認印とは?ほかのハンコとの違いや使えるシーンを解説 By - COLLY 公開:2024-07-01 更新:2025-01-09 Share Post LINE はてな コメント ※写真はイメージ 「書類の提出には認印(みとめいん)が必要です」といわれて、慌ててしまった経験があるという人もいるでしょう。 認印が印鑑を指すということは多くの人が認識しています。ただ、具体的にはどのような印鑑を指すのか、みなさんはきちんと理解していますか。 本記事では、認印の基本情報に加え、使用するシチュエーションやほかの印鑑との違いについて紹介します。契約ごとを進める前などに、ぜひ読んでみてください。 目次 1. 認印とは1.1. 認印はどれでもよいのか?1.2. 認印の利用シーン2. シャチハタについて2.1. 『シャチハタ』とは2.2. 『シャチハタ』は認印として使える?2.3. 『シャチハタ』が使えない場合3. 認印以外の印鑑とは?3.1. 実印3.2. 銀行印4. 認印がどのような印鑑か理解して便利に使おう 認印とは ※写真はイメージ 認印とは、書類などを読み「中身を確認した」「内容を了承した」という証明の代わりに押す印鑑のことで、多くは個人の名字が刻印されているのが特徴です。 地方自治体で印鑑登録をしていないことから法的な効力は低いとされ、使える範囲が限られています。例えば、契約書などの重要書類には、認印が使用できない場合も。 ちなみに、認印と似たものに『三文判(さんもんばん)』があります。 三文判は認印の一種で、安価に購入できる印鑑の総称です。主に文房具店や100円ショップなどで販売されている印鑑を指しています。 認印はどれでもよいのか? 印鑑専門店のみならず、文房具店や100円ショップなどで購入した印鑑も認印として使えます。 認印に関する決まりは特にありませんが、共通して見られる特徴は下記の通りです。 特徴 認印 印字サイズ 直径1cmほどの丸型が定番。押印欄に収まる小さめのサイズ。 文字 名字のみの場合がほとんど。フルネームだと見にくいため。 書体 古印体、楷書体、行書体など、文字が判別できる見やすい書体。 サイズ 実印や銀行印よりも小さめで、区別しやすい。 価格 店舗によって異なる。 素材 衝撃に強く、丈夫で耐久性がある素材が望ましい。 柘植(つげ)、牛角、チタンなどが一般的。 所有できる本数 特に制限なし。仕事用と家庭用に分けて持つことも可能。 認印の利用シーン 簡易的な書類を確認した印として用いられる認印ですが、どのような利用シーンが考えられるでしょうか。 ここからは、職場と日常生活の2パターンに分け、認印が使用される主なシチュエーションについて見ていきます。 職場 認印は書類などの内容を確認したことを示すためのもので、署名(サイン)の代わりに使用することもできます。 職場で認印を使用する主なシーンは、以下の通りです。 社内文書に署名をする時。 伝票に担当者の記名をする時。 配達された宅配便の伝票に署名をする時。 ビジネス文書への押印と記名をする時。 書類の内容を確認する時。 会社への書類を提出する時。 履歴書に押印する時。 認印は名字だけを彫ったタイプが一般的ですが、社内に同じ苗字の人が複数いる場合は、判別が難しくなってしまうでしょう。 誰の認印なのかを区別するために、名前の最初1文字をひらがなで書き加えるなど、状況に応じて工夫してみてくださいね。 日常生活 認印は何本でも持つことができるため、自宅用と持ち歩き用のように使い分けても構いません。 そんな認印を日常生活で使う場合の一例は、以下の通りです。 宅配便、書留などの受け取る時。 郵便物を転送する時。 回覧板を閲覧したことを確認する時。 役所での手続き(書類の提出や申請などの確認)の時。 学校に書類を提出する時。 出先でサッと使えるように、認印を朱肉付きの印鑑ケースに入れて持ち歩く人もいます。 自宅で使う認印は、朱肉、印鑑マットと一緒にまとめて置いておくと、宅配便を受け取る際や、回覧板に押印する際などに便利でしょう。 シャチハタについて ※写真はイメージ 『シャチハタ』と聞くと、「インクが内蔵されたスタンプのような印鑑」といったイメージを持つ人もいるでしょう。 具体的にどのような印鑑を指すのか、また認印として利用可能かどうかについて、以下で詳しく解説します。 