飛行中にパイロットが意識障害に! すると乗客が操縦席に座り…?
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道路標識、縦読みすると… 1枚に「これは気付かなかった」「面白い看板」目的地の方向や距離、道路上の警戒情報などを視覚的に伝える、道路標識。普段から車を運転する人であれば、頻繁に目にするでしょう。なおき(@528_frs)さんがXに公開した道路標識の1枚に、5万件を超える『いいね』が寄せられています。
北海道のコンビニ 駐車場で撮影した1枚に「怖すぎるだろ…」「五度見したわ」北海道で男性が撮影した1枚。写った光景に道民以外が「ウソだろ…」
短時間での移動も可能な飛行機は、便利な交通手段です。しかし、めったにないこととはいえ、予想だにしないトラブルが起きることもあります。
空の上という、逃げ場がない場所で、ヒヤッとした経験がある人も一定数いるでしょう。
飛行中にパイロットが意識不明に!
2022年5月、ダレン・ハリソンさんは、バハマからセスナ機でアメリカのフロリダ州に向かっていました。
乗っていたのはパイロットのほかに、パイロットの友人が1人と、ダレンさんだけ。
海外メディア『CBS NEWS』によると、上空でパイロットが2人に「頭痛がして、気分が悪いんだ」と伝えてきたのだそう。
彼らが「僕らはどうしたらいいんだい?」と聞くと、パイロットはすでに意識障害を起こし、操縦できなくなっていたのです。
ダレンさんがあわててコックピットへ移動すると、飛行機が異常な速さで降下していました。
「何かしなければ、俺たちは死んでしまう」と思った彼は、無線に手を伸ばし、航空管制官に助けを求めます。
その時、ダレンさんは、眼下にフロリダ州が見えたため「ここに着陸するしかない」と、心に決めました。
状況を把握した、航空管制官のロバート・モーガンさんは、ダレンさんに着陸の手順を教え始めます。
ダレンさんは指示どおりにコントローラーを操作。機体を水平に保った後、ゆっくりと降下して、フロリダ州の『パームビーチ国際空港』に着陸したのです!
着陸の瞬間をとらえた映像がこちらです。
セスナ機が無事に着陸したことに、ロバートさんも大喜び!
非常勤の飛行教官でもあるロバートさんは、ダレンさんのことを「今まで教えた中で最高の生徒」と褒め称えています。
インテリアデザイン会社に勤めるダレンさんは、飛行機の操縦経験はありません。
後日、ダレンさんはNBCテレビの番組『TODAY』に出演し、当時のことを振り返りました。
機内で真っ先に彼の頭をよぎったのは、妻ともうすぐ生まれてくる娘のことで「俺は今日、死ぬわけにはいかない」と思ったといいます。
なお、意識障害を起こしたパイロットは、病院に搬送された後、大動脈解離の手術を受け、一命を取り留めたということです。
一歩間違えれば、セスナ機に乗っていたダレンさんたちだけではなく、地上にいた人たちも巻き込む大惨事になっていた可能性もあります。
急降下するセスナ機の中で冷静さを保ち、自らの操縦で無事に着陸したダレンさん。
もし、彼と同じ状況になったら、たいていの人はパニックになるはずです。
もうすぐ誕生する彼の娘が、いつかこの話を聞いたら、勇敢な父親を誇らしく思うことでしょうね。
[文・構成/grape編集部]