てんさい糖の特徴と効能とは?ほかの砂糖との違いと代用品を解説 By - COLLY 公開:2024-08-01 更新:2024-11-05 Share Post LINE はてな コメント ※写真はイメージ 健康志向の高まりから注目を集めている『てんさい糖』は、茶色っぽい色合いが特徴です。てんさい糖は一体どのような砂糖なのでしょうか。本記事では、ほかの砂糖との違いや代用品についても詳しく解説します。 目次 1. てんさい糖とは?特徴と効能1.1. 豊富なオリゴ糖で体内改善1.2. ミネラルを含んでいる1.3. 血糖値上昇をゆるやかにする中GI値2. てんさい糖とほかの砂糖との違い2.1. きび砂糖2.2. 黒糖2.3. 上白糖2.4. グラニュー糖2.5. 三温糖2.6. 氷砂糖3. てんさい糖の代用品3.1. ラカント3.2. アガベシロップ3.3. メープルシロップ3.4. 甘酒3.5. ココナッツシュガー3.6. ハチミツ3.7. みりん4. てんさい糖はスイーツだけでなく普段の料理にも活用しよう! てんさい糖とは?特徴と効能 ※写真はイメージ てんさい糖は、北海道を中心に栽培される植物『甜菜(てんさい)』が原材料の砂糖です。別名で『さとうダイコン』とも呼ばれ、ダイコンやカブのような白い根があります。てんさい糖の主な特徴は3つです。 豊富なオリゴ糖で腸内改善効果が期待できる。 カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルを含んでいる。 血糖値をゆるやかにする可能性があるGI食品。 上記の通りさまざまな栄養素が含まれ、身体によいとされています。それぞれの特徴と効能を見ていきましょう。 豊富なオリゴ糖で体内改善 てんさい糖の最大の特徴は、天然のオリゴ糖を豊富に含んでいること。オリゴ糖は、下記のように腸内環境を整える作用が期待できます。 便秘解消 下痢予防 免疫力向上 お腹に優しいオリゴ糖が含まれているとはいえ、過剰な摂取は逆効果です。摂取量には注意しましょう。 ミネラルを含んでいる てんさい糖はカリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルを豊富に含んでいます。ミネラルは、体内のさまざまな機能を維持するために必要な栄養素ですよね。一例として、主に含まれるミネラルとそれぞれの効果を表にしました。 主なミネラルの種類と効果(一例) 種類効果 カリウム体内の余分な水分を排出し、血圧を下げる効果が期待できる。 カルシウム骨や歯を丈夫にする効果が期待できる。 マグネシウム筋肉や神経の働きを正常に保つ効果が期待できる。 ナトリウム神経や筋肉、体内の水分バランスを正常に保つ効果が期待できる。 リン骨、筋肉、脳、神経などのエネルギーを作り出す効果が期待できる。 鉄取り込まれた酸素を体内に運ぶ効果が期待できる。 亜鉛酵素の構成や免疫反応を整える効果が期待できる。 上記のほか、ヨウ素、セレン、マンガン、クロム、銅、モリブデンがあります。いずれも丈夫な身体を作るためには欠かせないでしょう。 血糖値上昇をゆるやかにする中GI値 てんさい糖は、血糖値の上昇をゆるやかにする効果が期待できるGI食品です。GI値は食後の血糖値の上昇度を示す指標で、高GI値、中GI値、低GI値の3つに分類されます。 高GI値:70以上 中GI値:56〜69 低GI値:55以下 ※グルコースを100とした場合。 てんさい糖は65と中GI値ですが、砂糖の中では低いほうです。一部の砂糖と比較すると以下のようになります。 砂糖のGI値 砂糖の種類GI値 グラニュー糖110 上白糖109 三温糖108 きび砂糖100 黒糖99 てんさい糖65 ココナッツシュガー35 血糖値の上昇をゆるやかにする効果が期待できるからといって、摂りすぎは禁物です。 