『ポテンシャル』とは？意味を理解して正しく使いこなそう！

ビジネスシーンで『ポテンシャル』という言葉を耳にしたことがある人は多いのではないでしょうか。

ポテンシャルは『将来の可能性』を意味しますが、理解があやふやだと、話の流れによっては何を意味しているのか分からず、困ってしまうかもしれません。

この記事では、ビジネスにおける『ポテンシャル』の意味や使い方などを解説していきます。「ニュアンスはなんとなく知っている」という人も、改めて確認してみましょう。

『ポテンシャル』とは何か？

ポテンシャル（potential）は『力』『可能性』などを指すラテン語の『potent（目に見えない力）』が語源とされており、もともとは物理用語として使われていました。

ここから『potential（ポテンシャル：潜在能力）』をはじめとするさまざまな英単語が派生しています。

どのような状況で使われるかによって意味合いが異なる場合もありますが、この項ではビジネスにおける使い方の例や、類義語などを見ていきましょう。

ビジネスにおける『ポテンシャル』の使用例

人間には、顕在的な能力と潜在的な能力があります。この２つの違いは、能力を自覚して発揮しているかどうかがポイントです。

前者は持っている力を自覚し、かつ周囲も認識している能力のこと。一方、後者はまだ自覚しておらず、将来的に発揮できる可能性がある能力を指します。

ビジネスのさまざまな場面では、後者を意識して『ポテンシャル』という言葉がよく使われるため、一度は耳にしたことがあるでしょう。主な使用例は以下の通りです。

このように、特定の人だけでなく、商品やサービスなどに将来性が感じられる場合にも、ポテンシャルという言葉が使われます。

『ポテンシャル』と『モチベーション』の違い

「ポテンシャルが高い」と同様に、ビジネスシーンでは「モチベーションが高い」という言葉もよく聞かれるのはないでしょうか。

『ポテンシャル』と『モチベーション』は似ているようで、実際は異なる意味やニュアンスを持っています。

『モチベーション』が指すのは、主に『やる気』『意欲』など。目標達成への意欲がわき、行動が加速した際は「モチベーションが高い」といわれるでしょう。

一方、『ポテンシャル』は『潜在能力』という意味で使われる場合が主流です。よって、気持ちの度合いを表現する『モチベーション』とは意味が異なります。

『ポテンシャル』の類義語

『ポテンシャル』は潜在的な可能性を表す際に用いられますが、意味が似ている言葉がいくつかがあります。

代表的なものを以下の表にまとめてみました。

どれも共通して『将来発揮される可能性がある』という意味を含み、状況に応じてそれぞれ使い分けられます。『ポテンシャル』と合わせて覚えておくと便利でしょう。

『ポテンシャル』を構成する能力とは？

将来性、素質、伸びしろといった側面を含むポテンシャルは、さまざまな能力から構成されています。特に重要な能力は、次の６つです。

これらの能力はいずれもポテンシャルの基礎や土台となり、非常に大切なものです。

６つの能力について、以下で詳しく見ていきましょう。

思考力

思考力とは、自身の考え方の癖を理解した上で、相手との相違点や共通点を探し当てる能力です。

また、自分の思考も客観的に判断することによって、複数のパターンからその時々に応じたベストな選択ができます。

あらゆる物事の関係性を把握し、どのようなつながりがあるかを正しくキャッチできれば、物事の本質や課題などをあぶり出すことができるでしょう。

分析力

分析力は、さまざまな出来事から構成される要因を解明する能力です。

データや情報の大きさを把握するために事実と関係性を分析し、的確な意思決定に結びつく方法を見つけることができます。

自身を客観的にとらえ、目標との相違点を修正できる自己分析力も、分析力の１つ。特に、就職活動の際などに鍛えられる能力といわれています。

実行力

実行力は、取り組んだ物事を最後までやり抜く能力です。

目標に到達するために計画性を持って、主体的に取り組むことができます。

実行するために必要なことを理解する力や、状況に応じたプランを立てる計画性などから計ることができるでしょう。

責任感

責任感は、任せられた業務を途中で投げ出さずに、最後まで取り組む能力です。

言葉や行動が信用につながるビジネスにおいては、責任感を持って行動するかどうかが重要な役割を果たします。

自身の言動に責任を持ち、課題にしっかりと向き合って改善しつつ、ゴールへ向かっていく上で必要な能力といえるでしょう。

客観性

客観性は、第三者の視点で状況を冷静に把握し、より柔軟に分析する能力です。

さまざまな観点から物事をとらえられるようになり、課題の解明につながります。

主観で判断して行動すると、課題や本質などを見失うこともあるでしょう。ビジネスシーンにおいては、冷静な状況分析ができる客観性を備えることが重要です。

成長意欲

成長意欲は現状に満足せず、さらなるレベルアップを目指す気持ちや、それを維持する能力のことです。

成長がストップしないよう、常にアンテナを張りめぐらせて新しい情報を取得し、変化し続ける環境にもすぐさま対応できるようになります。

臨機応変に行動し、継続的に成長するために欠かせない能力といえるでしょう。

『ポテンシャルが高い人』とはどのような人？

「ポテンシャルが高い人」と聞くと、『バリバリと精力的に仕事ができて、周りからの期待を集められる人』といったイメージがあるでしょう。

先に述べた６つの能力が備わっているだけでなく、共通する特徴があるため、そうした特徴の中から主なものを１つずつ説明します。

自己肯定感が高い

自己肯定感が高い人は物事をポジティブにとらえる傾向にあり、高いポテンシャルを持っている場合が多く見られます。

自分の考えを持ちながら相手の意見も受け入れ、状況に応じて判断する柔軟さも持ち合わせているでしょう。

また、素直さと謙虚さを兼ね備え、感情をコントロールすることができることも。

ビジネスにおいて安定したパフォーマンスを発揮し、周囲のサポートを受けやすい特徴があります。

失敗を恐れずチャレンジする

ポテンシャルが高い人は、何事も失敗を恐れずにチャレンジする傾向にあります。

新しいことに取り組む時は誰でも、失敗を気にしてなかなか踏み出せないもの。

しかし、ポテンシャルが高い人はポジティブ思考で意欲が高く、チャレンジ精神もあるためすぐに行動することができる傾向にあります。

たとえ失敗しても自分の糧にして、改善点を見い出し、さらに前へと進むサイクルを継続する力があるため、結果を手にする可能性を秘めているのです。

定期的に自己分析する

定期的に自己分析をしているのも、ポテンシャルが高い人に見られる特徴です。

自己分析を怠ると冷静な判断ができず、あちこちに見落としが発生しやすくなります。

ビジネスでは冷静さと分析力が不可欠なため、定期的に客観性を持って自分に向き合う必要があります。

ポテンシャルが高い人は自らのアップデートを怠りません。具体的には、自らの強みをさらに伸ばし、一方で弱みを克服するために行動することが多いでしょう。

『ポテンシャル』の意味を理解して正しく使いこなそう！

ビジネスシーンにおけるポテンシャルの意味や使用例、そしてポテンシャルを構成する要素や、ポテンシャルが高い人の特徴などを解説しました。

ポテンシャルとは、大まかにいうと『将来発揮するであろう能力』を指し、ビジネスシーンでは期待を込めて使われる言葉です。

言葉の意味を理解し、自身もポテンシャル高く生きる思考を持つと自然と前向きになり、きっと視点が変わるでしょう。

時には自らの考えを見つめ直し、自身のポテンシャルを高めてみてはいかがでしょうか。

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[文・構成／grape編集部]