『シン・ゴジラ』監督のイメージスケッチも展示 ー『特撮のDNA展』潜入レポートー
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ゴジラとヤチョーを結びつける関係 ー『特撮のDNA展』潜入レポートー
蒲田で開催されていた『特撮のDNA展』に行って参りました。なぜなら樋口監督のイメージスケッチや画コンテに使われている測量野帳が展示されているという情報を聞きつけたからです。測量野帳の愛好家としては行かずにはいられません。
樋口監督のイメージスケッチが書かれているヤチョー
測量野帳と映画にどんな関係があるか。それは、縦横比率にあります。映画のスクリーンはおよそ16:9に近いサイズ(ハイビジョン放送は16:9)。パワポのスライド設定でも出てくる数字ですね。通常のノートなどは、紙の原紙を断ち切っているので、A判と呼ばれる原紙サイズの比率が元になってます。A1の半分がA2、A2の半分がA3…となっており、その比率は1:√2です。ちなみにA1サイズは594x841mmで「コクヨは良い」で覚えてください。
対して測量野帳は、中紙サイズが160×91で、映画のスクリーンの縦横比率に近いサイズなのです。映像制作者はこの比率を非常に重視していると聞きました。
測量野帳に書かれたイメージスケッチ
測量野帳はもともと測量士が現場で記録するために作られたそうです。屋外で使うため、胸ポケットに入りやすい大きさから設定されたと言います。この偶然(?)の比率一致はともかく、樋口監督は、画コンテの内容の説明文のための余白込みで、測量野帳の縦横比が使いやすいと愛用されているようです。独特な硬い表紙で、持ち運びしやすく廉価なことから、今ではフィールドワークや趣味の手帳、仕事のメモ書きなどに広く使われるようになり、ヤチョーの愛称で親しまれています。そのヤチョーも発売60周年(ちなみにゴジラ公開は65周年!)になるということで、愛好家にとっても熱い一年になりそうです。
日付は2015年5月22日。この日に何があったのか気になります。
この『特撮のDNA展』の開催期間はすでに終了していますが、見どころは、まず入り口付近にあった巨大なゴジラ。並んで撮影する方が多くいらっしゃいました。ほかにも懐かしのモスラやミニラの模型から、ゴジラの眼球の雛型など、撮影に使われたモノが数多く展示されており、名前の通り『特撮のDNA』を存分に楽しむことができる展示会でした。
入り口付近でゴジラがお出迎え
なんとゴジラの皮膚に触れるのです。意外な触感が楽しめました。
この企画展では、シン・ゴジラのロケ地となった蒲田を中心にスタンプラリーを行っていたことも特徴で、展示だけでなくロケ地を楽しむことができたのです。特撮の世界を楽しみつつ、蒲田の街を散策された方も多かったのではないでしょうか。
●『特撮のDNA』展
会期: 2018年12月19日(水)~2019年1月27日(日)
会場: 日本工学院専門学校「ギャラリー鴻」
圧巻のジオラマ
TM& © TOHO CO., LTD
(取材協力)
株式会社カラー
特撮のDNA展 実行委員会
株式会社JTBコミュニケーションデザイン
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