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「ロールタイプのポリ袋、レンジの近くに置かないで」 メーカーの注意喚起にゾッ

By - デジタル・コンテンツ・パブリッシング  公開:  更新:

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レジ袋をぶら下げる人の写真

※写真はイメージ

スーパーマーケットに行くと、マイバッグを持参していない人は買った物をレジ袋に入れて持って帰りますよね。

レジ袋に購入した食材を入れる際、備え付けのロールタイプのポリ袋を使うことも多いでしょう。

では、この小分け用の袋とレジ袋では何が違うのでしょうか。

ポリ袋専門メーカーのハウスホールドジャパン株式会社(以下、ハウスホールドジャパン)に取材しました。

レジ袋とロールタイプの袋、実は材質は同じ!

まず、現在小売店で一般に使われている、いわゆるレジ袋ですが、材質は合成樹脂の一種であるポリエチレンでできています。

ビニール袋と呼ぶこともありますが、材質からいって「ポリ袋」と呼ぶのが正解です。

ハウスホールドジャパンに聞いたところ、「ポリエチレン製の袋には大きく分けて、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンの2種類があり、レジ袋は高密度ポリエチレン製品」とのことです。

では、あのロールタイプの小分け用の袋のほうはというと、実はレジ袋と材質は同じ!「材質が違う」と勘違いしていた人もいるかもしれませんね。

どちらも高密度ポリエチレン製の袋という点では、同じ物なのです。ただし、若干の配合を変えることはあるといいます。

小分け用の袋のほうはしなやかで柔らかい触り心地ですが、これは厚みが全然違うからです。ハウスホールドジャパンの話によると、現在主流となっているポリ袋は、以下の厚みとのこと。

【袋の厚みの違い】

レジ袋:18ミクロン。ただし袋の大きさによって変わる。

ロールタイプのポリ袋:6ミクロン。

つまり、レジ袋のほうは約3倍も厚いということになるのです。

※写真はイメージ

ロールタイプのポリ袋は電子レンジに要注意!

ハウスホールドジャパンに、ロールタイプのポリ袋を使用する上での注意点やアドバイスを聞いたところ、以下の指摘がありました。

【ロールタイプのポリ袋の使用上の注意点】

・先のとがった物を入れると破れる可能性がある。

・窒息する可能性があるので被らないこと。

・電子レンジの近くに置かない。

・電子レンジで使用しない。

特に、電子レンジの近くに置かないという注意点は、知らなかったという人が多いかもしれません。

ハウスホールドジャパンの話によると、「電子レンジの高周波によって、ポリ袋がひっ付く可能性がある」そうです。こうしたことは、まれにあるといいます。

ただし、最近の電子レンジは性能がよくなっており、「電子レンジにひっ付いた」というクレーム自体はほとんどなくなっているとのこと。

とはいえ、くれぐれもポリ袋を電子レンジの近くに置かないように注意してください。

また、電子レンジでの使用を避けるべき理由は、内容物の密度によって100℃以上の高熱になることがあり、袋の融点を超える恐れがあるからだそうです。

水は沸点が100℃ですが、例えばカレーなどの密度が濃い物の沸点は、100℃以上になる可能性があるとのこと。

そのため、カレーを電子レンジで加熱する場合には、ポリ袋を使用するのは避けたほうがいいでしょう。

※写真はイメージ

ポリ袋がにおいを遮断する能力は限定的

液垂れやにおい移りを防止するために、ロールタイプのポリ袋を利用する人は多いですが、実はにおい移り防止の能力は限定的です。

ハウスホールドジャパンに聞いたところ、このような回答がありました。

袋状になっているので、液が漏れる心配はありませんが、におい漏れを防ぐ効果はありません。

短い時間なら感じないかもしれませんが、例えば長時間冷蔵庫に保存していると、どうしてもにおいは漏れます。

また、ポリエチレン自体は無毒です。製造上200℃以上の高熱で加工しており、それが殺菌効果となるので食品に触れても大丈夫です。

ロールタイプのポリ袋は、スーパーマーケットなどの食品を扱う業界で使用されており、『食品衛生法適合』となっています。

液漏れ、におい移りを防止するために使うことが多いロールタイプのポリ袋。実はにおい漏れを防ぐ効果は、あまり期待できないものだったとは意外ですよね。

短時間はともかく、例えば冷蔵庫で長期間保存するのであれば、におい対策をポリ袋に頼るのはお勧めできません。

におい漏れを防ぐためには、適した機能を持つ袋やバッグなどを用意しましょう。


[文/高橋モータース@dcp・構成/grape編集部]

取材協力
ハウスホールドジャパン株式会社

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