「ひと手間でお得」「日本にもできたら」 台湾が始めた、お得な『循環杯』とは?
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ライターチーム『キジカク』で執筆活動をしている、うーかさん。
アメリカに12年、台湾に2年在住の経験があり、海外ならではの面白い話題を探すことを日課にしています。
そんなうーかさんが、実体験や友人のエピソード、クスッと笑えるユニークなグルメや驚きのカルチャーなどを紹介します!
『サステナブル』や『エシカル消費』など、地球環境に配慮した言葉を耳にするようになってきた昨今。
普段の暮らしの中で、エコを意識するようになった人は多いのではないでしょうか。
筆者が住んでいる台湾は、夜市など混沌としたイメージが強いですが、実はアジア随一の『エコ大国』なのです。
さまざまなエコ活動に取り組む台湾
台湾では2002年から無料レジ袋やプラスチック製品の使用を減らす取り組みを始め、2023年現在、日本と同じようにビニール袋は1元(2023年3月現在のレートで約3~4円)という有料で売られています。
また、コーヒーチェーン店『スターバックス』などで飲料水を買っても、基本的にストローは付いてきません。お願いしないとストローをもらえないという店が増えつつあるのです。
2022年7月からは『マイボトルを提供すると5元(約20~23円)割引』というお得な制度もスタート。
マイボトルを片手に店に行くのは、台湾でよく見られる光景になりました。
台湾のスタバの看板には『マイボトルかシェアカップを持ってきたら割引』の文字が
今回はエコ活動を先導する台湾が取り組む『循環杯』という、いわゆるタンブラーのリサイクルシェアサービスを実際に体験してみました。
『循環杯』は、2023年1月からスタートした新たなサービス。『マクドナルド』や『セブンイレブン』、有名スーパーなどの大手食料品販売店が協力して、リサイクルカップの利用促進サービスを提供しています。
例えば『マクドナルド』で頼んだ飲み物のカップを購入店もしくは別の協力店に返却すると、再びそのカップは使用されることになります。
飲み物を購入した店舗でなくても、『循環杯』の協力店であればどの店に返却してもよいのは嬉しいポイントでしょう。
今回、筆者は『セブンイレブン』でタピオカミルクティーを購入してみました。
写真に写るカップが、リサイクルサービスの対象となるタンブラーです。
『循環杯』の協力店で購入したタピオカミルクティー
手順としては、まずレジで飲み物を購入する前に、専用のアプリを使用して、タンブラーのデポジット代金50元(約215円)を支払います。タンブラーのサイズは複数から選べますが、どのサイズを使用しても一律同じ代金でした。
画面には商品購入の際に必要なバーコードと、74時間以内とされるタンブラーの返却期限も表示されます。
その後レジへ行って、タピオカミルクティーを購入。
タンブラーを使用しない場合の購入金額は、デポジット代金を含めて60元(約250~260円)ですが、タンブラーを使用すると5元(約20~23円)割引に!
リサイクル用のタンブラーを使うだけで割引になるなんて、なんだかとってもお得な気がしますよね。
飲み終わったら購入した店か、同じタンブラーのリサイクルシェアサービスを提供する店の機械に返却するだけ。
筆者はそのまま、タピオカミルクティーを手に街中へ。飲み終わった後、タンブラーは購入した店とは違う『セブンイレブン』へ返却しました。
ちなみに返却期限内にタンブラーを返却しなかった場合、割引分のデジポットは戻ってこないので要注意です。
タンブラーを返却している様子
ちょっとした手間でゴミになるカップをリサイクルできるなんて、画期的なアイディアだと実感!
「日本にもいつかタンブラーのリサイクルシェアサービスが導入されたらいいな」と思う筆者なのでした。
[文/キジカク・構成/grape編集部]