レンチンとスーパーの商品、冷やすとどっちが甘い? 管理栄養士が『冷やし焼き芋』で比較してみた
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撮影:小泉明代

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SNSで話題の『冷やし焼き芋』。冷えた焼き芋の濃厚な甘みがおいしいとのことで、スーパーマーケット(以下、スーパー)やコンビニエンスストアでも販売されている話題の食べ方ですね。
サツマイモはいろいろな調理方法で楽しむことができますが、加熱の仕方で冷やしたサツマイモの甘さがどう変わるか、管理栄養士が検証してみたいと思います!
レンチンとスーパーの焼き芋で比較
手軽にサツマイモを楽しむ方法として、電子レンジ加熱したものと、市販の焼き芋で食べ比べてみたいと思います。
冷やし焼き芋で楽しむ際は、しっとりと甘いサツマイモがおすすめ。今回はどちらも、株式会社ポテトかいつかのサツマイモブランドである『紅天使』という商品を使いました。
撮影:小泉明代
電子レンジ加熱を行うにあたり、生のサツマイモは1本141gのものを使いました。
撮影:小泉明代
皮ごとよく水で洗い、濡らしたキッチンペーパーで包み、さらにラップでしっかりと包みましょう。
撮影:小泉明代
耐熱皿にのせて、500Wで4~5分加熱します。加熱しすぎるとパサついてしまうので、注意してくださいね。
撮影:小泉明代
太い部分に竹串がスッと通ればでき上がり!
撮影:小泉明代
割ってみると、しっかりと加熱されていました。
撮影:小泉明代
以下は筆者がスーパーで購入した焼き芋。まだ温かいです。
撮影:小泉明代
こちらも割ってみました。どちらも粗熱が取れたら、冷蔵庫で3時間以上冷やします。
撮影:小泉明代
温かいうちに食べてみると?
冷ましている間に、温かいものを食べ比べてみたいと思います。
まず、市販の焼き芋はねっとりやわらかく、強い甘みを感じました。一方、筆者が電子レンジで加熱した芋はホクホクしていて、ややあっさりとした甘さです。
サツマイモにはβ-アミラーゼという酵素が含まれていて、これがデンプンを麦芽糖に分解することで甘くなります。
電子レンジ加熱では急激に内部の温度が上がり、β-アミラーゼがすぐに働きを失ってしまうため、あまり甘くなりません。
サツマイモを甘くするにはβ-アミラーゼがよく働く温度帯でじっくり加熱することがポイントです。電子レンジでも低めのワット数でじっくり加熱することで甘味を引き出せる場合がありますよ。
冷やし焼き芋を食べ比べてみると…?
3時間経ちましたので、冷やしたサツマイモを食べてみましょう。左が電子レンジ加熱したもの、右がスーパーのものです。
撮影:小泉明代
スーパーのほうは変わらずねっとり感と濃厚な甘さがあります。焼いて冷やしただけのサツマイモなのに、立派なひんやりスイーツのようなおいしさです!
一方、電子レンジ加熱したサツマイモは、やはりあっさりした甘さ。同じ『紅天使』というサツマイモとは思えないほど、それぞれの味わいが異なります。
好みにもよりますが、電子レンジ加熱したサツマイモはサラダなどに使うのもよいでしょう。
筆者オススメの電子レンジ加熱でできる『サツマイモの粒マスタードのサラダ』もぜひ試してみてください。
冷やし焼き芋を食べるメリット
サツマイモには、レジスタントスターチという消化されないデンプンが含まれています。
レジスタントスターチには血糖値の上昇を抑える働きや腸内環境を整える働きなどがあり、注目されている成分です。
レジスタントスターチは、加熱したサツマイモを冷やすことで増えるといわれています。
撮影:小泉明代
試してみた結果、どちらも劇的な変化は感じなかったものの、スーパーの焼き芋のほうは、冷やすことで温かいものとは違うスイーツのような濃厚な甘さを楽しめることがあると思いました。
温かい焼き芋もおいしいですが、時にはひんやりおいしい『冷やし焼き芋』も楽しんでみてはいかがでしょうか。
[文/小泉明代 構成/grape編集部]