ジャガイモ30個に対して1個! 芽が生えるのを防ぐために効果的な方法は?
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『ジャガイモの芽が出ないようにするには、リンゴと一緒に保存するとよい』と聞いたことはありませんか。
古くから知られる知恵ですが、実際に家庭で試してみると、期待したほどの効果が得られなかったり、逆にジャガイモを腐らせてしまったりすることもあるようです。
そこで当記事では、キユーピー株式会社のグループ企業である深谷ベジタブルコミュニケーション株式会社の、野菜ソムリエ上級プロとして活躍する松村佳代さんに、『リンゴが発するエチレンガスがジャガイモに与える影響』や『家庭でできるジャガイモの保存方法』について聞いてみました。
なぜリンゴでジャガイモの芽が出にくくなる?
リンゴが発する『エチレンガス』は植物ホルモンの一種で、キウイなどを食べ頃に熟成させる働きで知られています。
一方で、エチレンガスには『細胞の伸長を阻害する』性質もあるのだとか。
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ジャガイモの芽が伸びようとする際にエチレンガスがあたると、正しく生長できなくなり、結果として発芽が抑えられるそうです。
この不思議な性質は、専門の保管貯蔵庫における長期保存の技術として活用されています。
効果を最大化する『選び方』と『量』の目安
実は、どんなリンゴでも同じ効果が得られるわけではありません。
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エチレンガスの放出量は、品種によって大きく異なる点を押さえておきましょう。
・推奨される品種:『つがる』『王林』など(エチレン放出量が多い)
・分量の目安:ジャガイモ30個に対してリンゴ1個
エチレンを生かしつつ『腐敗』を防ぐコツ
松村さんによると「ジャガイモとリンゴをポリ袋に入れて長期間密封するのは、あまり望ましくない」とのこと。
密封でジャガイモの呼吸が妨げられ、袋の中に湿気がこもってカビや腐敗の原因になるからです。
保管貯蔵庫などで、湿度を85〜90%に保つと長期間保存できるのだとか。
しかし家庭で湿度をコントロールするのは困難です。
湿度の上昇による変化がなるべく起こらないよう『紙袋』に入れたり『新聞紙』にくるんだりして保存しましょう。
知っておきたい『休眠期間』とエチレンガスが不要な時期
松村さんは「ジャガイモとリンゴを一緒に保存するにはエチレンガスの濃度や湿度のコントロールが必要であるため、家庭では難しい」と言います。
一方で、低温化のジャガイモには、収穫後30~150日はエチレンガスがなくても芽の出ない『休眠期間』が存在するそうです。
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休眠中のジャガイモであれば、リンゴを使わずに風通しのよい場所で静かに保管するのが得策とのことでした。
プロが推奨するジャガイモの『理想的な保存条件』
ジャガイモにとっての理想的な保存条件は『5〜10℃の暗い場所』。
光にあたると皮が緑色になり、ソラニンなどの毒性のある芽が発生してしまうため、光を遮る『紙袋』に入れたり『新聞紙』にくるんだりするのがおすすめだそうです。
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リンゴと一緒に保存する場合も、紙袋などに入れて光を遮断し、低い温度を保ちましょう。
冷蔵庫の野菜室に保存すると、リンゴから放出されるエチレンガスの影響で、ジャガイモ以外の野菜の熟成を早める可能性がある点に注意してください。
リンゴの皮にシワが寄ってきたらガスの発生が弱まってきたサインです。新しいリンゴに交換しましょう。
また、春から夏に収穫される新ジャガイモは水分が多いために長期保存向きではなく、購入後早めに食べるのがおすすめとのことです。
季節や環境に合わせて正しい保存を!
『ジャガイモの芽が出ないようにするには、リンゴと一緒に保存するとよい』という説自体は正しいようです。
ただし、リンゴの品種、保存環境、保存方法、季節などにより、効果が異なることが分かりました。
松村さんのアドバイスを参考に、適切な保存を行い、最後までおいしく食べきりましょう!
[文・取材/ブリジア 構成/grape編集部]