無洗米とは?精白米との違いやおいしい炊き方、レシピも紹介 By - COLLY 公開:2024-07-17 更新:2024-07-17 ライフハック雑学 Share Post LINE はてな コメント ※写真はイメージ 研がずにそのまま炊ける『無洗米』。無洗米は1991年に誕生してから、手軽に炊ける便利なお米として、私たちの生活には欠かせない食品となっています。 スーパーなどでよく見かける『無洗米』ですが、中には通常の精白米との違いが分からない人や、おいしく炊けないイメージを持っている人もいるのではないでしょうか。 本記事では、無洗米と精白米の違いやおいしい炊き方のポイントを解説。正しい保存方法や、無洗米だからこそおいしくできるレシピなども紹介します。 無洗米の特色と、精白米との違い ※写真はイメージ そもそも無洗米はどのようなお米で、精白米と何が違うのでしょうか。下記では、無洗米についてと、無洗米の製造方法の種類について解説します。 無洗米とは 無洗米は、精白米を加工して『肌ぬか』を取り除いた状態のお米です。通常私たちは、精白米に残っている『肌ぬか』を研いで取り除いています。無洗米はお米を研がずにそのまま炊けるのが魅力です。 無洗米の製造方法 無洗米には、さまざまな製造方法があります。 ヌカ式 空気や水以外を添加せず、肌ぬかの粘着性を利用し、肌ぬかを除去する方法。精白米を金属性の筒内で高速撹拌させ、筒内の壁に粘着性のある肌ぬかが付着します。撹拌を繰り返すと肌ぬかが取り除かれ、無洗米が完成するのです。 水洗い式 肌ぬかを水で洗い落として乾燥する方法。家庭で研ぐのと同じイメージです。 タピオカ式 精白米に水を加え、肌ぬかと水が混ざった濃厚な研ぎ汁をタピオカデンプンで吸着する方法。取り除いた後は乾燥させます。 そのほか研磨式など ブラシや不織布でお米をこすって肌ぬかを取る方法や、乾式研米機を使う方法などがあります。研磨式は肌ぬかを取り切れない場合が多く、精白米と変わらないといわれています。 無洗米のメリット、デメリット ※写真はイメージ 無洗米にはさまざまなメリットがありますが、無洗米はおいしく炊けない、値段が高いなどデメリットが多いと思われているようです。下記では、無洗米のメリットとデメリット、理由を解説します。 無洗米のメリット お米を研がなくても炊ける。 水の節約になる。 栄養を逃しにくい。 環境に優しい。 精白米より量が多い。 無洗米の一番のメリットは、何より研がなくても炊ける点でしょう。お米を研ぐ手間が省けるだけで、時短になり毎日の炊事が少し楽になりますよね。研がないので、水の節約にもつながります。 白米に含まれるナイアシンやビタミンB1など、水溶性の栄養を逃さず摂取できるのも嬉しいメリットの1つ。 お米の研ぎ汁に含まれているリン、窒素などは水質汚染の原因になっているといわれており、研ぎ汁が出ない無洗米は環境に優しいお米としても注目されているのです。 また無洗米を製造する時に取り除かれる肌ぬかは、有機質資材として畜産や農業などに広く活用されています。 あまり知られていないかもしれませんが、無洗米は精白米より量が多く入っているのが特徴です。同じ重量でも、精白米は研いで肌ぬかを取り除くため、可食量は無洗米のほうが多くなります。 無洗米のデメリット 値段が高い。 おいしく炊けない。 上記のように、無洗米にはデメリットとされている点もあるようです。値段が高くておいしくないのであれば、いくら便利でも買わない人も多いでしょう。 値段が高いのは無洗米のメリットでも上述したとおり、量が多いからと考えられます。水も使わず栄養素も逃さないのであれば、値段に関してはデメリットととらえなくてよいのかもしれません。 加えて、確かに無洗米は通常の精白米と同じように炊くと、水分量が足りず硬くなってしまいがちです。ただ、ポイントを押さえればおいしく炊くのは難しくありません。こちらも、避けられるデメリットですので、懸念せずともいいでしょう。 無洗米のおいしい炊き方 ※写真はイメージ 下記ではおいしく炊くためのポイントを詳しく解説します。無洗米をおいしく炊くポイントは、水加減と吸水です。 水加減 無洗米は肌ぬかが取り除かれたぶん、計量カップに入る米の量が多くなります。そのため、水加減を少し多めにする必要があります。精白米と同じ水加減だと炊きあがりは硬くなるので注意しましょう。 精白米用の計量カップを使用する場合は、米1カップにつき15〜30㎖ほど水を増やします。