『シャチハタ』とは 『シャチハタ』は、シヤチハタ株式会社が販売しているインク浸透印(しんとういん)の『Xスタンパー』を指します。 1970年に開催された大阪万博の会場に設置され、来場者の間で話題となり、やがて世間に広く知られるようになりました。 また、同社以外のメーカーが販売しているインク浸透印のことも総称して『シャチハタ』と呼ばれる場合があります。 社名にならうならば『シヤチハタ』と、『ヤ』を大文字で表記するのが正しいでしょう。しかし、2024年現在に至るまで『シャチハタ』という表記や呼称が使われています。 『シャチハタ』は認印として使える? 『シャチハタ』およびそのほかのインク浸透印は、インクがケース内に入っているため、朱肉や印鑑マットなどがなくてもきれいに押印できるのが魅力です。 ボールペンにセットできるタイプもあり、必要な時すぐに取り出せるのが便利なポイントでしょう。 職場でも日常生活でも、簡単な確認作業であれば、『シャチハタ』などのインク浸透印を認印として使用することが可能です。 例えば、以下のようなシチュエーションでは、インク浸透印を認印として使うことができます。 宅配便や書留などの受け取りに。 回覧板などの閲覧の確認に。 社内で配布される文書の受け取りや閲覧の確認に。 インク浸透印の印字面はゴムでできており、時間が経過すると劣化しがちなことがデメリットの1つです。 よく使う人は、こまめなメンテナンスや買い替えを心がけましょう。 『シャチハタ』が使えない場合 書類に印鑑を押そうとしたら、『シャチハタ不可』と注意書きがされていたのを見たことはありませんか。 例えば、以下のような書類は『シャチハタ不可』とされる場合が多々あります。 役所に提出する公的書類(各種申請や届け出、請求、保険、年金関連など)。 履歴書への押印。 会社への提出書類(契約書や誓約書、税務や保険関連の書類)。 先に触れた通り、多くのインク浸透印は、印字面にゴムが使われており、劣化すると形状が変わってしまう場合があります。 また、ゴムは力の加減によってゆがんでしまうため、押し方によっては同一の印字と認められないこともあるでしょう。 それだけでなく、インク浸透印は100円ショップなどで大量に販売されていることから、悪用されるリスクも高くなってしまいます。 特に、契約に関する書類は、異なる印鑑と判断されると手続きができない場合も。よって『シャチハタ』などのインク浸透印を不可とするケースがあるのです。 認印を持つ際は、朱肉が必要な印鑑とインク浸透印の両方が手元にあると便利でしょう。 認印以外の印鑑とは? ※写真はイメージ 認印以外には『実印』と『銀行印』が代表的ですが、両方とも認印より大きめのサイズで作るのが一般的です。 それぞれ、どのような特徴があるのかを詳しく見ていきましょう。 実印 『実印』は、市区役所や町村役場といった地方自治体の行政機関に届け出をして、印鑑登録をした印鑑のことです。 公的に登録されていることから、不動産売買や登記に関わる手続き、車や住宅などのローンの契約など、主に法的な効力が求められる重要な手続きの際に使用されます。 実印として登録可能な印鑑は、押印した時の大きさが8~25mm四方までの範囲のものが一般的。ただ、自治体によって異なる場合があるため、実印を作る前にルールを確認してみてください。 実印は、印鑑登録をして初めて法的な効力を持ちます。実印となる印鑑を手に入れたら、早めに手続きをするとよいでしょう。 銀行印 銀行印は、銀行や信用金庫などの金融機関に届け出をして、登録された印鑑のことです。 預金口座の開設、窓口から入出金をする際の伝票、口座引き落としの申し込みがあった場合などに、銀行印で押印します。 いずれもお金に関わる重要な作業であり、複製、偽造、破損などのリスクを避ける観点から、ゴム素材の印鑑を銀行印に使うことはできません。 かつては預金通帳に銀行印を押印したものが記載されていましたが、偽造や第三者の悪用を防止するため、同年現在では記載されないようになりました。 また、インターネットバンキングの利用が増えたり、ATMで入出金手続きをおこなう人が多くなったりしたことから、銀行印を使用する機会は減っています。 認印がどのような印鑑か理解して便利に使おう 認印は、職場でも日常の場でも使える印鑑です。