ゾウもそれぞれ性格が違うのです! なかよしゾウカップルのほのぼの動画をご紹介
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隅々まで「きなこもち」になりました。
これは山口県の周南市徳山動物園公式Twitterにアップされたスリランカゾウのミリンダ。砂を鼻で全身まんべんなくかけて砂まみれになった様子はまさに「きなこもち」ですね。
性格の異なる2頭のゾウ
2021年7月現在、周南市徳山動物園には2頭のスリランカゾウが暮らしています。「きなこもち」になっていたミリンダがオスの13歳。もう1頭はメスのナマリー14歳。
2頭は2013年に国交樹立60周年を記念してスリランカ政府から寄贈されました。
写真提供:周南市徳山動物園
スリランカには、ジャングルで親を亡くしたり、はぐれてしまった子ゾウや、ケガをして野生に戻れなくなったゾウを保護するための施設『ピンナワラ ゾウ孤児院』があります。
ミリンダとナマリーはそこで生まれたスリランカゾウなのです。
周南市徳山動物園のゾウ担当小田原多衣子さんにお話を聞きました。
小田原さんによると、同じ施設で生まれ育ったミリンダとナマリーはとても仲が良いのですが、性格は全く違うとのこと。それがよく分かるのが次の動画です。
ひと言でいうと、ナマリーは「慎重派」。飼育員さんによって展示場に埋められた背の高いタケノコに気付き、ウロウロしたあげくに後ずさりするナマリーの様子がなんとも可愛らしいですね。
「いつもタケノコは飼育員が手で持って渡すため、ニョキっと立っている状態に驚いたのかも?」と小田原さん。
かなり長い時間をかけて観察し、恐る恐る匂いを嗅いだ後、ようやく大好きなタケノコだと納得して食べたのでした。その様子はこのツイートのリプライに続けて投稿されています。
さて、こんな慎重派のナマリーに対して、ミリンダの性格は全く正反対。
こちらも飼育員さんの手によって地面に埋められたニンジン。全く見向きもしないナマリーとは対照的に、ミリンダは全く警戒することなくあっという間に引き抜いて食べてしまいました。警戒心より好奇心や食欲が勝ってしまうようですね。
この性格の違いはいろんなシチュエーションで見られるのですが、薬を飲ませたい時には少し大変なのだそうです。
というのも、ミリンダは警戒することなく薬の入ったお団子を食べてくれるのですが、ナマリーは少しでも違和感があると絶対に食べてくれないのだとか。
そのため、小田原さんたち飼育員さんは薬の入っていないお団子を日々時間帯を変えて食べさせ、いつ薬入りのお団子をあげても警戒されないようにしています。人間の子どもでも性格の違いに合わせて対応を変えますが、ゾウも同じなのですね。
ちなみに、大きくて尻尾が長いのがミリンダ。体が小さくて尻尾の先の毛が長いのがナマリーです。
ミリンダとナマリーの仲睦まじい様子は、公式TwitterやFacebookで公開されています。
雨の日限定ゾウの壁アートや、ミリンダとナマリーの振り子時計などなど。可愛らしい様子にほっこり癒されること間違いなし。ぜひ一度覗いてみてください。
雨の日限定ゾウの壁アート
ミリンダとナマリーの振り子時計
『アジアの熱帯雨林ゾーン』リニューアル進行中
徳山動物園の『アジアの熱帯雨林ゾーン』は、2021年度中のオープンを目指して改修中です。
ミリンダとナマリーの暮らすゾウエリア屋外展示場はさらに広くなり、体が浸かれる大きなプールも設置されます。
写真提供:周南市徳山動物園
繁殖行動が見られる年頃になったミリンダとナマリー。
ゾウの発情期は年に3~4回だそうですので、もしかすると近いうちに嬉しいニュースが聞けるかもしれません。
赤ちゃんが生まれたら、新しい広い屋外展示場で過ごす親子の姿も見ることができるはずですよ。
周南市徳山動物園公式ウェブサイト
周南市徳山動物園公式Youtubeチャンネル
周南市徳山動物園公式Facebookページ
コロナ禍で臨時休園することもありますので、お出かけの際はHPなどで開園状況をご確認ください。
[文/grape編集部・構成/ハラアキコ]