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脱酸素剤、開封後は捨てる?捨てない? 企業に聞いた『正解』は…

By - デジタル・コンテンツ・パブリッシング  公開:  更新:

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脱酸素剤の写真

※写真はイメージ

お菓子や加工食品のパッケージの中に『食べられません』と書かれた小さな袋が入っているのを見たことはないでしょうか。

この袋は脱酸素剤や乾燥剤と呼ばれるものですが、なんのために入れられているのか、また、捨ててしまっても問題はないのか気になりますよね。

脱酸素剤の『エージレス』を製造する三菱ガス化学株式会社(以下、三菱ガス化学)に聞きました。

脱酸素剤の働きとは

――そもそも脱酸素剤とは何か?

脱酸素剤は、密封した包装内の『酸素を吸収するもの』です。食品を包装する際に、中に酸素があると食品が劣化します。

カビが生えたり、味や香りが変わったりしてしまうため、脱酸素剤で酸素を除去し、品質が劣化するのを抑えます。例えば、餅や味噌、焼き菓子などに使われます。

画像提供:三菱ガス化学

――よく目にする乾燥剤とは違う?

乾燥剤は容器の中の水分を吸収して湿気を抑え、食品のおいしさを保持するものです。

そのため、クッキーやせんべいなど、パリパリとした食感の食品に利用されます。

――まだ包装内に食材が残っているのに、脱酸素剤を気付かずに捨ててしまっても問題はない?

そもそも、脱酸素剤は食品を包装してから食卓に届くまでの間の『品質』を保持するためのものです。

持続効果はないため、一度開封すれば役目は終わります。捨ててしまっても問題ありません。

一方、乾燥剤は能力が残っている場合は、開封後も湿気を吸収し続けることができるので、袋の口を輪ゴムなどでしっかりと閉じ、そのまま入れっぱなしにしてください。

――誤って乾燥剤を捨ててしまった場合はどうすればいい?

冷蔵庫の中は乾燥した環境なので、もし食べきる前に乾燥剤を捨ててしまったら、冷蔵庫の中で保存することもおすすめです。

乾燥剤の写真

※写真はイメージ

脱酸素剤を取り扱う際の注意点

――脱酸素剤を口にしてしまった場合はどうすればいい?

弊社の『エージレス』の場合、中身の粉末を誤って口にしてしまったり、料理に入ったりしてしまっても、特に異常がなければ特別な処置は必要ありません。

鉄粉やビタミンCなどから作られており、公的機関による急性毒性試験で安全性が確認されています。

ただし、料理の中に鉄粉が入ってしまうと、食品の風味が損なわれてしまう可能性があります。この場合は食べるのはおすすめしません。

なお、小袋を丸ごと飲み込んでしまった場合には、食道や消化器官を傷付ける恐れがあるため、医師の診断を受けてください。

ちなみに、生石灰を用いたタイプの乾燥剤は、水と反応して熱を発生させるので、やけどの原因となります。アルカリ性なので、粘膜を刺激してしまうことがあるため注意が必要です。

――食材と一緒に脱酸素剤をレンジで加熱しても問題ない?

パックごはんなどに利用されている電子レンジ対応の脱酸素剤であれば、レンジで加熱しても問題はありません。

ただし、レンジ非対応のタイプは、レンジ加熱すると火花が起こり、発火する可能性があります。うっかり加熱しないよう注意してください。

よく目にしているものの、意外と知らない脱酸素剤。ひっそりと入っているものの、食品のおいしさや品質を保つためには欠かせない重要なものです。

三菱ガス化学のウェブサイトでは、脱酸素剤についてより詳しく解説しているので、チェックしてみてください!


[文/デジタル・コンテンツ・パブリッシング・構成/grape編集部]

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取材協力
三菱ガス化学株式会社

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