野生どこ行った? 人間に育てられたオオカミ犬の赤ちゃん 1年後の姿にニッコリ
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ロシアに住むアリーダさんは、キラという名前のペットを飼っています。
キラはInstagramに2万4千人のフォロワーをもつ人気者なのですが、犬でも猫でありません。
キラはオオカミの血を75%受け継ぐウルフドッグなのです。
母親に捨てられたオオカミ犬の赤ちゃん
キラは動物保護施設で生まれました。母親は純潔のオオカミ、父親はオオカミとマラミュートの混血です。
海外メディア『Bored Panda』によると、母親は人間に飼われていましたが、飼い主が手放したため、保護施設に預けられました。
そこで誕生したのがキラと数匹の兄弟姉妹なのですが、生後3日で母親が育児放棄をしたのです。
狩りの仕方を教わることができないウルフドッグの子供たちは、野生で生きることは不可能と思われました。
こうして保護施設は里親を募集することに。そしてアリーダさんがキラを引き取ることにしたのです。
アリーダさんはキラがストレスなく人間と生活できるように、訓練を始めます。
しかしそれは想像以上に大変だったそう。オオカミは元々、新しいものを怖がる習性があるため、人間やほかの動物に慣れさせるのには時間がかかったといいます。
それでも彼女が根気よく訓練し続けた結果、頑固だったキラの性格はだんだんと従順になっていきます。
こうしてキラはアリーダさんや彼女の7歳の息子に確実に懐いていきました。
アリーダさんがキラを散歩させていると、よく見知らぬ人から「オオカミと暮らすのは危険ではないか?」と聞かれるのだとか。
特に彼女の息子がまだ幼いため、心配する人もいるのだそう。
しかしキラは今ではすっかり飼いならされていて、とても人懐っこいといいます。
キラの精神状態は穏やかで安定していて、ほかの犬からの攻撃にも反応しないのだとか。
また子供たちには特に注意を払い、もし相手が怖がっているようなら近付かないそうです。
アリーダさんはSNSでキラのことで批判されたり、「危険な肉食動物を家に置いている」と通報されたりしたことがあるといいます。
しかし実際にキラに会った人は、彼女を怖がることはなく、普通に接してくれるそう。
知らない人は勝手な想像で他者を非難しがちですが、投稿された写真や動画を見れば、キラがアリーダさんと幸せに暮らしていることは一目りょう然です。
犬や猫と比べると、ウルフドッグを訓練するのは多くの時間と苦労があったはず。
それでも愛情をもって育てれば動物もちゃんとそれにこたえてくれるのでしょう。
生まれてすぐに母親に見捨てられたキラですが、アリーダさんのような優しい人間の母親ができてよかったですね。
[文・構成/grape編集部]