てんさい糖とほかの砂糖との違い ※写真はイメージ 砂糖の原材料として多く使われているのは、気温の高い地域で採れる『サトウキビ』と気温の低い地域で採れる『甜菜』。製造方法によって、含蜜糖と分蜜糖に分類されます。それぞれの違いは以下の通りです。 含蜜糖:原料由来の砂糖。原材料を絞った糖液から蜜を含んだ状態で乾燥させる。ミネラルを含んでいる。 分蜜糖:精製された砂糖。糖液から蜜を除いた砂糖の結晶のみで作られる。ミネラルはほとんど含まれていない。 含蜜糖と分蜜糖に属する砂糖の一例は、下記の通りです。 含蜜糖の一例分蜜糖の一例 てんさい糖 きび砂糖 黒糖 赤糖 和三盆 上白糖 グラニュー糖 三温糖 氷砂糖 粉砂糖 含蜜糖は分蜜糖より多くのミネラルが含まれており、GI値が低いものが多いのが特徴です。本章では、ほかの砂糖との違いを見ていきましょう。 きび砂糖 きび砂糖は、サトウキビの絞り汁を煮つめて結晶化させた砂糖です。てんさい糖と同様に、ミネラルやオリゴ糖を含んでいます。てんさい糖よりもGI値が高く、ほのかに黒糖の味がするのが特徴です。 黒糖 黒糖は、サトウキビの絞り汁を煮つめた時にできる蜜をそのまま固めた砂糖です。ミネラルやビタミンB群が豊富に含まれており、てんさい糖よりも甘みが濃厚で、コクのある風味が特徴。固形と粉末があり、固形はそのままお茶菓子にもなります。 上白糖 上白糖は、サトウキビの絞り汁を精製した砂糖。グラニュー糖よりも不純物が少なく、しっとりした質感と強い甘みがあります。手に入りやすく、さまざまな料理に活用できるので、国内の一般家庭で多く使われている砂糖です。 グラニュー糖 グラニュー糖は、サトウキビの絞り汁を精製した上白糖をさらに精製した砂糖。純度が高くサラサラしていて、クセがなくすっきりとした甘みです。主にコーヒーや紅茶の甘味料、お菓子作りなどに使われます。 三温糖 三温糖は、上白糖を精製する過程で出る蜜を煮つめて作られる茶色い砂糖です。茶色いため含蜜糖と間違えられやすいですが、ミネラルはほとんど含まれていません。上白糖よりもコクがあり、優しい甘みが特徴ですよ。 氷砂糖 氷砂糖は、グラニュー糖を結晶化させた固形砂糖です。ごつごつしたロックときれいなクリスタルの2つの形があります。砂糖の中ではもっとも純度が高くゆっくり溶けるのが特徴で、梅などの果実酒作りに最適です。 てんさい糖の代用品 ※写真はイメージ てんさい糖の代用品として、シロップなどの甘味料があります。本章では、おすすめの甘味料を見ていきましょう。 ラカント 『ラカント』は『サラヤ株式会社』の商品。羅漢果(ラカンカ)のエキスと、とうもろこしの発酵による甘み成分から作られる天然由来の甘味料です。砂糖と同様の甘さがあり、カロリーや糖質だけでなく、GI値もゼロなのが特徴。 アガベシロップ アガベシロップは、メキシコを中心に栽培されているアガベ(リュウゼツラン)から作られる甘味料です。コクのある風味で甘みが強く、ミネラルや食物繊維が豊富に含まれます。 甘みのもとである成分『フルクトース』は、大量摂取すると血糖値を一気に上げる傾向があるので、注意しましょう。 メープルシロップ メープルシロップは、カエデの樹液を煮つめて作られる甘味料です。ホットケーキを始めスイーツによく添えられるので、おなじみですね。独特の甘い風味で、ミネラルやポリフェノールが豊富ですよ。 甘酒 甘酒は、米麹を発酵させて作られたもの。食物繊維やオリゴ糖が含まれており、麹菌は消化吸収を助ける効果も期待できます。優しい甘みなので食事の味付けにも。 ココナッツシュガー ココナッツシュガーは、ココナッツの花蜜を煮つめて作られます。天然の砂糖の中ではもっとも低GI値の食品で、ミネラルや食物繊維が豊富です。カラメルのような香ばしさと、コクのあるさっぱりとした甘さが特徴。 ハチミツ ハチミツは、ミツバチが花蜜を集めて作る天然の甘味料です。ミツバチの体から排出されるため、動物性食品に分類されます。