サンタさんへ「猫を見つけて」 クリスマス前に少年の願いが奇跡を起こす
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2018年11月、アメリカ・カリフォルニア州ビュート郡で大規模な山火事が発生。『キャンプ・ファイア』と名付けられたこの火災によって多くの人たちが大切な家族を失い、犠牲者の数はカリフォルニア州史上最悪となりました。
この火事でもっとも大きな被害を出した地域、パラダイス町に住む4歳のタイソンくんは両親と共に逃げて無事でした。しかし、住んでいた家は焼失してしまいます。
また火事により、彼が可愛がっていた2匹の愛猫、オプティマスとバンブルビーの行方が分からなくなってしまったのです。
2匹の愛猫を探し続けた家族
タイソンくんと彼の両親は決して諦めることなく、近隣の動物保護シェルターを片っ端から訪れて、2匹を探し続けていたのだそう。しかし2匹はなかなか見つからなかったといいます。
クリスマスが近付く12月の初め。タイソンくんはサンタクロースに手紙を書くことにします。
住んでいた家も、お気に入りのおもちゃも失った彼がクリスマスに願ったもの。それは『猫たちの首輪とリード』。
大切な『家族』であるオプティマスとバンブルビーが見つかったら、もう2度と行方不明にならないようにという願いが込められたものでした。
その後、タイソンくんの両親は動物保護シェルター『FieldHaven Feline Center』に2匹の捜索を依頼。スタッフは彼らの家の焼け跡付近に、猫を捕まえるための仕掛けを置いておくことにします。
すると12月12日、タイソンくんの父親のジョーさんに「オプティマスと思われる猫を保護しました」という連絡が入ったのです。
タイソンくんたち親子はそれまで、ほかのシェルターでたくさんの黒猫に会っては、オプティマスでないことが分かり失望する、ということを繰り返していたのだそう。
そのためジョーさんは、またタイソンくんをがっかりさせたくないと思い、1人でシェルターへ向かったといいます。
しかし今回は違う結末が待っていました。シェルターに到着したジョーさんを待っていたのは、オプティマスだったのです。
ついにオプティマスが見つかり、タイソンくんは大喜び。この日はオプティマスを離したくなくてずっと抱っこしていたそうです。
数日後に、再び奇跡が
オプティマスが保護された数日後、またしても嬉しいニュースが入ります。なんとバンブルビーも見つかったのです。
2匹とも、タイソンくんの家の焼け跡付近にいたところを保護されたのだとか。
今度は父親と一緒にシェルターを訪れたタイソンくんは、数週間ぶりにバンブルビーと感動の再会を果たしました。
『キャンプ・ファイア』では家族と一緒に逃げられなかった多くのペットが行方不明になりました。無事に生き延びた子もいれば、飼い主と再会できなかったペットもいるはずです。
そんな中で2匹の愛猫と再会できたタイソンくん親子の場合は、まさに奇跡だといえるでしょう。
最高のクリスマスプレゼントをもらうことができたタイソンくん。火事でたくさんのものを失いながらも、愛する猫たちのことを1番に願った心優しい彼のリクエストを、サンタクロースが叶えてくれたのかもしれませんね。
[文・構成/grape編集部]