法的な効力はあまりないものの、書類や回覧板の内容確認など、簡易的な作業に使用できます。 所有できる本数に制限はないため、職場での簡単な確認作業用や、自宅での荷物受け取り用を分けて持つなど、ライフスタイルに合わせて用意すると便利ですよ。 『シャチハタ』などに代表されるインク浸透印は、重要な書類には使用できない場合があります。用途に応じて、適切な印鑑を用意するようにしましょう。 [文・構成/grape編集部] 金銭じゃなくてもNG? 個人で受けた『PR案件』、会社に内緒にしていると…本記事では、個人で行っていたSNS活動で収入が発生した時、副業になるのかどうかを社労士に確認して紹介しています。 すぐに試せる! ティーバッグのタグがコップにドボン…と落ちない裏ワザティーバッグの持ち手がコップの中にドボン…。そんな悲劇を生まない裏ワザを紹介します! Share Post LINE はてな コメント
「書類の提出には認印(みとめいん)が必要です」といわれて、慌ててしまった経験があるという人もいるでしょう。
認印が印鑑を指すということは多くの人が認識しています。ただ、具体的にはどのような印鑑を指すのか、みなさんはきちんと理解していますか。
本記事では、認印の基本情報に加え、使用するシチュエーションやほかの印鑑との違いについて紹介します。契約ごとを進める前などに、ぜひ読んでみてください。
認印とは
※写真はイメージ
認印とは、書類などを読み「中身を確認した」「内容を了承した」という証明の代わりに押す印鑑のことで、多くは個人の名字が刻印されているのが特徴です。
地方自治体で印鑑登録をしていないことから法的な効力は低いとされ、使える範囲が限られています。例えば、契約書などの重要書類には、認印が使用できない場合も。
ちなみに、認印と似たものに『三文判(さんもんばん)』があります。
三文判は認印の一種で、安価に購入できる印鑑の総称です。主に文房具店や100円ショップなどで販売されている印鑑を指しています。
認印はどれでもよいのか?
印鑑専門店のみならず、文房具店や100円ショップなどで購入した印鑑も認印として使えます。
認印に関する決まりは特にありませんが、共通して見られる特徴は下記の通りです。
柘植(つげ)、牛角、チタンなどが一般的。
認印の利用シーン
簡易的な書類を確認した印として用いられる認印ですが、どのような利用シーンが考えられるでしょうか。
ここからは、職場と日常生活の2パターンに分け、認印が使用される主なシチュエーションについて見ていきます。
職場
認印は書類などの内容を確認したことを示すためのもので、署名(サイン)の代わりに使用することもできます。
職場で認印を使用する主なシーンは、以下の通りです。
認印は名字だけを彫ったタイプが一般的ですが、社内に同じ苗字の人が複数いる場合は、判別が難しくなってしまうでしょう。
誰の認印なのかを区別するために、名前の最初1文字をひらがなで書き加えるなど、状況に応じて工夫してみてくださいね。
日常生活
認印は何本でも持つことができるため、自宅用と持ち歩き用のように使い分けても構いません。
そんな認印を日常生活で使う場合の一例は、以下の通りです。
出先でサッと使えるように、認印を朱肉付きの印鑑ケースに入れて持ち歩く人もいます。
自宅で使う認印は、朱肉、印鑑マットと一緒にまとめて置いておくと、宅配便を受け取る際や、回覧板に押印する際などに便利でしょう。
シャチハタについて
※写真はイメージ
『シャチハタ』と聞くと、「インクが内蔵されたスタンプのような印鑑」といったイメージを持つ人もいるでしょう。
具体的にどのような印鑑を指すのか、また認印として利用可能かどうかについて、以下で詳しく解説します。
『シャチハタ』とは
『シャチハタ』は、シヤチハタ株式会社が販売しているインク浸透印(しんとういん)の『Xスタンパー』を指します。
1970年に開催された大阪万博の会場に設置され、来場者の間で話題となり、やがて世間に広く知られるようになりました。
また、同社以外のメーカーが販売しているインク浸透印のことも総称して『シャチハタ』と呼ばれる場合があります。
社名にならうならば『シヤチハタ』と、『ヤ』を大文字で表記するのが正しいでしょう。しかし、2024年現在に至るまで『シャチハタ』という表記や呼称が使われています。
『シャチハタ』は認印として使える?
