歴史に名を残したビートルズのジャケット、その理由は『裏面』にも
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grape [グレイプ] entertainment
「不可能なことをやってのけてくれ」
録音のスタジオで、ザ・ビートルズのメンバーは、ジョージ・マーティンにこううながした。彼らが制作していたのは、『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』だった。
およそ6か月の制作期間を経てリリースされた8作目のアルバムは、イギリスの音楽チャートで27週間連続トップ、アメリカの音楽チャートで15週間連続トップを記録。
音楽的評価も非常に高い。4トラック録音機を駆使した複雑な構成や、最新技術を使った音色は、「ポップ音楽と芸術の狭間を埋めた」などと評価され、今なお批評家およびリスナーから絶大な支持を得ている。
ジョージ・マーティンはまさに「不可能なことをやってのけた」のだ。
常識を変えた、アルバムカバーの裏表
『サージェント・ペパーズ』で注目すべき点の1つは、アルバムのカバー。芸術家ピーター・ブレークがデザインしたアルバムには、ザ・ビートルズのメンバーがビビッドな軍服を身につけながら、楽器をつかんでいる姿が写っている。
その後ろには、ビートルズにとってヒーロー的存在であるカール・マルクスやオスカー・ワイルド、マリリン・モンローなどが入っている。
レコードカバー史に残る最も有名なデザインのひとつとなった『サージェント・ペパーズ』だが、注目すべきは表面だけではない。
裏面には収録曲全ての歌詞が掲載されている。今では当たり前かもしれないが、実はポップス・アルバムではじめての試みだったのだ。
1966年8月に、ツアーを永久にやらないことを宣言したザ・ビートルズ。ジョン・レノンは当時「(僕らの)蝋人形を出しておけば観客は満足する。ビートルズのコンサートは、もう音楽と関係ない。部族の儀式でしかない」と語った。
クラシック音楽と向き合うように、ビートルズの音楽に接してほしい。アルバムのカバー裏に載せられた歌詞には、そのような想いも込められている。
歴史的なアルバム、今年で50周年
最高峰のロックミュージック作品『サージェント・ペパーズ』は今年でリリースから50周年。アルバムについて熱く語り、収録曲を高音質で鑑賞するイベントが開かれる。
『ニッポン放送 imagine studio 2017 MEET THE BEATLES Pepper’s 50年祭』では、音楽的見識も深い宇崎竜童さんと荻原健太さんをゲストに迎え、作品の魅力と楽しみかた、ビートルズの魔法を探る。
招待された来場リスナーは、ゲストに質問をすることもできるそうだ。これを機会に、この歴史的なアルバムを思う存分堪能してはいかがだろうか。
ニッポン放送 imagine studio 2017 MEET THE BEATLES Pepper’s 50年祭
開催日時: 2017年6月24日(土) 15時〜16時30分(予定)
場所: ニッポン放送イマジンスタジオ
このイベントに150名様をご招待します。
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※締切:6月20日(火)応募はお一人様一回のみ
[文・構成/grape編集部]