『造詣が深い』を『ぞうしがふかい』って読まないで!意味や言い換えも紹介
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『造詣が深い』という言葉、正しく使えていますか。読みが間違えられやすく、誤用しがちでもある言葉なので注意が必要です。『造詣が深い』の言葉の意味や使い方を確認して、正しい使い方をマスターしましょう。
『造詣が深い』の読み方と意味を確認しよう
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『ぞうしがふかい』という間違った読みをされてしまうこともある『造詣が深い』。特に、話の中で使う際には、読みが間違っていると話が伝わらないことがあります。正しい読み方と意味を確認しましょう。
『造詣が深い』の読み方は?
『造詣が深い』という言葉は、『ぞうけいがふかい』が正しい読み。『ぞうしがふかい』と読んでしまいがちなので要注意です。 『詣』の字が『旨』『指』など、『し』と読む漢字と似ていることも理由でしょうか。正しい読み方を覚えておきたいですね。
『造詣が深い』はどんな意味?
『造詣が深い』とは、ある分野において深く優れた知識を持っていて、非常に詳しく、理解があることを表す言葉です。学問や美術、音楽、文学などの芸術だけでなく、技術や医療、歴史の範囲まで含まれます。それ以外の分野には、あまり使用しないので要注意です。
『造形』と『造詣』の違いは?
読みが『ぞうけい』ではなく『ぞうし』と間違えられやすく、要注意とお伝えしました。ですが、実は正しい『ぞうけい』という読みをした場合に、今度は同じ読み方をすることにより、間違えられやすい言葉があります。
それが『造形』です。『造詣』と同じく『ぞうけい』と読みます。『造形』は芸術など、ものの形を造ることを意味する言葉。『造詣』は知識や理解などが高いレベルに到達している状態のことを意味します。
『造詣』はものではない、目には見えないものについていい表している点に違いがありますね。間違えそうになる、似た言葉ですが迷ったら漢字をよく見て確認すると混同を防げそうです。
『造詣が深い』を使う時のポイントを確認しよう
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『造詣が深い』を使う際、誰に対して使えるのかは重要なポイントです。恥ずかしい思いをすることのないよう、使う際のポイントをチェックしてみましょう。反対の意味を表す言葉も確認すると、言葉の意味について理解をさらに深められますよ。
『造詣が深い』の誤用に注意!
『造詣が深い』は、実は誤用に注意が必要な言葉。使い方を確認してみましょう。
自分には使えない
知識や理解の深さを表す、褒める意味合いのある言葉なので自分に対しては使えません。自分で自分の知識の深さを、讃えるのは違和感がありますよね。『造詣が深い』は自分ではなく、相手のことを紹介する際に博学であるすばらしさをいい表す場合などに使う言葉です。
目上の人やビジネスでも使える?
『造詣が深い』は、目上の人やビジネス関係の相手に対して使っても問題はありません。目上の人を褒めたい場合、「よく知っていてすごいですね」や「賢いですね」などというとかえって失礼な印象を与えてしまう可能性が。
そのような時には「造詣が深くていらっしゃる」という表現にすると、違和感なく、失礼にも当たらずに相手の知識や技量を褒めることができます。
『造詣が深い』の反対語はある?
『造詣が深い』の言葉の、反対の意味に当たる言葉を見ていきましょう。知識がない、理解が浅いことに対して、『造詣が浅い』と表現することはありません。『造詣』の言葉に、ポジティブな意味が含まれているためです。
では、どのような言葉を使うと、知識が浅いことをいい表せるのでしょうか。反対の意味を確認することで、『造詣が深い』の言葉へも知識を深めましょう。
浅薄(せんぱく)
『浅薄』は物事のとらえ方が浅く、考えが足りない様子を表す言葉。形容詞として『浅薄な』と使用されます。
無知
『無知』は、ある事柄に関して知識がないことを表す言葉です。
素人
特定の分野において、知識を持たない状態の人をいい表す言葉。反対に、専門的な知識を持った人のことは『玄人(くろうと)』といいます。『造詣が深い』人のことを玄人といい、その反対が素人といえますね。
浅学(せんがく)
『浅学』は、学問や知識が未熟な様子をいい表します。主に、自分のことを謙遜する際に「浅学ではございますが」というように使われる言葉です。
『造詣が深い』の類語や英語表現を確認しよう
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『造詣が深い』に似た言葉、同じように使える言葉はどのようなものがあるのでしょうか。英語での表現も確認し、『造詣が深い』ことをさまざまな表現でいい表せるようになりましょう。
『造詣が深い』の類語は?
『造詣が深い』と同じように使える類語を確認していきましょう。
学識がある
『学識がある』は、知識や理解があることを示す言葉ですが、対象は学問に限ります。そのため、学問以外の分野に知識がある相手に対しては、この言葉は使いません。
精通している
『精通している』はその分野について詳しく知っている、という意味。分野を問わず使えるため、『造詣が深い』よりも幅広い対象に向けて使える言葉です。『造詣が深い』よりもカジュアルに、趣味などに対しても使えますよ。
熟知している
『熟知している』は物事の詳細までよく知っている、理解している状態のことをいいます。ただ知っているだけでは『熟知している』とはいえません。
蘊蓄(うんちく)が深い
『蘊蓄が深い』は学問などに関して知識があることを指します。『造詣が深い』が専門性のある知識が深いことを刺すのに対し、『蘊蓄が深い』の場合は雑学的な知識の深さをいい表すニュアンスが強くなります。
テレビや雑誌などで『ウンチク』とカタカナで書かれていることも多いですね。漢字まで知っていると、自慢できる場面があるかもしれませんよ。
通暁している
『通暁(つうぎょう)している』はある物事のことを詳しく知っていることを表します。『造詣が深い』ほど、専門性は求められないカジュアルな誉め言葉として使えるでしょう。
『通暁』には徹夜をするという意味も。文章の中に登場した際には、文脈からどちらの意味か判断しましょう。
有識
『有識』は見識が高く、知識が広いことを表します。『有識者会議』というフレーズはテレビ等で耳にすることもあるかもしれません。
博識
『博識』は、学問、政治、社会など幅広い分野について詳しく知っている、豊かな知識を持っていることを表す言葉です。
『造詣が深い』の英語表現は?
『造詣が深い』を英語で伝えたい場合にはどのような表現をすればいいのでしょうか。例文と共に見ていきましょう。
familiar
『familiar』は精通しているという意味の英語。『be familiar with~』の形で使用します。
【例文】
She is familiar with rock music.
(彼女はロックミュージックに非常に詳しい)
well versed
『well versed』も『familiar』と同じく、精通しているという意味の英語です。『be well versed in~』の形で使用します。
【例文】
He is well versed in Japanese history.
(彼は日本の歴史について非常によく知っている)
『造詣が深い』を正しく使おう
『造詣が深い』の読み方や使い方を紹介しました。自分に対しては使わず、目上の人やビジネスの相手を褒めたい時にぜひ使ってみてください。尊敬の気持ちが正しく伝わると、きっと相手に喜んでもらえますよ。
[文・構成/grape編集部]