これまで体験した不思議な現象は、いつか明らかにされるかもしれない
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吉元由美の『ひと・もの・こと』
作詞家でもあり、エッセイストでもある吉元由美さんが、日常に関わる『ひと・もの・こと』を徒然なるままに連載。
たまたま出会った人のちょっとした言動から親友のエピソード、取材などの途中で出会った気になる物から愛用品、そして日常話から気になる時事ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関するトピックを吉元流でお届けします。
見えない世界が語りかけてくるとき
見えない世界は、ある日ふっと見えない世界があることを見せてくる。と、わかりづらい言葉を綴りましたが、まさにこんなふうに「ん?」と思ってしまうような不思議なことが時々起こるものです。
シンクロニシティ、予知、霊現象など、信じる人は信じるし、科学で証明されないことは信じられない人もいます。
このような不思議な現象が最先端の量子科学の分野において『ゼロ・ポイント・フィールド仮説』という研究が進んでおり、さまざまな不思議な現象を科学的に証明できるかもしれないのです。
この仮説についてまだ勉強していないので、今回はそういう研究があるということだけお伝えしておきます。
これまで不思議な現象をいくつか体験してきました。たとえば、スコットランドのスカイ島で小高い山を登っていたとき、(左の道を曲がると羊の死骸がある)という直感があり、左に曲がると、あったのです。
羊の死骸が。なぜ予見できたかなど、説明することはできません。同じくスコットランドの森の中で『声』に追いかけられたことも。美しいソプラノでした。でも、不気味ですよね。
昨年愛犬のラニが旅立ってから、見えない世界を見たい、感じたいという気持ちが強くなりました。
存在が「消えてしまった」ことの不思議さと喪失感と悲しみは、想像を超えていました。光の世界に帰ったラニが姿を現してくれないかなあと、今でも思います。
亡くなって荼毘にふした夜、ふっとラニの匂いがしました。それからも一瞬背中を見せてくれたり、足元にふわっとした感触を残してくれたり。
キャンッともワンッとも言えない、まさしくラニの鳴き声がして思わず「ラニ!」と叫んでしまったことがありました。でもそれは、父が鼻をかむ音だったという……。
そんな偶然とも思いこみともつかない一瞬に、ときどき慰められるのです。
命が帰っていく光の世界は空の向こうにあるのではなく、もしかしたらこの現実の世界に次元を違えて存在するのかもしれない。紛れこむように存在しているのかもしれない。
もしかしたらいつか『ゼロ・ポイント・フィールド仮説』でいつか明らかにされるかもしれません。
朝、リビングの床にラニの小さなおもちゃが転がっていました。写真やお花を飾っている祭壇にあったもの。
「『取って来い』して遊ぼうよ」と、私の足元に転がしたように、床の上に、ころんと。母の日の朝の、出来事でした。
いのちを紡ぐ言葉たち かけがえのないこの世界で
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※記事中の写真はすべてイメージ
作詞家・吉元由美の連載『ひと・もの・こと』バックナンバー
[文・構成/吉元由美]
吉元由美
作詞家、作家。作詞家生活30年で1000曲の詞を書く。これまでに杏里、田原俊彦、松田聖子、中山美穂、山本達彦、石丸幹二、加山雄三など多くのアーティストの作品を手掛ける。平原綾香の『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在は「魂が喜ぶように生きよう」をテーマに、「吉元由美のLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信。
⇒ 吉元由美オフィシャルサイト
⇒ 吉元由美Facebookページ
⇒ 単行本「大人の結婚」