【種類別】アゲハの幼虫の見分け方を解説!見た目に違いはある?
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「アゲハの羽化が見たいから幼虫を探したい」
「アゲハの幼虫を探したくても見分けがつかない」
アゲハの幼虫に関して、このように考えたことがある人は少なからずいるでしょう。
アゲハチョウは成虫になると種類ごとに特徴を感じやすいですが、幼虫は見分け方が難しいと思われがちです。
しかし、幼虫にも明確な違いが複数あり、ポイントを押さえておけば見分けやすくなります。
そこで本記事では、アゲハの幼虫の見分け方とポイントを種類別にご紹介。
アゲハの幼虫を見分ける最適な時期やガの幼虫との見分け方も解説しているため、「特定のアゲハの羽化が見たい」と思っている人は、ぜひご覧ください。
※この記事には幼虫の写真が含まれます。苦手な人はご注意ください。
アゲハの幼虫を見分けるポイント
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『アゲハチョウ』と聞いて多くの人がイメージするのは、薄黄色の地色に黒色の模様が入った『ナミアゲハ』かもしれません。
しかし、アゲハチョウには複数の種類が存在し、日本では20種類ほど生息しているそうです。
本記事ではその中でも、以下の6種類の幼虫を見分ける方法をご紹介します。
これらのアゲハチョウは、日本でも比較的見つけやすい種類なのだそう。
6種類のアゲハの幼虫を見分けたい場合は、見た目が大きく変化しやすい『終齢幼虫』もしくは『5齢幼虫』と呼ばれる、さなぎになる直前の段階がおすすめです。
アゲハの幼虫には成長の段階があり、脱皮をするごとに『1齢幼虫』『2齢幼虫』と呼び名が変わります。4回脱皮すると『5齢幼虫』もしくは『終齢幼虫』と呼ばれ、見た目の違いが分かりやすいのだとか。
この時、以下の5つが、幼虫の見分け方のポイントとなる可能性があります。
臭角とは、危険を感じた際に頭部から出る2本の臭い角のことです。臭角はアゲハの種類によって色がやや異なるため、アゲハの幼虫を見分けたい場合の参考にしやすいでしょう。
また、アゲハの幼虫は種類によって食べる植物が異なる場合があるため、生育環境も見分ける際の参考になるかもしれません。
【種類別】アゲハの幼虫の見分け方
アゲハの幼虫は見た目が似ており、見分けがつかないと悩む人も少なくないでしょう。特に、生まれたばかりの幼虫は鳥のふんに擬態しているものも多く、成虫の時より見分けにくいといわれています。
本章では、日本でよく見られる6種類のアゲハの幼虫の見分け方をご紹介します。見分ける際には、前述した5つのポイントに注目しましょう。
ナミアゲハ
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『ナミアゲハ』はアゲハチョウの代表格ともいわれているアゲハです。
成虫は羽の色は『キアゲハ』と似ていますが、幼虫は体の色と斜帯の入り方が『クロアゲハ』に似ているといわれています。
『ナミアゲハ』の幼虫の特徴は以下の通りです。
【見た目】
【生育環境】
『ナミアゲハ』の幼虫は、頭部の目玉に見える部分が緑色の模様でつながっているように見えるそうです。
また、腹部側面から背面にかけて入っている斜めの『斜帯』と呼ばれる線が細い白と太くて濃い緑色から黒色、臭角がオレンジ色に近い黄色をしている点も特徴だといわれています。
ただし、『クロアゲハ』の幼虫にも『ナミアゲハ』と同様に頭部の模様や斜体が入っているため、見分けにくいかもしれません。
見分けるポイントとしては、斜帯の色や体のツヤにあります。『クロアゲハ』の幼虫の特徴についても後述しているため、それぞれの違いを意識してみましょう。
なお、『ナミアゲハ』の幼虫は見た目に個体差があると考えられています。すべての特徴が当てはまるとは限らないため、見分ける際はじっくり観察してみるとよいでしょう。
キアゲハ
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『キアゲハ』は成虫になった時の姿が『ナミアゲハ』と似ているといわれています。
『キアゲハ』の幼虫は体全体にある黒地にオレンジの斑点模様が特徴であり、『ナミアゲハ』の幼虫とは見分けやすいのだとか。
『キアゲハ』の特徴は以下の通りです。
【見た目】
【生育環境】
『キアゲハ』の幼虫は、パセリやニンジンの葉を好んで食べる傾向にあります。
柑橘類の葉を食べるほかの種類とは育つ場所が異なるため、『キアゲハ』の幼虫を見つけたい場合は、パセリやニンジンを植えている畑で探すとよいでしょう。
なお、『キアゲハ』の幼虫を探す際に、勝手にほかの人が所有している畑に入ると、トラブルになるかもしれません。家族の畑などではなく、ほかの人が所有している畑で幼虫を探したい場合は、事前に畑の所有者に許可を取りましょう。
クロアゲハ
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『クロアゲハ』は成虫が黒いアゲハチョウで、『オナガアゲハ』と間違えられやすいそうです。
一方で、幼虫は緑色の体にヒョウ柄のような茶色と白のまだら模様の斜帯が入っており、『ナミアゲハ』に似ているといわれています。
