素晴らしい活用方法! 森で行方不明になった少年を発見したのは『ドローン』
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アメリカ・ミネソタ州で6歳の男の子が愛犬を連れて遊びに出かけたまま行方不明になりました。
イーサン・ハウスくんは午後4時頃に愛犬のレミントンを連れて外出。彼らは家の近くにある森の中の広大なトウモロコシ畑に行ったと思われましたが、夕方になっても帰宅しないため、心配した家族が警察に捜索願いを出しました。
午後6時過ぎに、警察はイーサンくんについての情報提供をFacebookで呼びかけます。それから警察と、捜索を手伝おうと集まった人たちが懸命に探し続けますが、イーサンくんたちは見つからないまま数時間が経過。
日が暮れてあたりは真っ暗になり、気温も下がってきます。また森の中には野生動物もいるため、一刻も早く彼らを見つけなくてはなりません。
そんな時、地元で商業用ドローンの写真家をしているスティーブ・ファインズさんがこのニュースを知り、「俺が行かなければ。ドローンなら彼らを見つけられるかもしれない」と思ったのだそう。
スティーブさんは体温を感知する赤外線カメラを搭載したドローンを持っていました。そして彼は急いで現場へ向かい、警察や消防隊と相談した上でドローンを飛ばすことにしたのです。
600人のボランティアとドローンが捜索に加わり…
海外メディア『ABC NEWS』によると、スティーブさんはトウモロコシ畑の上を一つひとつ順番に移動しながらドローンを飛ばしていきました。しかしカメラに映るのは野生のシカやクマばかり。
現場には警察や消防隊に加えて、イーサンくんたちを見つけるために600人ものボランティアが必死の捜索を行っていました。
真っ暗で広大な森の中で小さな男の子を探すことは想像を超える困難なこと。しかしあきらめる人はおらず、スティーブさんもひたすらドローンを飛ばし続けます。
気が付けば日付が変わり、気温はマイナス1℃まで下がっていました。すると午前1時をすぎた頃、スティーブさんが何かを発見します。それは明らかにシカやクマとは形が違いました。
犬のように見えるぞ!
彼はドローンのライトをオンにして、その光を使って捜索隊を誘導。そしてたどり着いた場所にはイーサンくんとレミントンが震えながら横たわっていたのです。
イーサンくんたちを発見した瞬間のドローンの映像がこちらです。
映像はイーサンくんたちが見つかったところから始まり、捜索隊が彼らを連れて移動していく様子が映っています。興奮したレミントンが走り回っている様子も分かりますね。
また、真っ暗で足元がぬかるんだトウモロコシ畑を歩くことがどれほど難しいかということも一目瞭然です。
こうしてイーサンくんは行方不明になってから約10時間後、無事に発見されました。発見の瞬間は、みんなが大声をあげて喜んだということです。
翌日、警察はFacebookでイーサンくんが無事に見つかったことを報告し、捜索に協力してくれた人たちに感謝の思いをつづりました。最終的に集まったボランティアは700人を超えたということです。
中でもスティーブさんに対して称賛の声が集まっていますが、彼は「僕は700人のうちの1人。全員で彼らを見つけたんです」と謙虚に語っています。
スティーブさんが所有する赤外線カメラ付きのドローンは非常に高価なものなのだそう。今回のようにテクノロジーの進化によって、人命が助かるというのは素晴らしいことですね。
[文・構成/grape編集部]