スピッツの『ロビンソン』ていったい誰? ヒット曲の意外な真実に迫る!
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1993年発売の藤井フミヤさんの大ヒット曲「TRUE LOVE」。その歌詞「振り返るといつも君が」の「君」とは、チェッカーズのファンを指しているのだそうです。チェッカーズを解散して初めて出したシングルであり、月9ドラマ「あすなろ白書」の主題歌でもあるこの曲。チェッカーズの解散とドラマの世界感の、2つの意味がこもっているとのこと。
ひとつの時代が終わって、また次の時代へ向かうと言う意味を込めて書いたとのことですが、ファンを大切にするフミヤさんらしいエピソードですね。
ウルフルズの代表曲「ガッツだぜ!!」の元歌って?
ウルフルズの代表曲となった「ガッツだぜ!!」。この曲の誕生秘話も興味深いです。
デビュー以来、ヒット曲もなく泣かず飛ばずだったウルフルズ。何とかしようとトータス松本さんは新曲を6曲録ってメンバーに披露。その時にオマケとしてKC&ザ・サンシャイン・バンドの「That’s the Way (I Like It)」に適当に日本語の詞をつけて歌っていたら、この曲になっていったそうです。
確かに「ガッツだぜ!!」と「That’s the Way」は似ています!それにしてもオマケの曲が採用されて大ヒットするなんて、わからないものですね。
番組では出てきませんでしたが、この曲は小室哲哉さんがトータスさんに「もっとディスコっぽいのやれば?」とアドバイスしたことも大きかったそうです。
中森明菜の「少女A」、実はあの男性歌手の曲から誕生した!
中森明菜さんがブレイクした2枚目のシングル「少女A」。作詞した売野雅勇さんによると、当時の彼にとってアイドルの曲は縁がなく、嫌いだったそうです。で、書けなくて悩んでいたところ、手元にあった沢田研二さんに書いた「ロリータ」という詞を見て『ジュリーが口説いている少女がジュリーを見てしゃべる』という設定が想い浮かんだそうです。
結局、ジュリーの「ロリータ」はボツになったそうですが、その歌詞は「少女A」に姿を変えて大ヒット、一人の少女の運命を変えたわけですから、面白いものですね。
ちなみに、3枚目のシングル「セカンド・ラブ」を作詞した来生えつ子さんは「セカンド」を明菜さんの2枚目のシングルという意味をこめてタイトルに入れたそうですが、実際に2枚目となったのは「少女A」。でもこの順番が、明菜さんにとって功を奏した気もしますね。
渡辺美里「My Revolution」の「君」はあの歌手のことだった!
渡辺美里さんの4枚目のシングル「My Revolution」。この曲のサビにある「君が教えてくれた」の「君」は、意外な人物でした。
作詞した川村真澄さんによると、この「君」とは、何と佐野元春さんのことだったんです。もともと川村さんは佐野さんの大ファン。この曲のプロデューサーだった小坂洋二さんは、佐野元春さんの才能をいち早く見抜いた人で、大江千里さん、TM NETWORK、岡村靖幸さんらを手掛けた人物。
この小坂さんから「元春から受け継いだメッセージを、次の世代に伝えていく。そんなイメージなんだよね」と言われたことから、この歌詞ができ上がったということです。
川村さんはすでに作詞家を引退していますが、佐野さんのエピソードもこの番組のために初めて語ってくれました。これには佐野ファンの筆者も初耳で大感激でした。
星野源「恋」が生まれた季節はいつ?
星野源さんのエッセイ集「いのちの車窓から」より、2016年の大ヒット曲、星野源さんの「恋」が生まれたエピソードも紹介されていました。
TBSのドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」に主演としてオファーされた星野源さん。主題歌も依頼された星野さんですが、忙しさに追われ、季節を感じなくなっていたといいます。
締切が迫った8月の末、曲作りに煮詰まった星野さん。正午にふらっと外に散歩に出たところ、ある古びた団地内の公園に入り込んでしまったそうです。
そこで星野さんが見たのは季節の中で生きている、街の人々の生活のにおい。その時星野さんは、ふと誰かの手を握りたくなった。キスをしたり、抱きしめたり、肌を重ねたくなった。こういう時に「恋」が生まれるんだな、と思ったとか。そこで、あの「恋」の冒頭の歌詞が誕生したんだそうです。
大ヒット曲「恋」が生まれたのは、夏の終わりだったということです。
ということで、今まで何気なく聞いていた曲も、こういうエピソードを知るとまた違った風に聴こえてきますよね。「八木亜希子LOVE & MELODY」では、これからもアキコ探偵が歌謡曲の謎に迫っていくとのことです。次回も楽しみですね!
ニッポン放送『八木亜希子LOVE & MELODY』
毎週土曜日の午前8時30分から10時50分まで
[文・構成/grape編集部]