『概ね』とはどれくらいのことをいう?意味や読み方、例文を紹介 By - COLLY 公開:2024-07-02 更新:2024-07-02 雑学 Share Post LINE はてな コメント ※写真はイメージ 『概ね』は、日常生活のあらゆる場面で使われています。カジュアルな日常言葉としてよりは、ビジネスシーンで使うことが多いかもしれません。 本記事では、『概ね』の意味や読み方、例文や類語、言い換え表現を紹介します。正しい意味を理解して、日常生活の中で役立ててください。 『概ね』の意味、読み方は? ※写真はイメージ 『概ね』は、『全体の大部分ではその状態である』という意味です。また、『とらえ方に大きな影響を与えるような例外は見られない』ことを示します。 『大概』や『概要』にも使われるように、どの位とは明確にはなっていないが、全体の大部分を占める意味で使われますね。 『概ね』は、おおむねと読み、『大概』や『概要』などに使われる時は、がいと読みます。 『概ね』の例文は? ※写真はイメージ では、『概ね』はどのように使用されているのでしょうか。ビジネスで、論文、レポートで、それぞれのシーン別に例文を使って具体的に紹介します。 ビジネスでの例文 プロジェクトの進捗状況は概ね順調ですが、まだいくつかの課題が残っています。 昨年度の売り上げは概ね前年を上回っていますが、いくつかの店舗では見直しが必要かもしれません。 今月の営業成績は概ね良好です。目標には届きそうです。 上記の例文のように、『ほとんどよいけれど、少し届いていない』状況で使われます。「概ね不調です」「概ね下回っています」など、否定的に使うことはなく、肯定的な表現で使用されます。 論文、レポートでの例文 これらのデータから得られる傾向は、概ね過去の研究結果と一致しています。 過去の実験データを分析した結果、材料の耐久性は概ね予想通りであることが示されました。 アンケート調査の結果から見ると、参加者の意見は概ね二分され、明確な優劣は見出せません。 こちらも『ほとんど』と同じような使い方ですが、曖昧な印象はなく、マイナスイメージを与えにくい文章といえます。 『概ね』の言い換え、類義語は? ※写真はイメージ 『概ね』にはさまざまな言い換え、類義語があります。ここでは4つの類義語を解説。『概ね』との違いを見極め、正しい使い方ができるように理解しましょう。 だいたい 日常生活でもよく使われる『だいたい』は漢字で『大体』と表し、『主要な部分はその状態にある』ことを表します。 『概ね完了した』と『だいたい完了した』の2つの文章を比べると、『概ね』は『全体にわたって完了した』ことを意味しますが、『だいたい』は『主要な部分は完了した』ということです。 ネガティブな表現に使われにくい『概ね』に対し、『だいたい』は中立的な表現でもあります。ビジネスシーンよりは、日常でカジュアルな口語として使われることが多いでしょう。 【例文】 今週の天気予報は、だいたい晴れると予想されています。 だいたいの人々は提案に賛成しています。 映画のストーリーはだいたい覚えていますが、細かい部分は忘れてしまいました。 ほぼ 『ほぼ』も『概ね』の言い換えで、類義語の1つです。『すべて、あるいは完全ではなくとも、それに近い状態であるさま』を表します。『概ね』よりは『全体に近い状態』を意味するでしょう。 【例文】 作業はほぼ完成していますが、まだ最後の調整が必要です。 明日の大会の準備はほぼ終わりました。 彼の予測はほぼ当たりました。 おおよそ 『おおよそ』は『だいたいのところ』『ひと通りであること』『細部にこだわらず概略を判断するさま』を意味し、漢字では『大凡』と表します。 『概ね』と比べると、おおまかで予想をしているような表現です。カジュアルな口語としてよりは、ビジネスシーンやかしこまった場面で使われます。 【例文】 新しい製品の発売日はおおよそ7月中旬を予定しています。 今週の売り上げはおおよそ10パーセント増加しました。 昨日のイベントにはおおよそ100人の参加者がいました。 ほとんど 『ほとんど』は『全体のほんの一部しか欠いていないさま』を意味します。『概ね』よりは『ほぼ』に近い表現といえるでしょう。漢字では『殆ど』と表します。こちらも日常でのカジュアルな口語としてよく使われる言葉です。 【例文】 私はほとんど毎日歩いています。 いつも行くカフェではほとんどの客がコーヒーを注文します。 この本はほとんど読み終わりました。 『概ね』は英語で? ※写真はイメージ 『概ね』の英語表現としては、『Mostly』、『The most part』、『Almost』が挙げられます。使い方にはどのような違いがあるのでしょうか。それぞれの意味と例文を使って紹介します。 