炊飯器に無洗米を入れたら水分をなじませるように、軽くお米をかき混ぜるとふっくら炊けます。 吸水をしっかり 無洗米はしっかり吸水すると、やわらかくふっくら炊き上がります。夏場は20分、冬場は1時間ほど吸水させておきます。炊飯器のコースによっては無洗米の吸水時間も含まれている場合があるので確認しておくとよいでしょう。 無洗米の保存方法 ※写真はイメージ 無洗米は乾燥しやすく、味が劣化しやすいのでできるだけ早く食べきるのがおすすめです。保存する時は酸化しないように、密閉容器に保管するとよいでしょう。 高温多湿を避け、20℃以下の涼しい場所に保管してください。冷蔵庫の野菜室はお米の保管に最適です。 無洗米のおいしいレシピ ※写真はイメージ 無洗米を使ったおいしいレシピを3品紹介します。米を洗わずに炊き込むと絶妙な硬さに仕上がり、味がしっかりと染み込んだおいしいお米ができますよ。ぜひ試してみてくださいね。 鶏だし醤油炊き込みご飯 『味の素パーク』のウェブサイトでは、炊飯器で作る『鶏だし醤油炊き込みご飯』を紹介しています。『鍋キューブ』の鶏だしコク醤油を使うと、簡単に味が決まるそうです。材料を切って炊飯器に入れるだけで完成するので時短にもなりますね。調理時間は15分ほどです。 【材料(4人分)】 無洗米 2合 鶏もも肉 150g しいたけ 3枚 ごぼう 45g にんじん 30g 『「鍋キューブ」鶏だしコク醤油』 2個 水 400㎖ 【作り方】 1、鶏肉は2cm角に切る。しいたけはタテ半分に切ってから5mm幅に切り、ごぼうはささがきにする。にんじんは5mm幅の短冊切りにする。『鍋キューブ』は砕いておく。 2、炊飯器に米、分量の水、(1)の砕いた『鍋キューブ』を入れ、(1)の鶏肉・しいたけ・ごぼう・にんじんを加えて炊く(時間外)。 3、炊き上がったら、軽く混ぜる。 味の素パーク ーより引用 シーフードパエリア 同じく『味の素パーク』のウェブサイトから、『鍋キューブ』を使ったレシピ『シーフードパエリア』を紹介します。 無洗米を油で炒めてから炊き込むと、パエリアならではのパラっとしたお米になります。魚介のうま味がお米に染み込み、本格的な味に仕上がりますよ。 作るのが難しそうなパエリアですが、下記のレシピであれば気軽にチャレンジしやすいですね。調理時間は30分ほどです。 【材料(4人分)】 無洗米 2合 あさり(殻つき) 100g えび 8尾 いか(胴)1/2杯分 玉ねぎ 1/2個 パプリカ(赤) 1/2個 パプリカ(黄) 1/2個 にんにくのみじん切り 1かけ分 『「鍋キューブ」鶏だし・うま塩』 2個 湯 100㎖ 白ワイン 50㎖ 水 300㎖ 『AJINOMOTO オリーブオイル』 大さじ2 パセリのみじん切り 適量 レモンのくし形切り・好みで 適量 *このレシピは直径24cmのフライパンを使用しています。 【作り方】 1、あさりは砂出しし、殻をこすり合せて洗う。えびは背ワタを取り、いかは1cm幅の輪切りにする。玉ねぎは粗みじん切りにし、パプリカはタテ2cm幅に切る。 2、『鍋キューブ』は湯で溶く。 3、フライパンにオリーブオイル、にんにくを入れて火にかけ、香りがたったら、(1)の玉ねぎを加えて炒める。玉ねぎがしんなりしたら、米を加えて炒め、油がまわったら、白ワインを加えてザッと混ぜる。 4、(2)の湯で溶いた『鍋キューブ』、水を加えて煮立ったら、(1)のあさり・えび・いか・パプリカをのせてフタをする。弱火で15分加熱して火を止め、10分蒸らし(時間外)、パセリを散らし、好みでレモンをしぼる。 味の素パーク ーより引用 ウェブサイトによると、炊き上がり後にお米に芯が残っている場合は、水大さじ1〜2杯をふりかけて2〜3分加熱し、10分蒸らすとおいしく炊きあがるそうです。 バターしょうゆ香る!コーンパックまるごと炊き込みご飯 最後に紹介するレシピは、『キッコーマン』のウェブサイトから『バターしょうゆ香る!コーンパックまるごと炊き込みご飯』です。ホールコーンをまるごと1パック使い、夏野菜がたっぷり入った和風パエリアのような1品。 バターと醤油が香ばしく、見た目も鮮やかで夏にぴったりのレシピです。調理時間は30分ほど。 【材料(4人分)】 米(無洗米) 2合 パプリカ(赤) 1/4個 ズッキーニ 1/2本 なす 1本 コンソメ(顆粒) 小さじ2 『キッコーマンいつでも新鮮しぼりたて生しょうゆ』 大さじ1 バター(1切れあたり10g) 3切れ(30g) (A) 『デルモンテ ホールコーンはじける贅沢380g紙パック』 1パック 水 コーンパック1箱分 【作り方】 1、パプリカは縦に細切り、ズッキーニ、なすは輪切りにする。 