「猫を嫌われ者にしないで」 猫についての『苦言』に考えさせられる
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- 出典
- 環境省
猫に関する、とあるTwitterユーザー(Aさん)の投稿が話題になっています。
不動産会社で働いているAさん。現在扱っている新築一戸建てを分譲するにあたって、大きな悩みがありました。それは…。
新築の隣の家が、猫を外飼いしている。
「猫の外飼いはやめて!」不動産会社からの悲鳴
分譲しようとしている新築の隣の家は、数匹猫を飼っています。そして、外飼いされた猫たちが、新築の敷地内でフンをしているというのです。
そのため、敷地は悪臭がひどく、購入を検討している客に悪印象を持たれてしまいます。そして、すでに住んでいる人たちからは、こういった苦情が寄せられているのだそうです。
「臭いがすごくて、換気をすることもできない」
「洗濯物を外に干したくないほど酷い」
「猫除けグッズにお金をかけたものの、改善されない」
「飼い主に注意しても、まったく配慮する気配がない」
ひと昔前は主流だった、猫の外飼い(放し飼い)。しかし糞尿問題や、猫の安全面を考えて、現在は室内飼いが主流になっています。
「猫を自由に遊ばせてあげたい」という思いから、外飼いしている人もいることでしょう。しかし、飼い主が見ていない間、猫はどこで何をしているか分かりません。
生き物ですから、当然猫は外で糞尿をします。では、一体どこで排泄し、誰が片付けているのでしょうか。
放し飼いをする飼い主へ、投稿者が伝えたいこと
Aさんは、投稿で『猫を放し飼いする飼い主』に対してメッセージをつづりました。
ペットのすることに責任を持ち、きちんと管理するのは、飼い主としての最低限のマナーであり、常識です。
飼い主がきちんと猫の管理をせず、外で放し飼いをすることで、周辺住人に大きな迷惑がかかっています。
考えてみてください。毎日自宅の前に動物がフンをしていたら、ストレスではありませんか?
臭いで窓が開けられないような生活を、嫌だと思いませんか?
猫が好きな人にとっては「猫のフンくらいで大騒ぎするな」と思うかもしれません。
ですが、世の中は愛猫家ばかりではないのです。
「猫が嫌い」という人の中には、「猫に敷地内で糞尿をされた」というトラブルが元になって嫌いになってしまった人も少なくありません。
そして、Aさんは一部の飼い主に対してこう問いかけました。
もし猫が嫌いな人や、いつも猫の排泄物でストレスを抱える人の敷地に猫が来てしまったら、どうなるでしょうか。
追い払われるでしょうし、中には怒鳴ったり、石を投げたり、ホウキなどで叩く(もしくは真似をする)などする人もいるかもしれません。
あなたの好きな猫を、あなたのせいで嫌われ者にしないでください。これ以上、怖い目に遭うリスクを上げないでください。
動物が排泄をすることは当たり前で、仕方のないことです。
猫は悪くありません。糞尿でご近所トラブルになるのは、しっかりと管理しない飼い主のせいです。
飼うなら、きちんと完全室内飼いしてあげてください。病気や感染症、交通事故のリスクも下がります。
※写真はイメージ
本当に野良猫をかわいそうだと思うなら、ちゃんと飼ってあげてください。
諸事情で飼うことができないなら、ボランティアなどに参加することで保護し、里親を見つけてあげてください。
それが猫たちの幸せや、殺処分ゼロにもつながると思います。
猫、可愛いですよね。私も猫好きですし、素晴らしい動物だと思います。
だからこそ、飼い主にはきちんとしてほしいし、一部の飼い主のせいで猫が迷惑だと思われるようなことがあるのを悲しく思ってしまいます。
どうして『害獣』という扱いをされてしまうのか、もう一度考えてほしいです。
投稿に対し、いろいろな声が寄せられています。
Aさんの意見に同意するのは、愛猫にハーネスをつけて散歩している飼い主や、外飼いの猫に不安を抱く鳥の飼い主、実際に糞尿被害を受けている人、そして、一部の飼い主によって猫が嫌われることを嘆く人など。
一方、「猫は自由気ままなのがいい」「部屋に閉じこめるべきではない」「人間の勝手で猫の生活を制限するべきではない」といった、否定的な意見もありました。
ペットをしっかりと『管理』するのが、飼い主の責務
『動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護法)』によると、飼い主はペットを管理しなくてはならないと定められています。
第3章の『動物の適切な取り扱い』では、このように明記されています。
「ペットが他人の身体や財産に害を与えたり、迷惑をかけたりしないように努めなくてはならない」…これが、法律が定める飼い主の『責務』の1つです。
当然、すべての人が猫好きではありませんし、アレルギーなどの理由で猫に触れることができない人も数多く存在します。
Aさんがいうように、排泄は生き物として当たり前のことであり、動物たちに罪はありません。
ですが、一部の飼い主の管理不足によって、被害に遭った人々の非難の矛先が動物に向かう可能性も十分に考えられるのです。
※写真はイメージ
猫を外飼いする人は、もちろん悪意があるわけではありません。先ほども書いたように、猫を愛しているからこそ「自由にさせてあげたい」と思うのでしょう。
ですが、本当に猫を愛しているのであれば、猫にとって『安全な暮らしかた』とは何なのか…改めて考え直す必要があるように感じます。
※掲載の許可はいただいておりますが、ご本人の希望により匿名で掲載しております。
[文・構成/grape編集部]