『考える』の言い換えが可能な語句とは? レポートや敬語の表現も紹介
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『考える』とは、頭の中でいろいろと論理的に判断すること。まったく同じ意味の言葉を探すのは非常に難しいことですね。
ただ類語や言い換えができる表現、熟語を理解すると文章の幅が広がり、仕事や面接、学校での作文などさまざまな場面で役立つでしょう。本記事では、『考える』を言い換えできる語、レポートなどで使える言葉や敬語での表現についても紹介します。
『考える』の言い換えができる語
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『考える』はあれこれと辻褄が合うように論理的に頭の中でまとめることです。理性的で落ち着いているようにも見えますね。例えば、以下のような例文が挙げられます。
思考する
『思考する』とは、自分の得た知識やそれまでの経験に基づいて、頭を働かせることをいいます。思い巡らすともいい、自分の過去の物事と照らし合わせて、頭の中をフル回転させるようなイメージで考えると分かりやすいかもしれません。
考慮する
『考慮する』は、物事をいろいろな角度から内容や条件を含めてよく考えること。『慮』は、周囲の状況を考える、察するといった意味の漢字です。
思量する
『思量する』は、思い量る、いろいろと頭の中で巡らして考えることです。『量』は重さなど分量をはかることをいいますが、この場合は考えを見極める、見積もるなどの意味にとらえられますね。
思案する
『思案する』とは、深く考えるということです。『案』にも考えるという意味があり、さまざまなことを気にかける、損得や善悪を考えて判断するようなニュアンスになります。『思案』という名詞には、心配する、物思いにふけるといった意味もありますよ。
思念する
『思念する』は心に深く思い考えていること、常に考えていることをいいます。『念』はいちずに思うこと、いつまでも心の内に強くとどめていること、思いつめるほどの強い気持ちのこと。思いが深い印象を受けますね。
『考える』レポートでの言い換え表現
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『考える』という言葉をレポートや論文、報告書で書き表す場合は、どのような表現を使ったらよいのでしょうか。「考えました」「私が考えるには」といった使い方では、1本調子になりがちですよね。言い換えができる語について、見ていきましょう。
考察する
『考察する』とは、物事をはっきりと白黒付けるために、よく調べて考えを述べる時に使われます。ビジネスの場、レポートでは、よく調べて結果を証明したり、データが正しいか裏付けをしたりする時に見られる表現です。
相手にレポートで伝える時、結果を報告する直前に考察した内容を盛り込むと、正確な情報であると強くアピールできるでしょう。
検討する
『検討する』は、よく調べてよしあしを判断することです。内容が十分で適切かどうかを丁寧に調べるイメージで使われますね。レポートなどの場合は、契約の交渉、見直しで返答を求める時に、細かいところまで考えて欲しい場合に使われます。
ただし、ビジネスの場では、婉曲に断る時に『検討する』と使われることも。「いったん、会社に戻り検討させていただきます」と伝えて、なんの返事もない場合は、沙汰止みにして返事をしないことで断ったと考えてよいかもしれません。
推察する
『推察する』とは、ある人の心の内や事情を思いやること、当たりを付けることをいいます。『考える』よりも、相手の心を汲みとるような気遣いが感じられますね。
レポートなどで『推察する』を使う場合は、自分が予想したことをもとに判断を下したという意味合いで使うことが多いです。あくまでも事実ではなく自分の想像や予測が入るため、断定的に使うのは避けたほうがよさそうですね。
熟考する
『熟考する』は、何度も何度もよく考える、長時間考えることです。『熟』は、十分にといった意味。レポートでは、提案されたことに対して、いったん時間をおいてよく考える時に使われます。
『検討する』もよく調べて考えることですが、『熟考する』のほうがより丁寧な表現となります。検討するのように遠まわしに断るような使い方もしないようです。
勘案する
『勘案する』は、あらゆる事情や物事を突きつめて考えること。『勘』とは、多くのことを突き合わせて調べるという意味です。レポートなどで使う場合は、多角的な方面から考えて結論を出すという使い方がふさわしいでしょう。
吟味する
『吟味する』は、物事を十分に調べるもしくは、念には念を入れて調べて選ぶことです。用意周到にじっくり調べるようなイメージですね。
『吟』は内容をじっくりと確かめることで、『味』は物事の内容や中身のこと。レポートで『吟味する』を使う時には、物事の内容を十分に調べ上げるような意味で使うとよさそうですね。
『考える』敬語の言い換え表現
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『考える』を尊敬語や謙譲語のように言い換えるとしたら、どのような語がふさわしいでしょうか。ビジネスシーンでも役立つはず。くわしく見てみましょう。
ご高察・ご賢察
『考える』を尊敬の意味で使うとしたら、『ご高察』か『ご賢察』がふさわしいでしょう。『高察』や『賢察』は、考えの尊敬語『お考え・お察し』といったようなニュアンスです。『高』も『賢』も相手への敬称。人の心の内を推し量ることに敬意を表しています。
相手に考えてもらうのであれば、もらうの謙譲語『いただく』を付けて、「ご高察いただく」「ご賢察いただく」。
相手から考えた物事を伝えてくれるのであれば、『くれる』の尊敬語『くださる』を付けて、「ご高察くださる」「ご賢察くださる」となりますね。
拝察
拝察とは、人の気持ちや心の内を思い量ることをへりくだるような意味で使う謙譲語です。『お考え申し上げる』という意味合いに近いかもしれません。目上の相手の様子をうかがって、どのような状態であるのか考えるように使えますね。
拝察は名詞で、後に敬意を表す動詞の『いたす』を付けて「拝察いたします」という形で使用されます。
なお、「拝察いたします」は二重敬語には当たりません。誤用ではなく、相手に失礼にもならないでしょう。ビジネス文書、目上の相手への手紙だけでなく、スピーチでも使うことが多いです。
『考える』の言い換え表現を覚えて文書に活用しよう
『考える』という言葉は、いろいろな形で言い換えできる言葉です。冷静に理論的に辻褄が合うように思いを巡らせたり、相手の様子から思いを推し量ったりして似ている中にも細かなところでニュアンスが異なる場合もありますね。
『考える』という言葉一辺倒ではなく、いろいろな表現を使い分けて、メリハリのある文章を書けるように心がけましょう。
[文・構成/grape編集部]