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コップに入った水の量があらわすのは…? 事実に「知らなかった」

By - grape編集部  公開:  更新:

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コップに入った水

女性は、女性ホルモンの変動により体調に影響を受けます。

月経(生理)もその1つで、生理にともなう症状だけでなく、『閉経』を迎える前後を指す『更年期』には、更年期症状に悩まされる女性も少なくありません。

身体の不調はもちろん、理由もなくイライラしたり落ち込んだりして、仕事でいつも通りのパフォーマンスが発揮できないことも。

症状には個人差があり、周囲になかなか理解してもらえず、無理や我慢をしている人も多いでしょう。

男性もまた、女性への配慮に悩む場面があるかもしれません。

1回の生理期間で出る経血の量は、どれくらい?

「女性の健康に関する知識が男女ともに必要である」と考え、情報提供を行っているのが、あすか製薬株式会社です。

製薬企業として、長年産婦人科領域の医療用医薬品の提供を行ってきた同社が、どのような想いで女性の健康に向き合い、どういった活動をしているのでしょうか。

フジサンケイグループのgrapeと、FNNプライムオンラインは、共同で取材を行い、あすか製薬株式会社の女性のための健康推進室長である、古澤恭子(ふるさわ・きょうこ)さんにお話をうかがいました。

インタビュアーは、フジテレビの藤井弘輝(ふじい・こうき)アナウンサーです。

藤井弘輝アナウンサーと古澤恭子さん

写真左=藤井アナウンサー、写真右=古澤さん

古澤さん
古澤さん

突然ですが、藤井さん!女性は1回の生理期間でどのくらいの経血が出ると思いますか?

藤井アナウンサー
藤井アナ

人によってさまざまで、違いはあると思うのですが…うーん、ちょっと考えたことがなかったですね…。
平均で60~80㎖くらいかと思いますが、どうでしょう!

古澤さん
古澤さん

実は…20~140㎖の間が一般的な1周期あたりの経血の量といわれているんです。
これくらいの量の出血を、女性は月に1回、ほぼ毎月経験しているということになります。

コップを持つ手元

経血に模した色水が入ったコップ、写真左が140㎖、右が20㎖

藤井アナウンサー
藤井アナ

えー!こんなに差があるんですか!?
生理の症状をひとくくりにしてしまっている人もいると思いますが、一人ひとり本当に症状が違うということが、これを見ても分かりますね…。

grapeで働く20~50代の男性社員21人にも同じ質問のアンケートをとった結果、もっとも多かったのは『100㎖』、続いて『200㎖』でした。

また、『生理や妊娠のしくみについて理解しているか』という質問には、約60%の人が「ややそう思う」と回答する一方で、更年期障害については半数以上が「理解に自信がない」という結果に。

「男性はもちろん、女性でも生理の仕組みや、ホルモンの変化に伴うつらい症状について理解していない人がまだまだ多い」と話す、古澤さん。

そんな人に向けた情報を発信しているのが、『女性のための健康ラボMint⁺(ミント)』です。

古澤さん
古澤さん

『Mint⁺』では、『知ることは、自分を守ること』をキーメッセージに、女性の健康を応援するための正しい情報を発信しています。
主な活動は、女性の身体の基礎知識やライフステージごとのホルモン変化に伴う体調変化、女性特有の病気についてのウェブサイト上での解説です。

あすか製薬が、2020年に創立100周年を迎えた際、これまでの感謝の気持ちを込めて社会貢献活動の一環として立ち上げた『Mint⁺』。

100年以上の間、産婦人科領域に関わり、多くの女性の健康や悩みに向き合ってきた同社だからこそ、悩みを広く共有し、正しい知識を伝えることで、人々の不安を和らげたいという想いがあるといいます。

古澤さん
古澤さん

ぜひ男性の方にも、『Mint⁺』を通して同じ職場の仲間やパートナーなど、女性のさまざまな症状を理解していただき「こんなことを抱えているんだな」と感じていただけたらと思います。
そして女性には、こうしたつらい症状を我慢せず、産婦人科やかかりつけの医師などに相談していただきたいです。

藤井アナウンサー
藤井アナ

女性の身体に起こるさまざまなことを知る一歩になるのが『Mint⁺』だと思うのですが、具体的に女性の悩みについて考える時に、どういったことに気を付けたらいいでしょうか?

