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縮んだセーターを戻す方法を3つ紹介! 家庭で簡単にできるサイズ修復テクニック

By - grape編集部  公開:  更新:

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セーターを畳んだ写真

※写真はイメージ

「愛用しているセーターを清潔に保ちたいから家で洗濯したいけれど、縮むのが嫌だ」とお悩みの人もいるのではないでしょうか。

セーターは水に塗れると膨脹し、繊維が絡みあって縮みます。洗濯して型崩れしたり、縮んでしまったりしたセーターを捨てようか悩んでいる人は、諦める必要はありません。

本記事では、縮んだセーターを戻す方法を3つ紹介します。縮まないための対策も紹介しますので、愛用のセーターを型崩れさせない方法が分かります。セーターの洗濯方法に困っている人は、ぜひ最後までお読みください。

縮んだセーターを戻す方法を3つ紹介

洗濯機からセーターを取り出す写真

縮んだセーターを戻すには、3つ方法があります。

  1. ヘアコンディショナーに浸す。
  2. スチームアイロンの蒸気を活用する。
  3. 柔軟剤に浸す。

洗濯したら縮んでしまったセーターをお持ちの人は、ぜひ、捨てる前に試してみてください。

1.ヘアコンディショナーを活用して戻す

ウールやカシミヤなど、動物性の繊維で織られたセーターに有効な対処法です。

セーターが縮むのは、髪の毛が傷んで絡まるのと同じ原理に寄るものだといわれています。コンディショナーが入った水になじませると、ジメチコンという成分が、絡まった繊維を滑らかにして、セーターの縮みを解消してくれることがあるのです。

注意点として、すべてのコンディショナーにジメチコンが配合されているわけではありません。コンディショナーの成分表示を確認してから、使用しましょう。

使用方法は以下の通りです。

  1. ヘアコンディショナーと少量の水を入れてよく混ぜる。
  2. 縮んだセーターがトリートメントを溶かした水に染み込むように、30秒ほど浸す。
  3. 水でよくすすぐ。

濡れた状態で、セーターを少しずつ手で引っ張りながら伸ばして平干しをすれば、縮んだセーターが元に戻ります。

2.スチームアイロンを使って戻す

スチームアイロンの蒸気を縮んだセーターに当てると、繊維の絡みをほどいて、元に戻る効果が期待できます。

作業手順は、縮んだセーターをアイロン台に広げ、スチームアイロンの蒸気を当てるだけ。手で引っ張るように、少しずつ縮みを伸ばしながら行いましょう。ポイントは、スチームアイロンをセーターから離し、たっぷりと蒸気を噴出させることです。

強く引っ張りすぎたり、ハンガーにかけた状態で上記をあてたりすると、型崩れの原因になるので力の加減に気を付けてください。また、火傷に気を付けて、使用してください。

3.柔軟剤を使用して戻す

コットンやリネンなど、植物性の繊維で織られたセーターは、柔軟剤が効果的です。柔軟剤が、縮んだセーターの繊維の絡みを解消してくれます。

容器に約3ℓの水を入れ、柔軟剤を10㎖ほど入れましょう。3ℓの目安は、だいたい洗面容器がいっぱいになる程度です。

柔軟剤を溶かした水に、縮んだセーターを30秒ほど浸します。浸し終わったら、水でよくすすいでください。セーターを軽く絞ったら、濡れた状態から少しずつ手で引っ張るように伸ばして、平干しをしましょう。

セーターの素材別!縮ませない洗い方

セーターをハンガーに吊るした写真

縮ませない洗い方を、セーターの繊維別に10個紹介します。自分が持っているセーターと照らし合わせて、特徴や洗濯方法を確認しましょう。素材の特徴や洗濯方法を知ると、縮まないように事前に対策できます。

1.ウール

ウールは、羊からとれる天然繊維です。防寒性と弾性に優れ、シワになりにくいのが特徴です。

羊は、種類によって毛質が異なります。もっともポピュラーなのは、メリノウールです。メリノウールは、繊細で光沢があるので、高級ウールとして、衣料品に使われることが多い素材です。

ウール素材のセーターは、洗濯機や乾燥機にかけてしまうと、繊維が絡みあって硬くなってしまうので避けましょう。

ウール素材でできたセーターの洗濯方法を紹介します。自宅で洗濯する場合は、常温の水に洗濯洗剤を入れ、セーターを浸します。優しく上下に押し洗いした後、きれいな水で洗剤がなくなるまですすいでください。すすいだ後は、洗濯機の脱水機能を利用して脱水したら、平干ししましょう。

