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『概ね』とはどれくらいのことをいう?意味や読み方、例文を紹介

By - COLLY  公開:  更新:

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『概ね』は、日常生活のあらゆる場面で使われています。カジュアルな日常言葉としてよりは、ビジネスシーンで使うことが多いかもしれません。

本記事では、『概ね』の意味や読み方、例文や類語、言い換え表現を紹介します。正しい意味を理解して、日常生活の中で役立ててください。

『概ね』の意味、読み方は?

考える女性の女性

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『概ね』は、『全体の大部分ではその状態である』という意味です。また、『とらえ方に大きな影響を与えるような例外は見られない』ことを示します。

『大概』や『概要』にも使われるように、どの位とは明確にはなっていないが、全体の大部分を占める意味で使われますね。

『概ね』は、おおむねと読み、『大概』や『概要』などに使われる時は、がいと読みます。

『概ね』の例文は?

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では、『概ね』はどのように使用されているのでしょうか。ビジネスで、論文、レポートで、それぞれのシーン別に例文を使って具体的に紹介します。

ビジネスでの例文

  • プロジェクトの進捗状況は概ね順調ですが、まだいくつかの課題が残っています。
  • 昨年度の売り上げは概ね前年を上回っていますが、いくつかの店舗では見直しが必要かもしれません。
  • 今月の営業成績は概ね良好です。目標には届きそうです。

上記の例文のように、『ほとんどよいけれど、少し届いていない』状況で使われます。「概ね不調です」「概ね下回っています」など、否定的に使うことはなく、肯定的な表現で使用されます。

論文、レポートでの例文

  • これらのデータから得られる傾向は、概ね過去の研究結果と一致しています。
  • 過去の実験データを分析した結果、材料の耐久性は概ね予想通りであることが示されました。
  • アンケート調査の結果から見ると、参加者の意見は概ね二分され、明確な優劣は見出せません。

こちらも『ほとんど』と同じような使い方ですが、曖昧な印象はなく、マイナスイメージを与えにくい文章といえます。

『概ね』の言い換え、類義語は?

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『概ね』にはさまざまな言い換え、類義語があります。ここでは4つの類義語を解説。『概ね』との違いを見極め、正しい使い方ができるように理解しましょう。

だいたい

日常生活でもよく使われる『だいたい』は漢字で『大体』と表し、『主要な部分はその状態にある』ことを表します。

『概ね完了した』と『だいたい完了した』の2つの文章を比べると、『概ね』は『全体にわたって完了した』ことを意味しますが、『だいたい』は『主要な部分は完了した』ということです。

ネガティブな表現に使われにくい『概ね』に対し、『だいたい』は中立的な表現でもあります。ビジネスシーンよりは、日常でカジュアルな口語として使われることが多いでしょう。

【例文】

  • 今週の天気予報は、だいたい晴れると予想されています。
  • だいたいの人々は提案に賛成しています。
  • 映画のストーリーはだいたい覚えていますが、細かい部分は忘れてしまいました。

ほぼ

『ほぼ』も『概ね』の言い換えで、類義語の1つです。『すべて、あるいは完全ではなくとも、それに近い状態であるさま』を表します。『概ね』よりは『全体に近い状態』を意味するでしょう。

【例文】

  • 作業はほぼ完成していますが、まだ最後の調整が必要です。
  • 明日の大会の準備はほぼ終わりました。
  • 彼の予測はほぼ当たりました。

おおよそ

『おおよそ』は『だいたいのところ』『ひと通りであること』『細部にこだわらず概略を判断するさま』を意味し、漢字では『大凡』と表します。

『概ね』と比べると、おおまかで予想をしているような表現です。カジュアルな口語としてよりは、ビジネスシーンやかしこまった場面で使われます。

【例文】

  • 新しい製品の発売日はおおよそ7月中旬を予定しています。
  • 今週の売り上げはおおよそ10パーセント増加しました。
  • 昨日のイベントにはおおよそ100人の参加者がいました。

ほとんど

『ほとんど』は『全体のほんの一部しか欠いていないさま』を意味します。『概ね』よりは『ほぼ』に近い表現といえるでしょう。漢字では『殆ど』と表します。こちらも日常でのカジュアルな口語としてよく使われる言葉です。

【例文】

  • 私はほとんど毎日歩いています。
  • いつも行くカフェではほとんどの客がコーヒーを注文します。
  • この本はほとんど読み終わりました。

『概ね』は英語で?

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『概ね』の英語表現としては、『Mostly』、『The most part』、『Almost』が挙げられます。使い方にはどのような違いがあるのでしょうか。それぞれの意味と例文を使って紹介します。

Mostly

『Mostly』は、『概ね』のほかに『大部分は』『大抵は』などの意味を持っており、その範囲や程度を示す意味で使われます。

【例文】

  • He was mostly in favor, but he raised some objections on certain points.

(彼は概ね賛成ですが、いくつかの点で異論を唱えました)

  • The report was mostly flawless, but there were some missing pieces of information.

(彼女のレポートは概ね完璧でしたが、一部の情報が不足していました)

  • The weather in this city is mostly sunny throughout the year.

(この街の天気は年間を通じて概ね晴れです)

The most part

『The most part』は、『ほとんどは』『大部分は』という意味で使われます。微妙にニュアンスが変わり「すべてではないけれど、大部分においては○○です」「ほぼ○○です」と説明したい時に便利です。

【例文】

  • The project was successful for the most part.

(そのプロジェクトは概ね成功しました)

  • I enjoyed the movie, but for the most part, it was predictable.

(映画は楽しかったけれど、概ね予測できる展開でした)

  • She’s a good student for the most part, but she struggles with math.

(彼女は概ね優秀ですが、数学が苦手です)

Almost

『Almost』は、『ほとんど』や『もう少しで』を意味し、完全性に近い状態を表します。

【例文】

  • I’ve finished almost all of my homework, just a couple of math problems left.

(宿題は概ね終わりましたが、数学の問題が2つ残っています)

  • I’ve read almost all the books on my reading list, just a few more to go.

(読書リストの本は概ね読みましたが、もう少しで終わりです)

  • I’ve cleaned almost every room in the house, just the kitchen left.

(家の中は概ね掃除をしましたが、キッチンだけ残っています)

『概ね』はどのくらいの割合のこと?

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『概ね』にははっきりとした割合の定義はありません。正式な割合や数値は決まっていないのです。ですが8〜9割ほどと認識してよいのではないでしょうか。

多くの人も同じように8〜9割と考えているようです。類義語のほぼが10割に近いのに対し、『概ね』はやや低い割合で使うイメージでしょう。

『概ね』の使い方を正しく理解して適切に使おう

本記事では、『概ね』の意味や読み方、例文や類義語などについて解説しました。『概ね』は『全体の大部分ではその状態である』こと表し、『だいたい』や、『ほぼ』などと似た意味を持ちます。

『概ね』を正しく使えずにいた人も、状況や微妙なニュアンスを理解して使い分けると、日常生活やビジネスシーンで役立てられますよ。


[文・構成/grape編集部]

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