合羽橋の研ぎ師が教える 包丁を砥石で研ぐべき理由と簡易研ぎ器の限界
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※写真はイメージ
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読者のみなさんは日々調理で包丁を使われるでしょう。
包丁は使っているうちに切れ味が落ちてきます。最近では包丁研ぎのサービスが町内にやってくるということも、なくなりましたよね。
「包丁の切れ味を元に戻すには、どうすればいいか」と困っている人も多いのではないでしょうか。
そこで、包丁の切れ味を復活させる方法を、東京都台東区にある浅草合羽橋の包丁専門店『かまた刃研社』の店主・鎌田晴一先生にうかがいました。
鎌田晴一先生
『かまた刃研社』は創業1923年の100年企業で、4世代にわたって研磨技術を受け継いでおり、鎌田先生自身も研ぎ師です。
合羽橋という料理道具の聖地で長年腕を磨いてきた先生だからこそ、家庭の包丁事情についても的確なアドバイスをお持ちでした。
簡易研ぎ器はあくまでも一時しのぎ!
包丁の切れ味を復活させるには、砥石で磨くのが一番です。しかし、まず砥石が必要ですし、砥石を備えている家庭は少ないでしょう。
また、砥石で包丁を研ぐにはある程度の技量が必要です。練習しないとうまく研げず、かえって刃先が丸まって切れにくくなったりします。
そこで、誰でも簡単に使えるようにと、各種の簡易研ぎ器が販売されています。
鎌田先生によれば、家庭で使う包丁の切れ味を戻すためには、これらの簡易研ぎ器は有効とのこと。
ただし、あくまでも「一時しのぎ」と考えるべきだそうです。
鎌田先生によると「包丁の切れ味を復活させるためには砥石を使って研ぐのが根本」とのこと。
簡易研ぎ器では以下のような研ぎ方になるのです。
鎌田先生は「簡易研ぎ器で、切れ味はその時は戻りますが、包丁のエッジを鈍角に削り落とすもので、食材への食い込みというか切れが鈍くなっていきます」と指摘します。
また、簡易研ぎ器での研ぎを繰り返すと、相対的に包丁の厚みが増して切れ味が鈍くなりやすくなるとのこと。
つまり、簡易研ぎ器を使うたびに刃の形状が少しずつ変わっていき、長期的には本来の切れ味を取り戻しにくくなるということです。
一方の砥石を使って包丁を研ぐ場合は、切れ味がすぐに鈍らないように包丁の厚みも落とすことが可能なのです。
砥石研ぎは刃の角度を整えながら厚みも調整できるため、切れ味が持続しやすいわけです。
簡易研ぎ器でしのいで『研ぎ直し』がお勧め!
鎌田先生にうかがったところ、包丁の切れ味が鈍ってきたら簡易研ぎ器でしのいで、研ぎに出すのがお勧めとのことでした。
やはり根本的な解決を図ったほうがいいのですね。
研ぎ直した包丁は驚くほど切れるようになり、「みなさん、うちの包丁がこんなに切れるとは驚いた」という感想を持つとのこと。
また、「よく切れる包丁を使うと、余分な力を使わないで済むので、逆にケガをしなくなる」そうです。
力を入れずに食材がスッと切れる状態になると、包丁が滑って手を切るリスクも下がるというのは、なるほどと感じる話ですね。
読者のみなさんへのアドバイスをお願いしたところ、鎌田先生からこのような回答がありました。
いい鋼材を使っている包丁は耐久性に優れているので、切れ味が長持ちします。
また、きちんと研げば切れ味が復活し、結局長く使えてお得です。簡易研ぎ器は一時しのぎですから、定期的に研ぎに出すことをお勧めします。
使い捨て感覚で買い替えるよりも、良い包丁を手入れしながら長く使うほうがコスト面でも有利になるということです。
自分で研ぐ技術を身につけるのも選択肢のひとつ
ちなみに、包丁研ぎは自分でもできます。
鎌田先生によると「『かまた刃研社』では包丁研ぎの講座も行っていますが、みなさん1時間もすれば研ぎについて理解できるようになり、うまくなりますよ」とのこと。
包丁研ぎを依頼できない場合には、知識を身につけて自分でやってみることを考えてもいいかもしれませんね。
「砥石は難しそう」というイメージを持つ人も多いようですが、専門家に教わると1時間で基本をマスターできるというのは、意外と身近に感じられます。
【かまた刃研社】
1923年、東京浅草にて創業。4世代にわたって刃物研磨の技術を受け継ぐ。
確かな技術が反映され、厳選された品ぞろえは、常時800種類以上にも及ぶ。日本古来の伝統的手法による職人技による手づくりの逸品から、近代的な設備で厳しく商品管理された品がそろう。
全国から『研ぎ』の依頼がある。
ウェブサイト:かまた刃研社
[文/高橋モータース@dcp・構成/grape編集部]