繊細な素材なので、洗濯機で洗濯から乾燥まで行ってしまうと、縮んでしまう恐れがあります。

2.カシミヤ

カシミヤは、カシミヤゴートと呼ばれるヤギの毛を使った繊維です。特徴は、軽く、ふんわりとした触感。また、手触りも優しく、暖かく包み込んでくれるのが、カシミヤ素材の魅力です。

洗濯方法は、容器やバケツに常温の水を用意しましょう。お湯やぬるま湯では、カシミヤ素材のセーターが縮んでしまいます。また、ほかの衣類と一緒に洗うと、繊維同士が絡まって縮むので、おすすめはしません。

ウール用洗剤がある人は使用し、なければシャンプーで洗います。カシミヤは髪の毛と同じたんぱく質でできているため、シャンプーを使うことで繊維にダメージを与えずに滑らかに仕上がります。

容器に水を入れ、シャンプーをワンプッシュ入れたら、軽く押し洗いや振り洗いをしましょう。きれいな水で何度かすすいだら、柔軟剤を入れ同じ工程を繰り返してください。すすぎ後は、洗濯機で脱水をしてから、平干しで乾燥させましょう。

3.アルパカ

アルパカの繊維は、ストローのように空洞になっているため、暖かい空気をためこんで高い防寒性能を発揮します。アルパカの繊維には、冬の寒さを凌いでくれるほどの温かさがあります。ウールやカシミヤと比較して、保温性や耐久性に優れ、シルクのような滑らかな肌触りが特徴です。

アルパカの中でも繊維がより細い、ベビーアルパカと呼ばれる毛は、世界でももっとも贅沢な繊維といわれています。毛玉が出にくいので、お手入れも楽です。

洗濯方法は、常温の水にヘアコンディショナーを入れ、約2時間付けおきをしてください。水ですすいだら、洗濯機で脱水して平干ししましょう。繊細なので、洗濯機で洗ってはいけません。

4.アンゴラ

アンゴラは、アンゴラウサギの毛でできた繊維で、アンゴラウールと呼ばれています。アンゴラウールの特徴は、軽く柔らかい手触りだけでなく、羊の毛の約7倍の温かさを保つといわれている保温性です。光沢があり、独特の風合いもあります。

アンゴラウールは、デリケートな繊維なので、ドライクリーニングでさえも毛が絡まり、繊維が硬くなりやすいです。また、毛玉ができやすく、虫食いが起きやすいので保管方法には注意が必要です。

天然素材の馬毛ブラシを使用し、ホコリを取りましょう。化学繊維の洋服ブラシは、静電気が起きてホコリが取れないため、おすすめしません。

毛玉ができた際は、繊維を傷めないように小さいハサミで切って、取り除いてください。

収納する際は、ビニールのカバーは湿気を溜めやすいので、通気性のよい不織布のものを使用しましょう。

虫食いは、無臭の防虫剤で対処してください。人体への影響も少なく、ほかの防虫剤と併用が可能なためです。

静電気も発生しやすく、汗をかいた状態で摩擦が起きると、縮みやすくなる可能性もあります。自宅での洗濯はおすすめできないので、クリーニングに出しましょう。

5.綿

綿は、通気性や吸水性に優れており、肌にやさしい繊維です。保温性にも優れているので、寒い季節に向いています。綿でできたセーターのメリットは、自宅で洗濯できる点です。

洗濯の手洗いモードで洗い、乾燥機能は使用せず、脱水後は平干しで乾燥させましょう。

6.アクリル

アクリル繊維の特徴は、4つあります。

  1. ふっくらした肌触り。
  2. 洗濯しても元に戻る力が強い。
  3. シワになりにくい。
  4. 薬品や虫に強い。

アクリル製のセーターの中には洗濯不可のものもあるので、その際はクリーニング店に出しましょう。

自宅で洗濯する時は、毛玉が付きやすいので、裏返して洗濯ネットに入れることをおすすめします。アクリル繊維は扱いやすいですが、毛玉や洗濯表示には注意が必要です。

7.麻

麻は、2m以上の背丈がある植物の茎から採取した繊維です。硬く、衣服にした時に馴染むまでに時間がかかりますが、麻は丈夫という特徴があります。麻の繊維は、水に濡れると強度が60%ほど高くなるため、洗濯機で洗えます。

