黒い服、すぐに捨てなくて済む! 色あせを防ぐ“3つのコツ”【洗濯のプロ解説】
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撮影:Heulie

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洗濯研究家の平島利恵です。
黒い服を洗ったら、白や赤に変色してしまった…そんな『色褪せトラブル』の経験はありませんか。
実は色褪せの一番の原因は、天日干しによる紫外線の影響。
紫外線は染料を分解するため、直射日光にあてて天日干しすると、黒や紺など濃色ほど退色しやすくなります。
さらに摩擦など洗濯の影響が重なると、色褪せは一気に進行してしまうのです。
なぜ黒い服が、赤・白に変色するの?
変色には、以下の通り大きく2つの原因があります。
赤変色は『染料の色落ち』
撮影:Heulie
黒い衣類は、実は赤や青など複数の染料を重ねて染められています。
染色が甘いと、一番上の黒色の染料が溶け出し、下の赤が透けて見えてしまうのです。
白変色は繊維の『白化現象』
撮影:Heulie
摩擦により繊維が毛羽立つと、光を乱反射して白く見えることがあります。
コートやバッグの肩掛け部分などが白っぽくなるのも同じ理由です。
黒色衣類の変色を防ぐ!洗濯の基本
黒色の衣類の変色は、日々のちょっとした心がけで防ぐことができますよ。
洗濯表示を見る習慣をつける
色落ちのしやすさは堅牢度(けんろうど)という染色の強さに左右されます。
堅牢度の低い衣類は、水につけるだけでも色落ちしてしまうのです。
撮影:Heulie
これは単に安価だから色落ちするという訳ではありません。ブランド服でも発色重視で家庭洗濯を想定していない場合があるので、注意が必要です。
洗濯表示に『中性洗剤を使用』『色落ちする恐れあり』と記載されている衣類は丁寧に扱いましょう。
撮影:Heulie
中性洗剤を使う
アルカリ性洗剤と比べ、中性洗剤のほうが衣類の色を守りながら洗濯できます。
アルカリ性洗剤は油汚れや皮脂汚れに強い一方で、染色の状態によっては色落ちのリスクもあります。
洗濯表示に『中性洗剤使用』とある衣類には使用せず、心配な時は目立たない部分で試してから使うのが安心です。
撮影:Heulie
直射日光を避け、陰干しが鉄則
前述の通り、紫外線は最大の退色要因。外に干す際は、風通しのよい日陰で干しましょう。
濃色の衣類は、裏返して干すのもおすすめです。乾いたら早めに取り込むのも忘れずに!
撮影:Heulie
秋冬こそ見直したい!黒服ケア
冬の黒コートや黒ニットの白化を防ぐため、毎日着続けずローテーションを意識しましょう。
黒や濃色の服は扱い方次第で、きれいに着られて寿命を伸ばせるアイテムです。
着用後は風を通して湿気を逃がすだけでも、生地が長持ちします。
撮影:Heulie
洗濯表示の確認・中性洗剤の使用・陰干しを意識するだけで、色褪せや変色を予防できます。
お気に入りの1着を長く気持ちよく着られるように、今日から『干し方と洗い方』を少し見直してみませんか。
記事執筆 平島利恵
洗濯研究家であり、株式会社Heulie(ユーリエ)の代表取締役。フルタイムで働く4児のママ社長。
洗濯研究家として、「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。
自社ブランドの人気の洗濯洗剤「Rinenna(リネンナ)」は、つけ置き洗いで驚くほど汚れが落ちると、好評を得ている。
Webマガジン『暮らしの道具店』で、洗濯についてのコラム監修
Rinenna公式ページにて洗濯コラムを執筆
https://rinenna.jp/
⇒YouTube、Instagram
[文・構成/平島利恵]