2、大きめのフライパンを中火に熱し、(1)を両面焼き色がつくまで焼き、取り出しておく。 3、同じフライパンに米、コンソメ、(A)を入れ、ふたをして沸騰するまで強火で2~3分加熱する。沸騰したら弱火にし、10分程加熱する。火からおろしてさらに10分程蒸らす。 4、仕上げに(2)をのせ、しょうゆをまわしかけ、バターをのせる。 キッコーマン ーより引用 ウェブサイトによると、『デルモンテ ホールコーンはじける贅沢380g紙パック』を使いきり、水の量も空いた紙パックで計るので、キャンプなどのアウトドアにおすすめのレシピだそうです。 研ぐ手間がいらない無洗米は、アウトドアに最適ですね。 無洗米を気軽に活用しよう 本記事では無洗米について解説しました。無洗米と精白米の違いや、無洗米のメリットデメリット、おいしい炊き方やレシピも紹介しました。 無洗米の存在は知っていても、なんとなく手をつけずにいた人も、どのようなお米なのか知ってもらえたのではないでしょうか。 無洗米は米を研ぐ手間がなく、そのまま炊けるのが最大のメリットです。栄養素も逃さず環境にも優しい。無洗米だからおいしいレシピもあります。 無洗米を気軽に活用して、日々の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。 [文・構成/grape編集部] 出典 味の素パーク/キッコーマン株式会社 Share Post LINE はてな コメント
研がずにそのまま炊ける『無洗米』。無洗米は1991年に誕生してから、手軽に炊ける便利なお米として、私たちの生活には欠かせない食品となっています。
スーパーなどでよく見かける『無洗米』ですが、中には通常の精白米との違いが分からない人や、おいしく炊けないイメージを持っている人もいるのではないでしょうか。
本記事では、無洗米と精白米の違いやおいしい炊き方のポイントを解説。正しい保存方法や、無洗米だからこそおいしくできるレシピなども紹介します。
無洗米の特色と、精白米との違い
※写真はイメージ
そもそも無洗米はどのようなお米で、精白米と何が違うのでしょうか。下記では、無洗米についてと、無洗米の製造方法の種類について解説します。
無洗米とは
無洗米は、精白米を加工して『肌ぬか』を取り除いた状態のお米です。通常私たちは、精白米に残っている『肌ぬか』を研いで取り除いています。無洗米はお米を研がずにそのまま炊けるのが魅力です。
無洗米の製造方法
無洗米には、さまざまな製造方法があります。
空気や水以外を添加せず、肌ぬかの粘着性を利用し、肌ぬかを除去する方法。精白米を金属性の筒内で高速撹拌させ、筒内の壁に粘着性のある肌ぬかが付着します。撹拌を繰り返すと肌ぬかが取り除かれ、無洗米が完成するのです。
肌ぬかを水で洗い落として乾燥する方法。家庭で研ぐのと同じイメージです。
精白米に水を加え、肌ぬかと水が混ざった濃厚な研ぎ汁をタピオカデンプンで吸着する方法。取り除いた後は乾燥させます。
ブラシや不織布でお米をこすって肌ぬかを取る方法や、乾式研米機を使う方法などがあります。研磨式は肌ぬかを取り切れない場合が多く、精白米と変わらないといわれています。
無洗米のメリット、デメリット
※写真はイメージ
無洗米にはさまざまなメリットがありますが、無洗米はおいしく炊けない、値段が高いなどデメリットが多いと思われているようです。下記では、無洗米のメリットとデメリット、理由を解説します。
無洗米のメリット
無洗米の一番のメリットは、何より研がなくても炊ける点でしょう。お米を研ぐ手間が省けるだけで、時短になり毎日の炊事が少し楽になりますよね。研がないので、水の節約にもつながります。
白米に含まれるナイアシンやビタミンB1など、水溶性の栄養を逃さず摂取できるのも嬉しいメリットの1つ。
お米の研ぎ汁に含まれているリン、窒素などは水質汚染の原因になっているといわれており、研ぎ汁が出ない無洗米は環境に優しいお米としても注目されているのです。
また無洗米を製造する時に取り除かれる肌ぬかは、有機質資材として畜産や農業などに広く活用されています。
あまり知られていないかもしれませんが、無洗米は精白米より量が多く入っているのが特徴です。同じ重量でも、精白米は研いで肌ぬかを取り除くため、可食量は無洗米のほうが多くなります。
