『研鑽』とは?正しい意味や使い方を詳しく解説 By - COLLY 公開:2024-07-02 更新:2024-07-02 雑学 Share Post LINE はてな コメント ※写真はイメージ 普段目にする機会が少ない鑽の字が入った研鑽という熟語。読み方は分からなくても、実は熟語として聞いたことがある人はいるかもしれません。 この記事では研鑽の読み方から意味、さらに例文を含めた使い方や英語での表現まで解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。 研鑽の読み方と意味とは? ※写真はイメージ 日常で見る機会の少ない鑽の文字。研究の研の字とあわせるとなんと読むのでしょうか。 研鑽の読み方は『けんさん』 研鑽は『けんさん』と読みます。音読みの研と鑽の文字で構成された熟語です。 研鑽の意味は『学問などを深く究めること』 研鑽には『学問などを深く究めること』『知識や技術を極めること』などの意味があります。つまり、勉強やスキルの習得など、ある事柄に対して深い努力をして突きつめることを指す言葉です。 研鑽は同じような意味を持つ言葉同士で構成された熟語。研は訓読みをすると『とぐ』と読み、『研ぐ、磨く』などの意味があります。 そして『研ぐ』の意味から派生して「物の道理を調べる」「物事の本質を極める」「努力して向上する」という意味も持っています。『研』が研修や研究に使われるのも、極める意味を持っているからでしょう。 研鑽の鑽の文字は『きり、のみ、たがね』『切ったり削ったり、穴を開ける工具』を意味しますが、「物事の道理を深く極める」という意味もあります。 つまり研鑽は「道理を深く極める」意味を持つ2つの漢字から構成されているということですね。漢字ごとの意味を知ると、研鑽が「学問などを深く究めること」を表すのも納得できます。 研鑽の類義語・言い換え表現とは? 研鑽の類語表現は以下の通りです。 探求(たんきゅう):物事の意義、本質などを探し究めること。 追究(ついきゅう):未知、不明な事柄についてどこまでも考え調べようとすること。 考究(こうきゅう):深く考え、その意味や本質を明らかにすること。 修練(しゅうれん):知識やスキルの向上のために、自分の心身や技術を磨き厳しく鍛え上げること。 精進(しょうじん):目標達成のため、1つに必死に打ち込むこと。 研鑽の使い方とは? ※写真はイメージ 研鑽の意味を解説したところで、次は研鑽の使い方を見ていきましょう。 研鑽を使った例文 研鑽は、基本的には「上を目指して頑張っている時」に使うのが適切です。頑張る対象は必ずしも学問でなくてよく、技術の向上や仕事、そのほか自分が頑張って上を目指して取り組んでいる事柄であれば、研鑽を使う対象となります。 努力ではなくあえて研鑽を使うと、多くの時間と努力を積み重ねている表現が可能です。 これらを踏まえて、研鑽を使った例文をいくつかご紹介します。 彼は営業職として、コミュニケーションについての研鑽を怠らない。 日々研鑽を重ねてきたことが功を奏し、彼女の素晴らしい演奏は評価された。 若い頃から料理について研鑽してきたおかげで、ついに自分の店を持てた。 『研鑽を積む』とは? 研鑽の使い方を調べると、『研鑽を積む』という使い方がよく見受けられます。『研鑽を積む』とは、「学問などを深く究める過程を、積み重ねていくこと」です。 研鑽を単体で使用すると『深く究めること』という名詞になりますが、動詞の『積む』を後ろに付けると、何かを極め続けている様子を表現できます。 研鑽を動詞として使う場合は、『研鑽を積む』や『研鑽を重ねる』など継続している姿を表現できる言葉が後ろに付くことが多いようです。 志望動機でも使える!研鑽のビジネス上での使い方 研鑽は「何かを深く究めること」と少し硬い印象のある言葉なので、日常会話で使用することは少ないかもしれません。 そのため、就職面接やビジネスシーンなど、ある程度きちんとした言葉遣いが求められる場面で使う機会が多いでしょう。ここでは、志望動機などでも使いやすい研鑽を使った例文をいくつかご紹介します。 弁護士になる目標のために、日々研鑽を重ねてきました。 