Mostly 『Mostly』は、『概ね』のほかに『大部分は』『大抵は』などの意味を持っており、その範囲や程度を示す意味で使われます。 【例文】 He was mostly in favor, but he raised some objections on certain points. (彼は概ね賛成ですが、いくつかの点で異論を唱えました) The report was mostly flawless, but there were some missing pieces of information. (彼女のレポートは概ね完璧でしたが、一部の情報が不足していました) The weather in this city is mostly sunny throughout the year. (この街の天気は年間を通じて概ね晴れです) The most part 『The most part』は、『ほとんどは』『大部分は』という意味で使われます。微妙にニュアンスが変わり「すべてではないけれど、大部分においては○○です」「ほぼ○○です」と説明したい時に便利です。 【例文】 The project was successful for the most part. (そのプロジェクトは概ね成功しました) I enjoyed the movie, but for the most part, it was predictable. (映画は楽しかったけれど、概ね予測できる展開でした) She’s a good student for the most part, but she struggles with math. (彼女は概ね優秀ですが、数学が苦手です) Almost 『Almost』は、『ほとんど』や『もう少しで』を意味し、完全性に近い状態を表します。 【例文】 I’ve finished almost all of my homework, just a couple of math problems left. (宿題は概ね終わりましたが、数学の問題が2つ残っています) I’ve read almost all the books on my reading list, just a few more to go. (読書リストの本は概ね読みましたが、もう少しで終わりです) I’ve cleaned almost every room in the house, just the kitchen left. (家の中は概ね掃除をしましたが、キッチンだけ残っています) 『概ね』はどのくらいの割合のこと? ※写真はイメージ 『概ね』にははっきりとした割合の定義はありません。正式な割合や数値は決まっていないのです。ですが8〜9割ほどと認識してよいのではないでしょうか。 多くの人も同じように8〜9割と考えているようです。類義語のほぼが10割に近いのに対し、『概ね』はやや低い割合で使うイメージでしょう。 『概ね』の使い方を正しく理解して適切に使おう 本記事では、『概ね』の意味や読み方、例文や類義語などについて解説しました。『概ね』は『全体の大部分ではその状態である』こと表し、『だいたい』や、『ほぼ』などと似た意味を持ちます。 『概ね』を正しく使えずにいた人も、状況や微妙なニュアンスを理解して使い分けると、日常生活やビジネスシーンで役立てられますよ。 [文・構成/grape編集部] Share Post LINE はてな コメント
『概ね』は、日常生活のあらゆる場面で使われています。カジュアルな日常言葉としてよりは、ビジネスシーンで使うことが多いかもしれません。
本記事では、『概ね』の意味や読み方、例文や類語、言い換え表現を紹介します。正しい意味を理解して、日常生活の中で役立ててください。
『概ね』の意味、読み方は?
※写真はイメージ
『概ね』は、『全体の大部分ではその状態である』という意味です。また、『とらえ方に大きな影響を与えるような例外は見られない』ことを示します。
『大概』や『概要』にも使われるように、どの位とは明確にはなっていないが、全体の大部分を占める意味で使われますね。
『概ね』は、おおむねと読み、『大概』や『概要』などに使われる時は、がいと読みます。
『概ね』の例文は?
※写真はイメージ
では、『概ね』はどのように使用されているのでしょうか。ビジネスで、論文、レポートで、それぞれのシーン別に例文を使って具体的に紹介します。
ビジネスでの例文
上記の例文のように、『ほとんどよいけれど、少し届いていない』状況で使われます。「概ね不調です」「概ね下回っています」など、否定的に使うことはなく、肯定的な表現で使用されます。
論文、レポートでの例文
こちらも『ほとんど』と同じような使い方ですが、曖昧な印象はなく、マイナスイメージを与えにくい文章といえます。
『概ね』の言い換え、類義語は?