無洗米のデメリット
上記のように、無洗米にはデメリットとされている点もあるようです。値段が高くておいしくないのであれば、いくら便利でも買わない人も多いでしょう。
値段が高いのは無洗米のメリットでも上述したとおり、量が多いからと考えられます。水も使わず栄養素も逃さないのであれば、値段に関してはデメリットととらえなくてよいのかもしれません。
加えて、確かに無洗米は通常の精白米と同じように炊くと、水分量が足りず硬くなってしまいがちです。ただ、ポイントを押さえればおいしく炊くのは難しくありません。こちらも、避けられるデメリットですので、懸念せずともいいでしょう。
無洗米のおいしい炊き方
※写真はイメージ
下記ではおいしく炊くためのポイントを詳しく解説します。無洗米をおいしく炊くポイントは、水加減と吸水です。
水加減
無洗米は肌ぬかが取り除かれたぶん、計量カップに入る米の量が多くなります。そのため、水加減を少し多めにする必要があります。精白米と同じ水加減だと炊きあがりは硬くなるので注意しましょう。
精白米用の計量カップを使用する場合は、米1カップにつき15〜30㎖ほど水を増やします。炊飯器に無洗米を入れたら水分をなじませるように、軽くお米をかき混ぜるとふっくら炊けます。
吸水をしっかり
無洗米はしっかり吸水すると、やわらかくふっくら炊き上がります。夏場は20分、冬場は1時間ほど吸水させておきます。炊飯器のコースによっては無洗米の吸水時間も含まれている場合があるので確認しておくとよいでしょう。
無洗米の保存方法
※写真はイメージ
無洗米は乾燥しやすく、味が劣化しやすいのでできるだけ早く食べきるのがおすすめです。保存する時は酸化しないように、密閉容器に保管するとよいでしょう。
高温多湿を避け、20℃以下の涼しい場所に保管してください。冷蔵庫の野菜室はお米の保管に最適です。
無洗米のおいしいレシピ
※写真はイメージ
無洗米を使ったおいしいレシピを3品紹介します。米を洗わずに炊き込むと絶妙な硬さに仕上がり、味がしっかりと染み込んだおいしいお米ができますよ。ぜひ試してみてくださいね。
鶏だし醤油炊き込みご飯
『味の素パーク』のウェブサイトでは、炊飯器で作る『鶏だし醤油炊き込みご飯』を紹介しています。
『鍋キューブ』の鶏だしコク醤油を使うと、簡単に味が決まるそうです。材料を切って炊飯器に入れるだけで完成するので時短にもなりますね。調理時間は15分ほどです。
シーフードパエリア
同じく『味の素パーク』のウェブサイトから、『鍋キューブ』を使ったレシピ『シーフードパエリア』を紹介します。
無洗米を油で炒めてから炊き込むと、パエリアならではのパラっとしたお米になります。魚介のうま味がお米に染み込み、本格的な味に仕上がりますよ。
作るのが難しそうなパエリアですが、下記のレシピであれば気軽にチャレンジしやすいですね。調理時間は30分ほどです。
ウェブサイトによると、炊き上がり後にお米に芯が残っている場合は、水大さじ1〜2杯をふりかけて2〜3分加熱し、10分蒸らすとおいしく炊きあがるそうです。
バターしょうゆ香る!コーンパックまるごと炊き込みご飯
最後に紹介するレシピは、『キッコーマン』のウェブサイトから『バターしょうゆ香る!コーンパックまるごと炊き込みご飯』です。ホールコーンをまるごと1パック使い、夏野菜がたっぷり入った和風パエリアのような1品。
バターと醤油が香ばしく、見た目も鮮やかで夏にぴったりのレシピです。調理時間は30分ほど。
ウェブサイトによると、『デルモンテ ホールコーンはじける贅沢380g紙パック』を使いきり、水の量も空いた紙パックで計るので、キャンプなどのアウトドアにおすすめのレシピだそうです。
研ぐ手間がいらない無洗米は、アウトドアに最適ですね。
無洗米を気軽に活用しよう
本記事では無洗米について解説しました。無洗米と精白米の違いや、無洗米のメリットデメリット、おいしい炊き方やレシピも紹介しました。
無洗米の存在は知っていても、なんとなく手をつけずにいた人も、どのようなお米なのか知ってもらえたのではないでしょうか。
無洗米は米を研ぐ手間がなく、そのまま炊けるのが最大のメリットです。栄養素も逃さず環境にも優しい。無洗米だからおいしいレシピもあります。
無洗米を気軽に活用して、日々の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
[文・構成/grape編集部]