将来は海外で働きたいと考えているので、語学力を高めるべく自己研鑽に励んでいます。 ほかの社員の手本となれるように、業務に関連するスキルアップなどの研鑽に力を注ぎます。 自己研鑽を怠らない仲間の様子に刺激を受け、切磋琢磨しながら自分自身も研鑽に努めました。 ビジネスで研鑽を使う場合、自己研鑽と表現する機会が多いようです。自己研鑽は一般的な研鑽の意味よりも、さらに自分のための研鑽を表したい時に使います。 自己研鑽を使う場合は、例文にもあるように「自己研鑽に励む」という形で動詞と一緒に使われることが一般的です。 研鑽を英語でいうと? ※写真はイメージ ビジネスシーンで使うことも多い研鑽。ビジネスシーンでも使える表現なので、時には海外の人に向けて、英語で使いたい場面があるかもしれません。研鑽にあたる英語の表現はあるのでしょうか。 結論から申し上げますと、具体的に研鑽を表す英語表現はありません。 これは研鑽に限らずいえることですが、日本語はニュアンスが微妙に異なる場合に、新しく別の言葉が生まれます。非常に繊細な使い分けが多い言語なので、日本語に対応する外国語が必ずあるとは限りません。 研鑽もこの例に則ってピッタリと対応する英語はありませんが、『study(勉強する)』と表現されることが多いようです。 学生が勉強する場合も、社会人がスキルアップのために勉強するのも同じ『study』が使われるので、研鑽が持つ「深く究める」という意味合いからは少し遠くなってしまうかもしれませんね。 自己研鑽など、自分自身の成長に対する努力を英語で表現したい場合には「self-improvement(個人的な改善)」と表現されることも多いようです。 しかし「self-improvement」はどちらかというと、精神的な成長を意味する自己啓発の一部と見なされる可能性も。 自己研鑽は多くの場合、精神面での成長として使われることが少ないので、自己研鑽を英語で表現したい場合は『study』を使う方が適切でしょう。 研鑽は努力を表す前向きな表現! 研鑽という言葉は漢字で書くと見慣れないかもしれませんが、「学問やスキルを深く究めること」を意味します。ストイックに努力する姿を表現できる熟語だと分かりましたね。 就職面接やビジネスシーンで、自分のこれまでの努力を表す時にも使えるので、ぜひこの記事を参考に適切に使ってみてください。 [文・構成/grape編集部] Share Post LINE はてな コメント
普段目にする機会が少ない鑽の字が入った研鑽という熟語。読み方は分からなくても、実は熟語として聞いたことがある人はいるかもしれません。
この記事では研鑽の読み方から意味、さらに例文を含めた使い方や英語での表現まで解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
研鑽の読み方と意味とは?
※写真はイメージ
日常で見る機会の少ない鑽の文字。研究の研の字とあわせるとなんと読むのでしょうか。
研鑽の読み方は『けんさん』
研鑽は『けんさん』と読みます。音読みの研と鑽の文字で構成された熟語です。
研鑽の意味は『学問などを深く究めること』
研鑽には『学問などを深く究めること』『知識や技術を極めること』などの意味があります。つまり、勉強やスキルの習得など、ある事柄に対して深い努力をして突きつめることを指す言葉です。
研鑽は同じような意味を持つ言葉同士で構成された熟語。研は訓読みをすると『とぐ』と読み、『研ぐ、磨く』などの意味があります。
そして『研ぐ』の意味から派生して「物の道理を調べる」「物事の本質を極める」「努力して向上する」という意味も持っています。『研』が研修や研究に使われるのも、極める意味を持っているからでしょう。
研鑽の鑽の文字は『きり、のみ、たがね』『切ったり削ったり、穴を開ける工具』を意味しますが、「物事の道理を深く極める」という意味もあります。
つまり研鑽は「道理を深く極める」意味を持つ2つの漢字から構成されているということですね。漢字ごとの意味を知ると、研鑽が「学問などを深く究めること」を表すのも納得できます。
研鑽の類義語・言い換え表現とは?