『クロアゲハ』の幼虫の特徴は以下の通りです。
【見た目】
【生育環境】
『クロアゲハ』の幼虫は、『ナミアゲハ』の幼虫と同じ柑橘類の葉を食べるため、見分けが難しいといわれています。
しかし、以下のような特徴を観察すると見分けやすいかもしれません。
なお、『クロアゲハ』と『ナミアゲハ』の幼虫は、4齢幼虫の時点でも見分けられるとされています。
『クロアゲハ』の4齢幼虫は、体の色が『ナミアゲハ』の幼虫よりも明るい褐色で、体にツヤがありお尻の先が白いなどの特徴があるそうです。
カラスアゲハ
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『カラスアゲハ』の成虫は『クロアゲハ』のように黒く、羽に青や緑色のきらきらとした輝きがあります。
『カラスアゲハ』の幼虫は『ナミアゲハ』や『クロアゲハ』の終齢幼虫と同じく緑色ですが、胸部背面といわれる部分に複雑な模様が見られやすい点が特徴です。
【見た目】
【生育環境】
なお、2025年現在『カラスアゲハ』は、香川県で準絶滅危惧種に指定されています。準絶滅危惧種は、環境の変化によっては絶滅危惧種に移行する可能性のある希少な種です。
そのため、香川県で『カラスアゲハ』を見つけた際は捕獲せず、自然の中で羽化の様子を観察しましょう。
アオスジアゲハ
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『アオスジアゲハ』の成虫は、黒地に太い水色の帯状の模様が入る種類です。
『アオスジアゲハ』の幼虫は、終齢に向けて6本の青みを帯びた黒っぽい色の突起が生え、最終的には頭にカチューシャをしたような黄色の線が入るといわれています。
『アオスジアゲハ』の幼虫の特徴は以下の通りです。
【見た目】
【生育環境】
頭部の突起を写真や画像などで見ると、青みを帯びているのが分かりづらいかもしれません。
実際に見た時と色味の印象が違う可能性があるため、じっくり観察してみましょう。
ジャコウアゲハ
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『ジャコウアゲハ』の成虫は性別によって違いがあり、オスは黒い羽、メスは黒地に黄色の羽が特徴です。オスの成虫は羽の色が黒いため『クロアゲハ』に似ているといわれています。
一方で『ジャコウアゲハ』の幼虫は、アゲハチョウ科の幼虫の中でも特徴的な見た目をしているといわれており、比較的見分けやすいのだとか。
『ジャコウアゲハ』の幼虫の特徴は以下の通りです。
【見た目】
【生育環境】
『ジャコウアゲハ』の最大の特徴は、体中に太い突起があり凹凸が多いこと。ほかのアゲハの終齢幼虫にはない独特な見た目をしており、比較的見分けやすいと考えられています。
また、ジャコウアゲハの幼虫は、臭覚がほかの種類と比べて短い傾向にある点も特徴です。
さらに、『ジャコウアゲハ』の幼虫を食べた敵は、毒に当たってしまうといわれています。
『ジャコウアゲハ』の幼虫の食草である『ウマノスズクサ』には毒があり、鳥などの敵に捕食されないために毒を体にため込んでいると考えられているようです。
アゲハの幼虫の見分け方に関するよくある疑問
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アゲハの幼虫を適切に見分けるために、最適な時期やほかの昆虫の幼虫との見分け方を知りたい人もいるでしょう。
これらの疑問点を押さえておくと、さらにアゲハの幼虫を見分けやすくなるかもしれません。
アゲハの幼虫を見分ける最適な時期はある?
前述の通り、アゲハの幼虫は生まれたばかりの段階では鳥のふんに擬態しており、見分けるには難しい時期と考えられています。
そのため、さなぎになる前段階の『終齢幼虫』といわれるタイミングで見分けるとよいでしょう。
『終齢幼虫』は、最後の脱皮を終えた幼虫で、目玉模様がもっとも顕著になる頃と考えられています。産卵から約2~3週間後が目安です。
アゲハの種類や個体差により異なる可能性もありますが、基本的には脱皮の5回目が『終齢幼虫』に該当するといわれています。
アゲハとガの幼虫は見分けられる?
アゲハの幼虫に似ている幼虫を見つけた場合、まずはどの植物の葉を食べているか確認しましょう。
アゲハの幼虫は柑橘類の葉を好む種類が多い傾向にありますが、ガは椿や柿を好む種類がいるといわれています。
また、臭角が出るかの確認もおすすめの見分け方です。臭角は、アゲハの幼虫の特有の器官である可能性が高く、ガの幼虫には見られないのだとか。
指を近付けた時に、赤や黄色の臭角を出して威嚇されたら、アゲハの幼虫だといえそうです。
アゲハの幼虫の見分け方は種類によって異なる
アゲハチョウ科の幼虫は、姿が似ているものもありますが、しっかりと観察すれば違いが多々あります。
特に『終齢幼虫』の時期になるとそれぞれのアゲハに特徴が出やすいため、見分けやすいでしょう。例えば、斜帯や臭角の色、模様などに違いがあるようです。
アゲハの幼虫の見分け方を知っておくと、特定のアゲハチョウを探している際も見つけやすくなります。違いを理解して目当てのアゲハチョウの羽化を見届けましょう。
[文・構成/grape編集部]