自殺しようとする男性を止めた『ひと言』 居合わせた配達員が?
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2018年8月中旬、同僚と共にビールを配達していたクワメ・アンダーソンさん。
その日、たまたまいつもと逆の配達ルートで取引先にビールを届けていたところ、いまにも橋の上から飛び降りそうな1人の男性を発見しました。
男性の異様な雰囲気を察知した2人は、車を止めて男性にこう声をかけます。
「そこのあんた、大丈夫か?こっちへ来いよ」
しかし、彼は受け応えこそするものの、その場を離れようとしません。
男性が自殺しようとしていることを確信したクワメさんたちは、警察に通報。そして、警察官が現場に到着した後も、男性を説得し続けました。
運命を変えた『ひと言』
なんとか男性の気をそらせようと、さまざまな話題をふるクワメさん。
名前や出身地、家族についてなど、1時間近く話しかけますが、男性が自殺を思いとどまる気配はありません。
このままでは、彼は本当に自殺してしまう…。
焦るクワメさんでしたが、ここで男性の運命を変える『ひと言』を発します。それは…。
「なぁ、ビールでもどうだい?」
すると、どうでしょう…いままでクワメさんたちの説得に応じようとしなかった男性が、初めて耳を傾けたというのです。
すぐにクワメさんはビールを取りに行き、男性にビールを渡します。最終的に、男性は自殺を思いとどまり、救急病院へと運ばれていったといいます。
後に、警察関係者がメディアへの取材にこう語ったように、ビールがきっかけとなり1人の男性の命が救われました。
それ以外にも、クワメさんたちがその日に限って別ルートで配達していたことや、ビールの配達中だったことなど、いくつもの偶然が重ならなければ、男性は自ら命を絶っていたかもしれません。
2人が勤める飲料メーカーの決断
また、クワメさんたちの働きは、彼らが勤める会社にも影響を与えました。
男性の自殺をくいとめた2人に感銘を受けた会社は、自殺を望む人たちを保護・支援する機関『Mental Health & Suicide Prevention』に多額の寄付を決めたのです。
決して諦めず、最後まで男性の命を救おうと尽力したクワメさんたち。その優しさに、心から拍手を送ります。
[文・構成/grape編集部]