笑顔じゃないと出勤と認められない! 飲食店向け顔認証システムの機能に驚き
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ニッポン放送で「タモリのオールナイトニッポン」などのディレクターなどを務め、現在はBayFMでITコメンテーターとしても出演中の土屋夏彦が、最近のIT・科学・経済のニュースを独自の目線で切り取ります。
顔認証技術で笑顔度チェック!!
北海道を拠点に中小企業向けのサービスを提供している『イー・カムトゥルー』が顔認証技術を使った『出退勤管理システム』を開発したと発表がありました。
ふつう我々が会社に出退勤する時は、タイムカードに打刻しますが、これを顔認証でやってしまおうというものなんです。さらに今回開発した『顔認証出退勤管理システム』では、飲食店向けに開発したということで、なんと『笑顔度』の測定が重要な機能の1つとなっています。
利用者は朝出勤した際、タブレット端末の画面に自分のIDを打ち込むと、端末のカメラが作動し、顔写真を撮影。ID登録している人物と同一かどうかを確認し出勤時間を自動的に打刻。
それとともに、口角が上がっているかなどの表情の要素を測定し、笑顔の程度を判定できるように設計されているそうなんです。
値が低いと『笑顔度が規定値より不足しています』と笑顔の喚起を求められるようになっていて、つまり飲食業に大切な『笑顔』を出勤時からトレーニングできるようしたというわけです。
このシステムはすでに、札幌や東京に担担麺専門店を展開する『175。(ひゃくななじゅうごど)DENO担担麺』が来年中に全7店舗での導入採用を決定。担当者によれば『笑顔はサービスの1つで顧客満足度の高さにつながるので、従業員には毎日の笑顔をチェックする習慣として使ってほしい』と話しているそうです。
ちなみにこうした顔認証による出退勤管理システムの分野は、ここ数年さまざまな会社が開発を手がけています。
2017年のITトレンドの1つとして『勤怠管理・就業管理部門』が選ばれるなど、各社の出退勤システムの問い合わせランキングまで登場するほど盛り上がりを見せています。
昨年2月から顔認証によるクラウド型の出退勤管理システムをスタートさせているNECによれば、政府が重点課題の1つとして『働き方改革』を推進する中、企業各社は、長時間労働の是正などの実現に向けた具体的な施策の検討が急務となっており、企業や組織におけるワークスタイルの変革が加速され、労働時間の適正を把握する仕組み作りがますます重要になってきていることを指摘。
こうした社会的な背景から、NECは世界No.1の認証精度と期待される独自の顔認証AIエンジン『NeoFace』を用いたクラウド顔認証基盤『NeoFace KAOATO』を開発。
株式会社ヒューマンテクノロジーズのクラウド勤怠管理システムと組み合わせたサービス『勤革時(きんかくじ)』をスタート。昨年9月末時点ですでに利用企業数9000社、57万人以上が利用しているNo.1勤怠管理システムとなっています。
今回の『笑顔度』が計測できる『出退勤管理システム』においては、それらを一歩進めて、飲食業という業態の社員に合った特徴を活かしてのシステムに仕上がっていることを考えると、今後ますます、各業態に合わせた顔認証技術などのIT技術を駆使した出退勤管理システムの分野は進化していくのではないでしょうか。
ちなみに飲食業に限らず『朝から笑顔』はどこの業態でも大切であることは間違いないので、「機械に頼るな!」との声も聞こえますが、ぜひそのほかの顔認証管理システムにも搭載されてもおかしくないと思うのは私だけでしょうか。
[文・構成 土屋夏彦]
土屋夏彦
上智大学理工学部電気電子工学科卒業。 1980年ニッポン放送入社。「三宅裕司のヤングパラダイス」「タモリのオールナイトニッポン」などのディレクターを務める傍ら、「十回クイズ」「恐怖のやっちゃん」「究極の選択」などベストセラーも生み出す。2002年ソニーコミュニケーションネットワーク(現ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社)に転職。コンテンツ担当ジェネラルプロデューサーとして衛星放送 「ソネットチャンネル749」(現アジアドラマチックTV★So-net)で韓国ドラマブームを仕掛け、オンライン育成キャラ「Livly Island」では日本初の女性向けオンラインで100万人突破、2010年以降はエグゼクティブプロデューサー・リサーチャーとして新規事業調査を中心に活動。2015年早期退職を機にフリーランス。記事を寄稿する傍ら、BayFMでITコメンテーターとしても出演中、ラジオに22年、ネットに10年以上、ソーシャルメディア作りに携わるメディアクリエイター。