気を付けて欲しい点は、お湯で洗濯すると繊維が縮むので、水で洗いましょう。干す時は、日陰で乾かすと繊維が傷まず、型崩れも起きにくいです。

8.リネン

リネンは、60cm程の小さな植物の茎から採取した繊維です。リネンの繊維は、細くしなやかで、洗うほどによく馴染みます。

洗濯機で洗えますが、直射日光で色あせしやすい素材です。乾かす際は、日陰で干しましょう。

9.ポリエステル

ポリエステルは、石油から作られた合成繊維で、綿の特徴と似て吸水性や肌触りがよいです。

耐久性が非常に高いので、洗濯機で洗っても問題ありません。縮まず、シワもできにくいため、日常使いにおすすめです。ただし、ポリエステル素材は繊維がしっかりとしているため、付いた毛玉が取れにくいという難点もあります。

10.レーヨン

レーヨンは、天然繊維ではなく、シルクの代用品として作られた人工繊維です。人工繊維ですが、天然植物由来の原料を再生させた繊維なので、埋めれば土に戻ります。

紙の原料と同じ素材を使用しているため、水には非常に弱いです。経済的に優しく、洋服にもよく使われていますが、水に弱く縮みやすいため、レーヨン100%の表示がある場合は、水洗いできません。

洗濯機で洗う際は、ネットに入れて洗濯し、脱水は1分ほどで取り出しましょう。手洗いの場合は、容器に水とおしゃれ着用の洗剤を入れて揉み洗いしてから、泡が出なくなるまで水ですすいで軽く脱水してください。型崩れを防ぐために、平干しして乾かしましょう。

セーターを縮ませない対策を4つ紹介

セーターを畳む写真

大切なセーターを長く愛用するために、普段から取り組める対策を4つ紹介します。洗剤や乾燥方法を少し変えるだけで、セーターを長く愛用できます。

1.ニットやセーターはおしゃれ着専用の洗剤で洗う

水洗いが可能な表示があるセーターも、デリケートな素材を使用しているため、おしゃれ着用の洗剤を使用しましょう。おしゃれ着用洗剤とは、セーターやレースなどデリケートな素材でできている衣類を洗濯するのに適した洗濯洗剤です。通常の洗濯洗剤と比較して、色褪せや型崩れを防いでくれます。

洗濯機のコースは、繊維を傷つけないために、手洗いや、おしゃれ着洗いを選びましょう。また、30℃以上で洗うと色落ちや縮みの原因に繋がります。水温にも注意しましょう。

手洗いする場合は、容器に水とおしゃれ着用洗剤を適量入れ、洗濯ネットに入れたセーターを5分ほど押し洗いします。2~3回すすいだら、洗濯機の脱水に1分かけ、平干しすると、セーターの縮み対策に繋がります。

2.乾燥機は使用しない

セーターが縮む原因の1番の理由は、乾燥機を使用することです。乾燥機は、60~80℃の熱風を当てて衣類を乾かすので、熱に弱いセーターは、繊維が絡み縮む原因になります。

洗濯表示に乾燥機不可の表示がなくても、脱水後は、平干しするのがよいでしょう。

3.たたんで保管する

セーターは伸縮性があるので、少しでも重力がかかると徐々に服が伸びます。ハンガーにかけて保管するのは、おすすめできません。型崩れの原因になるので、通気性のよい場所に畳んで保管するのがおすすめです。

干す時も、ハンガーではなく、平干しで乾燥させましょう。

4.水洗い不可のセーターはクリーニングに出す

水洗い不可の表示があるセーターは、クリーニング店に出しましょう。自宅で洗濯すると、手洗いでも縮む可能性があります。例えば、レーヨンやカシミヤなどでできたセーターは、水洗い不可のものが多いので、家で洗濯せずにクリーニングに出すのが安心です。セーターを縮ませないために、水洗い不可の表示がある際は、クリーニング店で対応してもらいましょう。

縮むだけじゃない!セーターが伸びる原因とデメリットを紹介

セーターをハンガーに吊るした写真

セーターをハンガーにかけて乾かすと、重力で袖や裾が伸びます。セーターの繊維は、吸水性に優れている素材が多いので、洗濯をすると、水の重みで型崩れしやすくなります。

伸びたセーターは、サイズに違和感がでて、おしゃれに着られなくなります。縮む対策と合わせて、伸びないように気を付けましょう。

縮んだセーターを戻して、長く愛用しよう!

セーターをハンガーに吊るした写真

セーターが縮んでも、戻す方法はあります。柔軟剤に浸したり、スチームアイロンの蒸気をあてたりすると、縮んだセーターを戻すことが可能です。ただ、縮んだセーターをその都度戻していては、時間も労力もかかって大変です。

自分が着ているセーターの繊維の特徴と、縮まないための対策を日頃から行いましょう。セーターの繊維に合わせた洗濯をすれば、縮みを防止できます。


[文・構成/grape編集部]

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