※写真はイメージ
『概ね』にはさまざまな言い換え、類義語があります。ここでは4つの類義語を解説。『概ね』との違いを見極め、正しい使い方ができるように理解しましょう。
だいたい
日常生活でもよく使われる『だいたい』は漢字で『大体』と表し、『主要な部分はその状態にある』ことを表します。
『概ね完了した』と『だいたい完了した』の2つの文章を比べると、『概ね』は『全体にわたって完了した』ことを意味しますが、『だいたい』は『主要な部分は完了した』ということです。
ネガティブな表現に使われにくい『概ね』に対し、『だいたい』は中立的な表現でもあります。ビジネスシーンよりは、日常でカジュアルな口語として使われることが多いでしょう。
【例文】
ほぼ
『ほぼ』も『概ね』の言い換えで、類義語の1つです。『すべて、あるいは完全ではなくとも、それに近い状態であるさま』を表します。『概ね』よりは『全体に近い状態』を意味するでしょう。
【例文】
おおよそ
『おおよそ』は『だいたいのところ』『ひと通りであること』『細部にこだわらず概略を判断するさま』を意味し、漢字では『大凡』と表します。
『概ね』と比べると、おおまかで予想をしているような表現です。カジュアルな口語としてよりは、ビジネスシーンやかしこまった場面で使われます。
【例文】
ほとんど
『ほとんど』は『全体のほんの一部しか欠いていないさま』を意味します。『概ね』よりは『ほぼ』に近い表現といえるでしょう。漢字では『殆ど』と表します。こちらも日常でのカジュアルな口語としてよく使われる言葉です。
【例文】
『概ね』は英語で?
※写真はイメージ
『概ね』の英語表現としては、『Mostly』、『The most part』、『Almost』が挙げられます。使い方にはどのような違いがあるのでしょうか。それぞれの意味と例文を使って紹介します。
Mostly
『Mostly』は、『概ね』のほかに『大部分は』『大抵は』などの意味を持っており、その範囲や程度を示す意味で使われます。
【例文】
(彼は概ね賛成ですが、いくつかの点で異論を唱えました)
(彼女のレポートは概ね完璧でしたが、一部の情報が不足していました)
(この街の天気は年間を通じて概ね晴れです)
The most part
『The most part』は、『ほとんどは』『大部分は』という意味で使われます。微妙にニュアンスが変わり「すべてではないけれど、大部分においては○○です」「ほぼ○○です」と説明したい時に便利です。
【例文】
(そのプロジェクトは概ね成功しました)
(映画は楽しかったけれど、概ね予測できる展開でした)
(彼女は概ね優秀ですが、数学が苦手です)
Almost
『Almost』は、『ほとんど』や『もう少しで』を意味し、完全性に近い状態を表します。
【例文】
(宿題は概ね終わりましたが、数学の問題が2つ残っています)
(読書リストの本は概ね読みましたが、もう少しで終わりです)
(家の中は概ね掃除をしましたが、キッチンだけ残っています)
『概ね』はどのくらいの割合のこと?
※写真はイメージ
『概ね』にははっきりとした割合の定義はありません。正式な割合や数値は決まっていないのです。ですが8〜9割ほどと認識してよいのではないでしょうか。
多くの人も同じように8〜9割と考えているようです。類義語のほぼが10割に近いのに対し、『概ね』はやや低い割合で使うイメージでしょう。
『概ね』の使い方を正しく理解して適切に使おう
本記事では、『概ね』の意味や読み方、例文や類義語などについて解説しました。『概ね』は『全体の大部分ではその状態である』こと表し、『だいたい』や、『ほぼ』などと似た意味を持ちます。
『概ね』を正しく使えずにいた人も、状況や微妙なニュアンスを理解して使い分けると、日常生活やビジネスシーンで役立てられますよ。
[文・構成/grape編集部]