非常に栄養が高く、ビタミン類、ミネラル類、ポリフェノールなどが豊富です。 なお、1歳未満の赤ちゃんにハチミツを与えてはいけません。乳児ボツリヌス症にかかるリスクがあるため、気を付けましょう。 みりん みりんは、もち米、米こうじ、焼酎などを発酵させて作られる調味料。甘みだけでなく、うま味や照りも出せます。料理だけでなく、スイーツ作りにも活用できますよ。ほかの砂糖に比べると甘みは弱めです。 てんさい糖はスイーツだけでなく普段の料理にも活用しよう! てんさい糖はスイーツだけでなく、普段の料理にも活用可能です。例えば煮物や炒め物の調味料として使ったり、ドレッシングやマリネ液に混ぜたりすると、コクのある深い味わいを楽しめます。 発酵食品との相性もよいので、甘酒やヨーグルトに混ぜて食べるのもおすすめです。健康でおいしいてんさい糖。さまざまな料理に使って、毎日の食卓を豊かにしましょう。 [文・構成/grape編集部] 発生したら厄介な黒カビ 企業が教える正しい落とし方は?本記事ではお風呂に発生する黒カビの落とし方について、フマキラーに取材した方法を紹介しています。 「知らなかった」 電子レンジの掃除でやってはいけないことは…?本記事では電子レンジが汚れた場合の掃除方法をパナソニックに取材して聞きました。 Share Post LINE はてな コメント
健康志向の高まりから注目を集めている『てんさい糖』は、茶色っぽい色合いが特徴です。てんさい糖は一体どのような砂糖なのでしょうか。本記事では、ほかの砂糖との違いや代用品についても詳しく解説します。
てんさい糖とは?特徴と効能
※写真はイメージ
てんさい糖は、北海道を中心に栽培される植物『甜菜(てんさい)』が原材料の砂糖です。別名で『さとうダイコン』とも呼ばれ、ダイコンやカブのような白い根があります。てんさい糖の主な特徴は3つです。
上記の通りさまざまな栄養素が含まれ、身体によいとされています。それぞれの特徴と効能を見ていきましょう。
豊富なオリゴ糖で体内改善
てんさい糖の最大の特徴は、天然のオリゴ糖を豊富に含んでいること。オリゴ糖は、下記のように腸内環境を整える作用が期待できます。
お腹に優しいオリゴ糖が含まれているとはいえ、過剰な摂取は逆効果です。摂取量には注意しましょう。
ミネラルを含んでいる
てんさい糖はカリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルを豊富に含んでいます。ミネラルは、体内のさまざまな機能を維持するために必要な栄養素ですよね。一例として、主に含まれるミネラルとそれぞれの効果を表にしました。
上記のほか、ヨウ素、セレン、マンガン、クロム、銅、モリブデンがあります。いずれも丈夫な身体を作るためには欠かせないでしょう。
血糖値上昇をゆるやかにする中GI値
てんさい糖は、血糖値の上昇をゆるやかにする効果が期待できるGI食品です。GI値は食後の血糖値の上昇度を示す指標で、高GI値、中GI値、低GI値の3つに分類されます。
※グルコースを100とした場合。
てんさい糖は65と中GI値ですが、砂糖の中では低いほうです。一部の砂糖と比較すると以下のようになります。
血糖値の上昇をゆるやかにする効果が期待できるからといって、摂りすぎは禁物です。
てんさい糖とほかの砂糖との違い
※写真はイメージ
砂糖の原材料として多く使われているのは、気温の高い地域で採れる『サトウキビ』と気温の低い地域で採れる『甜菜』。製造方法によって、含蜜糖と分蜜糖に分類されます。それぞれの違いは以下の通りです。
含蜜糖と分蜜糖に属する砂糖の一例は、下記の通りです。
含蜜糖は分蜜糖より多くのミネラルが含まれており、GI値が低いものが多いのが特徴です。本章では、ほかの砂糖との違いを見ていきましょう。
きび砂糖
きび砂糖は、サトウキビの絞り汁を煮つめて結晶化させた砂糖です。てんさい糖と同様に、ミネラルやオリゴ糖を含んでいます。てんさい糖よりもGI値が高く、ほのかに黒糖の味がするのが特徴です。
