冷凍庫を開けた同僚が見つけたアイス 蓋に書かれていたのは?「これは納得!」
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grape [グレイプ] issues
行き場を失くした規格外品を循環させるには…
岸さんによると、『湘南ゴールド味』『レモンミルク味』にはそれぞれ、風通しや日当たりの影響で皮などに傷や黒い斑点などがあったり、適正サイズまで大きくなれなかったりした実が使われているとか。
出荷規格外のレモン
子供から大人まで楽しめるアイスだからこそ、「素材の味は残しつつ、みんなが食べやすいようなものにしたい」と考えている、岸さん。
ただ、アイスの味も大事にしつつ、規格外品をどうにか活用して循環させたい想いのほうが強いといいます。
こうした強い想いがある一方で、世の中にある、食品ロスに貢献する事業すべてに当てはまる、『社会課題解決型の事業』ならではのジレンマに悩まされているそうです。
より多くの規格外品を活用するならば、そのぶんより大きいスケールで事業をやりつつ、ちゃんと利益が立っていないと、より大きな規模での解決はできないんです。
社会課題解決型の事業なので、営利目的とまではいわないけれど、「しっかりと利益を出さなきゃいけない」という両立がすごく難しいなと思います。
湘南ゴールドの畑に足を運ぶ岸さん
「きちんと利益も上げなければならない」という高いハードルを超えるため、試行錯誤を続けていく必要があるそうです。
それでも、岸さんは「『n!ce cream』にしかない強みがある」と前を向いています。
出荷規格外の農作物などをせっかく加工品にしても、ものによっては賞味期限や消費期限があって、二次廃棄になってしまう例があるんです。
ただアイスであれば、冷凍保存によって賞味期限がなくなるので、二次廃棄が出ないのが一番の強みかなと思います。
ちゃんと新しい価値を付与して、『安売り』のようなネガティブなイメージを付けずに売り出せるのも長所ですね。
現状、一番の課題は『どれだけ大きい規模でできるか』だと語る、岸さん。
最後に、『n!ce cream』を今後どのようなブランドにしていきたいか聞いてみました。
Instagramで、農家さんが「廃棄しなくちゃいけない」や「取りに来てくださったらちょっと安くしてお売りします」などと助けを求める投稿をよく見ます。そういう時に、企業規模でしっかり回収できるような仕組みを持っているプラットフォームの必要性を感じるんです。
こうした深刻な状況でもすぐに「うちが買い取ってアイスにします」と手を挙げられる体制を整えて、より多くの規格外品を活用できるようなブランドにしていきたいですね。
規格外農産物は、全国で年間200万トンが廃棄されるといわれています。
より多くの規格外農産物を救うため、都度直面する課題と真摯に向き合いながら『n!ce cream』の拡大を目指す、岸さん。
『n!ce cream』が、全国の農家を救う『大きな船』となる未来は、そう遠くないのかもしれません!
[文・構成/grape編集部]