『シャチハタ』およびそのほかのインク浸透印は、インクがケース内に入っているため、朱肉や印鑑マットなどがなくてもきれいに押印できるのが魅力です。
ボールペンにセットできるタイプもあり、必要な時すぐに取り出せるのが便利なポイントでしょう。
職場でも日常生活でも、簡単な確認作業であれば、『シャチハタ』などのインク浸透印を認印として使用することが可能です。
例えば、以下のようなシチュエーションでは、インク浸透印を認印として使うことができます。
インク浸透印の印字面はゴムでできており、時間が経過すると劣化しがちなことがデメリットの1つです。
よく使う人は、こまめなメンテナンスや買い替えを心がけましょう。
『シャチハタ』が使えない場合
書類に印鑑を押そうとしたら、『シャチハタ不可』と注意書きがされていたのを見たことはありませんか。
例えば、以下のような書類は『シャチハタ不可』とされる場合が多々あります。
先に触れた通り、多くのインク浸透印は、印字面にゴムが使われており、劣化すると形状が変わってしまう場合があります。
また、ゴムは力の加減によってゆがんでしまうため、押し方によっては同一の印字と認められないこともあるでしょう。
それだけでなく、インク浸透印は100円ショップなどで大量に販売されていることから、悪用されるリスクも高くなってしまいます。
特に、契約に関する書類は、異なる印鑑と判断されると手続きができない場合も。よって『シャチハタ』などのインク浸透印を不可とするケースがあるのです。
認印を持つ際は、朱肉が必要な印鑑とインク浸透印の両方が手元にあると便利でしょう。
認印以外の印鑑とは?
※写真はイメージ
認印以外には『実印』と『銀行印』が代表的ですが、両方とも認印より大きめのサイズで作るのが一般的です。
それぞれ、どのような特徴があるのかを詳しく見ていきましょう。
実印
『実印』は、市区役所や町村役場といった地方自治体の行政機関に届け出をして、印鑑登録をした印鑑のことです。
公的に登録されていることから、不動産売買や登記に関わる手続き、車や住宅などのローンの契約など、主に法的な効力が求められる重要な手続きの際に使用されます。
実印として登録可能な印鑑は、押印した時の大きさが8~25mm四方までの範囲のものが一般的。ただ、自治体によって異なる場合があるため、実印を作る前にルールを確認してみてください。
実印は、印鑑登録をして初めて法的な効力を持ちます。実印となる印鑑を手に入れたら、早めに手続きをするとよいでしょう。
銀行印
銀行印は、銀行や信用金庫などの金融機関に届け出をして、登録された印鑑のことです。
預金口座の開設、窓口から入出金をする際の伝票、口座引き落としの申し込みがあった場合などに、銀行印で押印します。
いずれもお金に関わる重要な作業であり、複製、偽造、破損などのリスクを避ける観点から、ゴム素材の印鑑を銀行印に使うことはできません。
かつては預金通帳に銀行印を押印したものが記載されていましたが、偽造や第三者の悪用を防止するため、同年現在では記載されないようになりました。
また、インターネットバンキングの利用が増えたり、ATMで入出金手続きをおこなう人が多くなったりしたことから、銀行印を使用する機会は減っています。
認印がどのような印鑑か理解して便利に使おう
認印は、職場でも日常の場でも使える印鑑です。法的な効力はあまりないものの、書類や回覧板の内容確認など、簡易的な作業に使用できます。
所有できる本数に制限はないため、職場での簡単な確認作業用や、自宅での荷物受け取り用を分けて持つなど、ライフスタイルに合わせて用意すると便利ですよ。
『シャチハタ』などに代表されるインク浸透印は、重要な書類には使用できない場合があります。用途に応じて、適切な印鑑を用意するようにしましょう。
[文・構成/grape編集部]