黒糖
黒糖は、サトウキビの絞り汁を煮つめた時にできる蜜をそのまま固めた砂糖です。ミネラルやビタミンB群が豊富に含まれており、てんさい糖よりも甘みが濃厚で、コクのある風味が特徴。固形と粉末があり、固形はそのままお茶菓子にもなります。
上白糖
上白糖は、サトウキビの絞り汁を精製した砂糖。グラニュー糖よりも不純物が少なく、しっとりした質感と強い甘みがあります。手に入りやすく、さまざまな料理に活用できるので、国内の一般家庭で多く使われている砂糖です。
グラニュー糖
グラニュー糖は、サトウキビの絞り汁を精製した上白糖をさらに精製した砂糖。純度が高くサラサラしていて、クセがなくすっきりとした甘みです。主にコーヒーや紅茶の甘味料、お菓子作りなどに使われます。
三温糖
三温糖は、上白糖を精製する過程で出る蜜を煮つめて作られる茶色い砂糖です。茶色いため含蜜糖と間違えられやすいですが、ミネラルはほとんど含まれていません。上白糖よりもコクがあり、優しい甘みが特徴ですよ。
氷砂糖
氷砂糖は、グラニュー糖を結晶化させた固形砂糖です。ごつごつしたロックときれいなクリスタルの2つの形があります。砂糖の中ではもっとも純度が高くゆっくり溶けるのが特徴で、梅などの果実酒作りに最適です。
てんさい糖の代用品
※写真はイメージ
てんさい糖の代用品として、シロップなどの甘味料があります。本章では、おすすめの甘味料を見ていきましょう。
ラカント
『ラカント』は『サラヤ株式会社』の商品。羅漢果(ラカンカ)のエキスと、とうもろこしの発酵による甘み成分から作られる天然由来の甘味料です。砂糖と同様の甘さがあり、カロリーや糖質だけでなく、GI値もゼロなのが特徴。
アガベシロップ
アガベシロップは、メキシコを中心に栽培されているアガベ(リュウゼツラン)から作られる甘味料です。コクのある風味で甘みが強く、ミネラルや食物繊維が豊富に含まれます。
甘みのもとである成分『フルクトース』は、大量摂取すると血糖値を一気に上げる傾向があるので、注意しましょう。
メープルシロップ
メープルシロップは、カエデの樹液を煮つめて作られる甘味料です。ホットケーキを始めスイーツによく添えられるので、おなじみですね。独特の甘い風味で、ミネラルやポリフェノールが豊富ですよ。
甘酒
甘酒は、米麹を発酵させて作られたもの。食物繊維やオリゴ糖が含まれており、麹菌は消化吸収を助ける効果も期待できます。優しい甘みなので食事の味付けにも。
ココナッツシュガー
ココナッツシュガーは、ココナッツの花蜜を煮つめて作られます。天然の砂糖の中ではもっとも低GI値の食品で、ミネラルや食物繊維が豊富です。カラメルのような香ばしさと、コクのあるさっぱりとした甘さが特徴。
ハチミツ
ハチミツは、ミツバチが花蜜を集めて作る天然の甘味料です。ミツバチの体から排出されるため、動物性食品に分類されます。非常に栄養が高く、ビタミン類、ミネラル類、ポリフェノールなどが豊富です。
なお、1歳未満の赤ちゃんにハチミツを与えてはいけません。乳児ボツリヌス症にかかるリスクがあるため、気を付けましょう。
みりん
みりんは、もち米、米こうじ、焼酎などを発酵させて作られる調味料。甘みだけでなく、うま味や照りも出せます。料理だけでなく、スイーツ作りにも活用できますよ。ほかの砂糖に比べると甘みは弱めです。
てんさい糖はスイーツだけでなく普段の料理にも活用しよう!
てんさい糖はスイーツだけでなく、普段の料理にも活用可能です。例えば煮物や炒め物の調味料として使ったり、ドレッシングやマリネ液に混ぜたりすると、コクのある深い味わいを楽しめます。
発酵食品との相性もよいので、甘酒やヨーグルトに混ぜて食べるのもおすすめです。健康でおいしいてんさい糖。さまざまな料理に使って、毎日の食卓を豊かにしましょう。
[文・構成/grape編集部]