顔にひどいやけどを負っても、生きることを諦めなかった子猫
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イギリスの路上で1匹の子猫が倒れているのを通りかかった警官が見つけました。
オスの子猫は顔と脚に重度のやけどを負っていて、そのすぐ近くでは焚き火をしていたといいます。
警官は急いで子猫を動物病院へ連れて行きました。
しかしやけどのひどさから、子猫が生き延びられる可能性はわずかだと診断されます。
※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。
海外メディア『Metro』によると、子猫はまだ生後7週間ほどで、顔中の皮膚が焼けただれていたのだそう。
看護師のジェニー・グレットンさんと獣医師は、過去にこれほどひどいやけどを負った猫を診察したことはなかったのだとか。
そのため子猫を治療するべきか、それとも安楽死させるべきか、分からなかったといいます。
しかし子猫は瀕死の状態にもかかわらず、最初の処置を終えた時点でしっかりと生きていました。
その姿を見たジェニーさんは「この子に生きるチャンスをあげたい」と思ったのだそう。
そして子猫の生命力を信じて、できる限りの治療をすることにしたのです。
数日経っても子猫の飼い主が現れなかったため、ジェニーさんは自らが里親になることに決めます。
子猫は彼女の息子によって『ファイヤー・キャット』と命名されました。
ファイヤー・キャットが保護されてから1週間後、彼の皮膚や毛が抜け落ち始めます。
ジェニーさんは1日に何度もファイヤー・キャットをお風呂に入れて、傷にワセリンを塗ってあげるなど懸命に看護をしました。
するとファイヤー・キャットはどんどん元気を取り戻していったのです。
ジェニーさんはファイヤー・キャットの毛は再び生えてこないとだろうと思っていたのだとか。
ところが保護されてから約1か月経った時点で、彼の顔の毛はかなり生えてきています。
まだやけどの傷は治っていないものの、それ以外は健康な子猫と変わらないくらい元気に遊んでいるということです。
ファイヤー・キャットのInstagramには「この子はパーフェクト」「勇敢な子猫だ」「早くよくなってね」などの声が寄せられています。
ファイヤー・キャットは病院に連れて来られた時、やけどのせいで感染症や呼吸困難になる可能性があったのだそう。また彼自身も相当な痛みに耐えていたと思われます。
しかし今では「とても明るく、幸せに過ごしている」とのことです。
安楽死を逃れ、優しいジェニーさんや獣医師のおかげで生きるチャンスをもらったファイヤー・キャット。
きっと言葉が通じなくても、彼の「生きたい」という思いがジェニーさんたちに届いていたのでしょうね。
[文・構成/grape編集部]