古澤さん
古澤さん

生理中はさまざまな不安や症状が起こります。例えば、職場の会議が1時間以上など長くなる時には、生理中の経血の漏れなども気になるため、10分程度でもいいので、休憩をはさんでもらえると助かるなと思います。

2023年4月に『フェムテック事業推進室』という新しい部署を立ち上げた、同社。

その中で医薬品の提供とはまた異なったサービスを展開するために開始した、新たな取り組みが『Mint⁺ Femknowledge(ミントフェムナレッジ)』です。

古澤さん
古澤さん

2023年10月から『Mint⁺ Femknowledge』というウェブサイトを公開し、企業などで働く人を対象に、女性の健康に関する研修動画を提供しています。
『Femknowledge』というのは、私たちが作った造語で、Female(女性)のさまざまな健康課題をKnowledge(知識)を共有することで解決していただきたい」という思いを表しています。

『Mint⁺』の活動をしていく中で、働く女性がもっと自身の能力を発揮し活躍するためには、職場での女性の健康に関する知識が男女ともに必要であると考え、『Mint⁺ Femknowledge』を立ち上げたのだと、古澤さんは語ります。

古澤さん

社外に向けた発信はもちろん、社内でも女性をサポートするさまざまな取り組みがなされている、あすか製薬。

2022年度のデータでは、女性の育休取得率は100%、男性は94.7%だといいます。また、週に1回は女性の保健師が会社を訪問し、心身の悩みを相談できる環境があるのだとか。

こうしたサポート体制が整っていることで、女性は生き生きと輝きながら働くことができるのでしょう。

社長が語る、あすか製薬のこれから

「あすか製薬の女性は元気です」と語るのは、代表取締役の山口惣大(やまぐち・そうた)社長。

フジ・メディア・ホールディングス、サステナビリティ推進室の木幡美子(こばた・よしこ)さんが、これからの展望をうかがいました。

木幡美子さんと山口惣大社長

写真左=木幡さん、写真右=山口社長

木幡さん
木幡さん

女性活躍をサポートする企業として、今後の展望を教えてください。

山口社長
山口社長

まだまだ、産婦人科受診に抵抗感を抱く女性は多くいらっしゃいますので、医療機関にかかる際の不安を解消し、自然に受診していけるような社会的な働きかけを広げていきたいと考えています。

医薬品による治療の提供を軸にしながらも、予防、診断、治療、予後までを含めて健康をサポートするトータルヘルスケアカンパニーを目指してまいります。

1920年に『帝国社臓器薬研究所』としてスタートして以来、100年以上にわたってホルモン製剤の研究開発に取り組んできた、同社。

女性の社会進出が進む中、お産や不妊に関する薬剤、月経困難症治療剤など幅広い医薬品を提供することで、ライフステージに沿ったさまざまな課題を解決し、女性の健康をサポートしてきました。

女性ホルモンに関わる初期の医薬品

あすか製薬が開発した女性ホルモンに関わる初期の医薬品

長年培ってきた知見を社会に還元し、女性が健やかで豊かな生活を送るための機会を提供していきたいという想いが、『Mint⁺』や『Mint⁺ Femknowledge』といった現在の活動へつながっているのですね。

「多様な選択肢の中から自分の生き方を選択できる、そんな環境を作ることを私たちは目指しています」と語る、山口社長。

女性はもちろん、男性やあらゆる年代の人も、正しい知識を得ることで、誰もが健康で生き生きと輝くことのできる社会へとつながっていくのではないでしょうか。


[文・構成/grape編集部]

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