姿を、戦隊モノを使ってコミカルに表現。

社長との距離の近さや、意見の通しやすさ、社員一人ひとりが主役であるところなど、中小企業のいいところを表現しました。

産業能率大学 チーム名:TEAM LOVE『全部、愛じゃん』

中小企業での商品開発の過程などをホームドラマ風にまとめた作品。

制作を始める前は、中小企業に対してマイナスのイメージを持ってましたが、実際に企業を訪問しイメージが覆ったそう。中小企業の原動力は"愛"にあるということを表現した、温かみのある作品となっています。

産業能率大学 チーム名:TEAM PEACE『まだ知らない新たな視点を~日常生活に紐づく中小企業』

なかなか実感しづらい中小企業の存在を、日常生活にフォーカスすることで照らし出す作品を発表しました。「中小企業のない世界では、当たり前の日常がどのようなものになるのか」という視点から制作されています。

東洋美術学校 『繋ぐ・支える・創る〜中小企業を表す3つの言葉~』

企業訪問を通じ中小企業の共通要素を仕事に対する姿勢と見出し、「繋ぐ・支える・作る」という3つの言葉に集約しました。そして、取材を通じて得られた中小企業のよさをよりよく伝えるために、3つの言葉を擬人化したアニメーションを制作。

また、中小企業を規模感ではなく、共に作っていくという意味というネーミング『協創企業』を使うことも提案しています。

武蔵大学 チーム名:社会実践プロジェクト『作っているのはモノだけでしょうか』

AIの『Noah』との会話を通じて中小企業の魅力を知っていくという内容の作品。製造業の企業を取材し、モノではなく人や思いにフォーカスしています。

資本金や従業員数の規模によってひと括りにされる『中小企業』。しかし、規模だけでは語れない、さまざまな個性や大きな魅力があります。

学生の作品を通して、その一端が垣間見えたのではないでしょうか。


[文・構成/grape編集部]

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