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驚くべき着眼点!日常のワンシーンを切り取ったアートがグランプリに

By - grape編集部  公開:  更新:

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おいしいレストランや、素敵なショップが立ち並ぶ、東京都の人気スポット、六本木。

オシャレなカフェなどが立ち並ぶ中、乃木坂方面に向かうと、大きな波のようにうねったデザインの外観が特徴的な『国立新美術館』があります。

こぢんまりとした店が多い中、圧倒的な存在感を放つ国立新美術館では、2022年12月14日から『とある美術展』が開催される予定です。

美術展の目玉の作品は、なんと『せんたくもの』なのだとか…。

注目の若手作家の作品を楽しめる『Idemitsu Art Award』

『Idemitsu Art Award(旧:シェル美術賞)』は40歳以下の作家を対象にした完全公募制で行われる美術展。

推薦者が要らず、平等に開かれたチャンスであることから、若手作家の登竜門として知られています。

今年は650名の作家から、合計860点の作品がエントリーされました。

多数の作品の中から、グランプリに選ばれたのは、竹下麻衣さんによる『せんたくものかごのなかで踊る』という、日常のひとコマを描いた作品。

質感の違うさまざまな『せんたくもの』が、重なり合う様子をモチーフにしています。

出典:『Idemitsu Art Award』/竹下 麻衣『せんたくものかごのなかで踊る』

grapeでは、見事グランプリに輝いた竹下さんにインタビューを実施。

竹下さんはどのような想いで、この作品を描いたのでしょうか。

――作品にこめた思いは?

竹下さん

日々の生活のシーンからモチーフをひろうことが多く、今回は、『せんたくもの』が無造作に積み重なっているラインに着目しました。

かごの直線的なラインに対して、『せんたくもの』はフニャッと曲がっていて線が踊っている感じ、いろんな線のミックスが面白いと思って描きました。

――作品を通じて伝えたいことは?

竹下さん

特別なものじゃなくても、日常の中にも面白いものってかなりあります。そこを絵を通して、伝えていきたいです。

例えば、ぐしゃっとした紙ゴミや服の糸くずなども、よく見るとその形などがとてもユニークなんです。

――作品を観てもらう人へのメッセージは?

竹下さん

金箔を施したり、凹凸があったり、同じ白なんだけど、実はオレンジやブルーの上に重ねてあったりと、見るところによってニュアンスが違います。

例えば、お子さんとお母さんなど、観ていただく方によって「面白い」と思うところは違うかもしれませんし、いろんな人の目線から楽しんでいただきたいなと思います。

また、竹下さんは「何気ないところの面白さに気付く着眼点があると、日々の生活からも面白いものが見つかるし、ワクワクするきっかけが増える」と語っていました。

『Idemitsu Art Award』では、ほかにも個性的な作品が数多く展示されています。

家族で来場することで、コミュニケーションも深まるきっかけになるかもしれませんね。

作品を通して、人と人のコミュニケーションが生まれる

『シェル美術賞』の時代から数えて、今年で51回目の開催となる『Idemitsu Art Award』。

同展を運営する出光興産株式会社、広報部の久保田さんに、活動に対する想いを聞きました。

久保田さんは、「作品を通して人と人のコミュニケーションをつなげたい」と語りました。

作品を観ながら、感想などを語り合うことで、コミュニケーションが生まれるきっかけになるといいます。

さらに「人と人がつながり合うことによって心も豊かになる。美術にはそのエネルギーがある」と話してくれた久保田さん。

『Idemitsu Art Award』は、作家のためだけのイベントではなく、『人の心を豊かにする』という社会貢献活動の側面もあるのですね。

あなたのお気に入り作品を見つけてください

また、来場者の投票によって決まる賞もあるとのこと。

久保田さんは、その詳細についても教えてくれました。

ぜひみなさんに参加していただきたいのが、『オーディエンス賞』です。

会場内に展示している受賞・入選作品54点の中から、お気に入りの作品に投票ができます。

「これは好き」「なぜか気になる」など、心に響いた作品を、ぜひ教えてください。

『オーディエンス賞』は、みなさんの投票結果をもとに決定しますので、若手作家さんの未来を応援するきっかけにもなります。

美術展では、グランプリを含む8点の受賞作品と46点の入選作品の、合計54点が楽しめるそうです。

クリスマスの時期に、華やかな六本木を散歩しつつ、アートを楽しんでみてはいかがでしょうか。

【Idemitsu Art Award展 2022】

開催日程:2022年12月14日(水)~26日(月)
     ※20日(火)は休館

時間:10時~18時(入場締切17時30分)
   ※最終日26日(月)は、16時(入場締切15時30分)までの開館
   ※金曜日は、20時(入場締切19時30分)までの夜間開館

会場:国立新美術館 1階展示室1B

料金:一般400円
   ※学生、70歳以上の方、障がい者手帳等持参の方および付添者1名まで無料
   ※会場にて、Idemitsu Art Award公式ウェブサイトトップページのスマートフォン画像、またはプリントアウトしたものを提示すると、入場料100円引き


[文・構成/grape編集部]

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