もらい錆の落とし方は?浴槽やシンクなど場所別の対処法をご紹介
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「台所の流し台に空き缶を置いたままにしていたら、シンクが丸く錆びてしまった」
「洗面台に置いたヘアピンが錆びて、跡が残ってしまった」
上記のような経験はありませんか。
このような『もらい錆』は、錆びてすぐであれば簡単に落とすこともできますが、時間がたつほど落としにくくなります。
そこで当記事では、もらい錆を落とすのに効果があるものや落とし方についてご紹介します。ステンレスのシンクや浴槽など、素材の異なる場所への対処法も解説しますので、ぜひ参考にしてください。
もらい錆が発生する原因
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もらい錆とは、もともと金属についていた錆が、ほかの素材に付着して起こる汚れのことを指します。
錆が付着してすぐであれば比較的簡単に落とせますが、時間がたつほど、素材に侵食して落としにくくなるようです。本来錆びるはずのない非金属にも、金属から出た錆が付着することがあります。
錆は、金属製品が空気や水分に触れることで発生します。そのため、台所やお風呂場、洗面台などの水回りでは、もらい錆を目にする機会が多いでしょう。
とはいえ、金属が付着する場所であればどこでももらい錆が起きる可能性があるため注意が必要です。
もらい錆落としに使うもの
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もらい錆を落とすために、さまざまなものが活用できます。
ここでは、もらい錆を落とす6つの方法を解説します。
クリームクレンザー
クリームクレンザーには、研磨剤や界面活性剤が含まれているため、もらい錆を落とすことが可能です。界面活性剤が汚れを浮き上がらせ、研磨剤で表面の錆を削り取ることできれいにできます。
使用する際には、錆部分に直接かける、もしくは布などに含ませて錆をこすり取りましょう。
ただし、製品によっては、プラスチック製品や漆器などに使用できない場合もあるため、注意してください。
重曹
重曹もクリームクレンザー同様、もらい錆に効果的です。重曹を少量の水で溶いてペースト状にしてから錆部分に塗り、スポンジなどで円を書くように、クルクルとこすりましょう。
きれいになったら重曹を洗い流すか水拭きし、乾いた布で拭き上げます。
なお重曹は、アルミ製品や漆器には使用できないため、注意してください。
クエン酸
クエン酸も、もらい錆を落とすのに役立ちます。
キッチンペーパーなどに『クエン酸水』を浸み込ませ、錆部分に密着させて30分ほどおいてください。最後に汚れを拭き取り、しっかりと水洗いしましょう。
『クエン酸水』はすでにできているものを購入してもよいですし、クエン酸を水で薄めて作ることも可能です。
ただしクエン酸は、鉄やアルミなどの金属類、コンクリートには使用できません。もらい錆がある場所の素材を確認したうえで使用しましょう。
酢
クエン酸同様に、酢でも、もらい錆を落とせる可能性があります。
酢を使う際には、2〜3倍に薄めてからもらい錆に吹きかけます。酢をつけてしばらくおいた後、雑巾や歯ブラシでこすりましょう。きれいになったら、乾いた布で拭き取ります。
なお、鉄や大理石は酢によって傷む可能性があるため、使用を避けましょう。
歯磨き粉
研磨剤が入っている歯磨き粉でも、クレンザーに近い効果を得られる可能性があります。
使用済みの歯ブラシに研磨剤入りの歯磨き粉をつけて、もらい錆を細かくこすってみましょう。錆が落ちたら、水できれいに洗い流してください。できたばかりの錆であれば、比較的簡単に落とせるでしょう。
なお、研磨剤が入っていない歯磨き粉の場合は、錆落としの効果がありません。確認してから行いましょう。
専用錆取り剤
家にあるもので錆を落とせなかった場合は、各メーカーが販売している専用錆取り剤を使用しましょう。
錆取り剤には、直接塗布するものや、布につけて塗布するものがあります。取扱説明書に必ず目を通し、使用方法や塗布できる素材であるかを確認しましょう。
なお、アンモニア臭のする商品もあるため、使用する際には換気を忘れずに行ってください。
【場所別】もらい錆の落とし方
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想定外の場所でもらい錆が発生した場合は、素材に傷をつけたり痛めたりしないよう、適切に対処しなければなりません。もらい錆が起きやすい場所で有効な、錆落としの方法を解説します。
もらい錆が起きやすいのは、以下の4か所です。
もらい錆を落とす前に、ご自宅のシンクやタイルに錆取り剤を使用できるかを確認してください。使用する前に、目立たないところで試してから錆を落としましょう。
浴槽
うっかり髪にヘアピンをつけたまま、浴室に入った経験がある人もいるかもしれません。ヘアピンなどの金属を湿度の高い浴室に放置すると、もらい錆ができることがあります。