研鑽の類語表現は以下の通りです。
研鑽の使い方とは?
※写真はイメージ
研鑽の意味を解説したところで、次は研鑽の使い方を見ていきましょう。
研鑽を使った例文
研鑽は、基本的には「上を目指して頑張っている時」に使うのが適切です。頑張る対象は必ずしも学問でなくてよく、技術の向上や仕事、そのほか自分が頑張って上を目指して取り組んでいる事柄であれば、研鑽を使う対象となります。
努力ではなくあえて研鑽を使うと、多くの時間と努力を積み重ねている表現が可能です。
これらを踏まえて、研鑽を使った例文をいくつかご紹介します。
『研鑽を積む』とは?
研鑽の使い方を調べると、『研鑽を積む』という使い方がよく見受けられます。『研鑽を積む』とは、「学問などを深く究める過程を、積み重ねていくこと」です。
研鑽を単体で使用すると『深く究めること』という名詞になりますが、動詞の『積む』を後ろに付けると、何かを極め続けている様子を表現できます。
研鑽を動詞として使う場合は、『研鑽を積む』や『研鑽を重ねる』など継続している姿を表現できる言葉が後ろに付くことが多いようです。
志望動機でも使える!研鑽のビジネス上での使い方
研鑽は「何かを深く究めること」と少し硬い印象のある言葉なので、日常会話で使用することは少ないかもしれません。
そのため、就職面接やビジネスシーンなど、ある程度きちんとした言葉遣いが求められる場面で使う機会が多いでしょう。ここでは、志望動機などでも使いやすい研鑽を使った例文をいくつかご紹介します。
ビジネスで研鑽を使う場合、自己研鑽と表現する機会が多いようです。自己研鑽は一般的な研鑽の意味よりも、さらに自分のための研鑽を表したい時に使います。
自己研鑽を使う場合は、例文にもあるように「自己研鑽に励む」という形で動詞と一緒に使われることが一般的です。
研鑽を英語でいうと?
※写真はイメージ
ビジネスシーンで使うことも多い研鑽。ビジネスシーンでも使える表現なので、時には海外の人に向けて、英語で使いたい場面があるかもしれません。研鑽にあたる英語の表現はあるのでしょうか。
結論から申し上げますと、具体的に研鑽を表す英語表現はありません。
これは研鑽に限らずいえることですが、日本語はニュアンスが微妙に異なる場合に、新しく別の言葉が生まれます。非常に繊細な使い分けが多い言語なので、日本語に対応する外国語が必ずあるとは限りません。
研鑽もこの例に則ってピッタリと対応する英語はありませんが、『study(勉強する)』と表現されることが多いようです。
学生が勉強する場合も、社会人がスキルアップのために勉強するのも同じ『study』が使われるので、研鑽が持つ「深く究める」という意味合いからは少し遠くなってしまうかもしれませんね。
自己研鑽など、自分自身の成長に対する努力を英語で表現したい場合には「self-improvement(個人的な改善)」と表現されることも多いようです。
しかし「self-improvement」はどちらかというと、精神的な成長を意味する自己啓発の一部と見なされる可能性も。
自己研鑽は多くの場合、精神面での成長として使われることが少ないので、自己研鑽を英語で表現したい場合は『study』を使う方が適切でしょう。
研鑽は努力を表す前向きな表現!
研鑽という言葉は漢字で書くと見慣れないかもしれませんが、「学問やスキルを深く究めること」を意味します。ストイックに努力する姿を表現できる熟語だと分かりましたね。
就職面接やビジネスシーンで、自分のこれまでの努力を表す時にも使えるので、ぜひこの記事を参考に適切に使ってみてください。
[文・構成/grape編集部]