軽度のもらい錆であれば、クリームクレンザーや重曹、歯磨き粉で落とせる可能性があります。
布や歯ブラシにつけて、もらい錆の部分を優しくこすりましょう。水で洗い流しても錆が残っている場合は、何度か繰り返します。
それでも落ちない場合は、専用の錆取り剤を使用してみてください。
ステンレスのシンク
飲み終わった缶や、金属のタワシをシンクに置いたままにするともらい錆ができることがあります。軽微なシンクのもらい錆には、酢や重曹を試しましょう。
スポンジなどでシンクの汚れを落としてから、酢や重曹をもらい錆に直接かけます。5~10分ほど放置した後、スポンジでこすります。最後に、雑巾でしっかり拭き取りましょう。
それでも落ちない場合には、クリームクレンザーを試してみてください。スポンジにクレンザーをつけて何度かこすることで、徐々に薄くなる可能性があります。
また、メラミンスポンジをシンクに使用する場合は、ステンレスの種類によってはコーティングがはがれる可能性があるため注意が必要です。
玄関のタイル
玄関周りは人目に触れやすいため、きれいにしておきたい場所です。しかし、金属製の傘立てやじょうろの錆が、床のタイルに移る場合があります。
玄関タイルのもらい錆には、クエン酸や重曹を試すとよいでしょう。
クエン酸の場合は、クエン酸液を作りもらい錆の部分に吹きつけます。重曹を使う際はペースト状にして、しばらく放置しましょう。どちらも、歯ブラシやメラミンスポンジ、ブラシなどで円を描くように動かし、もらい錆を落とします。
ベランダのコンクリート
駐車場に置いた自転車や、ベランダの植木から錆が落ち、コンクリートにもらい錆ができることがあります。コンクリートのもらい錆には、クレンザーや重曹を使うと効果があるようです。
重曹の場合は水で溶き、もらい錆の部分におきます。しばらくしてからブラシなどでこすり、錆を落としましょう。
クレンザーも同じように使いますが、研磨剤が入っているためコンクリートに傷がつく可能性があります。もらい錆が広範囲にわたる場合は、使用を避けたほうが無難です。
やすりやワイヤーブラシでこする方法もありますが、強すぎると傷がつくため注意してください。
なお、コンクリートは強アルカリ性のため、酸性の錆取り剤を使うと劣化する恐れがあります。クエン酸や酢の使用は避けましょう。
もらい錆の予防方法
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もらい錆がきれいに落ちたら、その状態をキープしたいですよね。もらい錆を予防する方法は以下の3つです。
それぞれの予防方法について、詳しくご紹介します。
1.錆の原因となるものを置かない
もらい錆を予防したい場合は、錆の原因となるものを近くに置かないようにすることが重要です。
特に、浴室や台所などの水回りは錆びやすいため、ヘアピンや空き缶を置かないよう注意しましょう。
2.水気を拭き取る
水回りの使用後に水気を拭き取ることも、もらい錆を予防する1つの方法です。
もらい錆は金属が水に濡れることで発生するため、周りの水分をこまめに拭き取りましょう。洗面所や台所は使用後に毎回拭き、浴室も入浴後に換気をしながら水分を拭き取ってください。
忙しい時などは面倒に感じるかもしれませんが、水気を拭き取ることで水垢予防にもなるため、水回りがきれいな状態をキープしやすくなるでしょう。
3.防錆コーティングを行う
もらい錆が発生しやすい場所には、防錆コーティングを行うのも手です。
市販であれば、液体タイプやスプレータイプなどの商品が購入でき、業者に依頼する方法もあります。「何度落としてももらい錆が発生して困る」という人は、防錆コーティングを検討してみてください。
もし賃貸物件の退去時にもらい錆が残っていたらどうなる?
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賃貸物件に住んでいる人は、もらい錆が残った状態で退去できるかどうかが気になるでしょう。
もし退去時に日常の手入れ不足などが原因でひどいもらい錆が残っていた場合は、借主が原状回復の費用を負担する可能性があるとされています。
賃貸借契約書の内容次第では、管理会社がクリーニングを負担してくれる場合もあるようですが、退去時のトラブルを防ぐためにも、可能な限り自身で落としておくのが得策です。
当記事でご紹介した落とし方でもらい錆を対処した後は、『もらい錆の予防方法』できれいな状態をキープし、退去日を迎えるようにしましょう。
もらい錆の落とし方を知り早めに対処しよう
台所のシンクや浴槽、玄関など、本来は錆にくい場所にもらい錆が付着すると目立ちます。
長期間放置したもらい錆を完全に落とすのは難しいですが、軽微な状態であれば、紹介した方法できれいになる可能性があります。もらい錆がついた場所の素材も考慮して、適切な方法で落としましょう。
もらい錆は一度で落ちなくても、数回繰り返すときれいになる可能性があります。ぜひ諦めずに、試してみてください。
[文・構成/grape編集部]