『留意』の意味とは? 使い方や注意点、『配慮』との違いも解説
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『留意』はビジネスシーンでもよく耳にする言葉ですが、みなさんは正確に使えていますか。この記事では、『留意』の意味から使い方、注意点などを解説しています。言い換え表現などもマスターして、コミュニケーションに役立ててみてください。
『留意』の読み方、意味
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まず、『留意』の読み方と意味を解説します。
『留意』の読み方
『留意』の読み方は『りゅうい』です。
『留意』の意味
『留意』の意味は以下の通りです。
『留』は「とまる、とどめる、その場所にとめておく」などの意味、『意』は「心、おもい」などの意味を持つ漢字です。したがって、『留意』とは、気を付けたい事柄を気にかけておく、心にとどめておくという意味になります。
気を付けたい事柄は具体的なものとは限らず、対象が抽象的な場合や、念のために継続して気を付けるという場合もあります。
『留意』と『配慮』の違い
『留意』と似ている言葉に、ビジネスシーンでもよく使用する『配慮』という言葉があります。この2つには類似の意味もありますが、違いもあるので確認していきましょう。まず、『配慮』について説明します。『配慮』とは次のような意味の言葉です。
『配』は「くばること、注意を行き渡らせること」などの意味、『慮』は「あれこれ思いめぐらす、おもんぱかる」などの意味を持つ漢字です。他人や物事に対して事情をくみ取り、気を配ることを指します。
『留意』が「気を付けたい事柄に対して注意を払う」ことを指すのに対し、『配慮』は「対象となる人や物事の事情を踏まえ、注意を払う」というニュアンスがあります。状況に応じて使い分けましょう。
『留意』のビジネスシーンでの使い方
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次に、『留意』のビジネスシーンでの使い方を見ていきましょう。相手に対して『留意』をお願いする場合、自分が『留意』する場合の2つのパターンを説明します。
例文1
【相手に対して『留意』をお願いする場合】
気にかけてもらいたいことに関して注意をうながしたり、相手について気づかったりする場合に、このように使います。口頭での会話を始め、メールや文書でも使用できる表現です。
上司や取引先などに伝える時は、「ご留意ください」では要望の意味が強く、命令表現ととらえられることもあるので注意しましょう。
相手や場合によっては、「ご留意くださいますようお願い申し上げます」「ご留意いただけますと幸いです」「ご留意いただきたく存じます」などの言い回しにすることで、より丁寧な表現になります。
例文2
【自分が『留意』する場合】
相手に謝罪やお詫びを伝えたり、今後改善に努める姿勢を示したりする際、「自分が注意を払う」という意味でこのように使用します。改善点について理解し、相手の意見を尊重するというニュアンスが含まれた表現です。
また、これから起こることに対して、「十分確認して気を付ける」という意味で「留意いたします」を使用することもできます。
『留意』の類語や言い換え表現
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『留意』には、いくつかの類語や言い換え表現があります。どれも日頃よく使用される言葉ですが、それぞれ微妙なニュアンスの違いが含まれているため、適切に使い分けていきましょう。
注意
よく似ている言葉に『注意』があります。意味を見ていきましょう。
『注意』は、具体的な事柄に対して特に気を付ける場合や、集中しておく必要がある場合によく用いられる言葉です。『留意』が、緊急性はそれほど高くないが気にとめておいてほしい、覚えておいてほしいという場合に使用されることが多いでしょう。
対して『注意』は、より意識しておいてほしい場合や、警戒が必要である場合に使用される言葉、ととらえておくと、使い分けの目安になります。
用心
『用心』も同じように用いられる言葉ですが、似ているようで違う言葉です。『用心』の意味を確認しましょう。
『用心』は『要心』とも書かれることもあり、心から気を付けて警戒すること、という意味を持ちます。『火の用心』という表現があるように、『留意』『注意』に比べて、より気を付ける気持ちを強く表したい時に用いられる言葉です。
心掛け
『心掛け』もよく耳にする言葉ではないでしょうか。『留意』とも共通する部分はありますが、違いもあります。『心掛け』の意味を確認しておきましょう。
『留意』が、抽象的なものも含めて事柄に気を付ける、注意を払う、という意味を持つ言葉であることに対し、『心掛け』は、ふだんの心のありかたや、日常的な配慮を指す言葉という点が大きな違いです。
「早寝早起きを心掛けましょう」など、日常的に忘れることのないよう呼びかける、といったニュアンスで使用されます。
『心掛け』には、物事に対して警戒してほしいことや、十分に意識してもらいたいことに対して使用するには不向きといえるでしょう。
『留意』を使用する際の注意点
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『留意』を使用する際には、いくつかの注意点があります。間違った使い方をすると、相手が気分を害してしまったり、こちらの信用を失ったりしてしまう可能性も。以下の点を把握しておきましょう。
目上の人に対しては丁寧表現にする
『留意』の基本的な意味は「気を付けること」でした。「ご留意ください」という使い方は、「気を付けてください」という注意や命令のようにとらえられる可能性があります。「ご留意ください」は誤用ではありませんが、相手や場合によってはより丁寧な表現を意識しましょう。
目上の人や取引先などには、上記のような表現にすると安心です。
緊急度が高い場合は使用しない
『留意』は、特別に注意を払うほどではないけれども、気を付けておいてほしい、というニュアンスの言葉です。
「貴重品の管理に注意する」「火の元に用心する」など、緊急度が高い場合、警戒が必要な場合には、『留意』では言い換えられないといえます。『注意』『用心』との使い分けを把握しておきましょう。
『留意』の意味を正しく理解しよう
『留意』は「気を付けること」「心にとどめておくこと」という意味を持ち、ビジネスシーンでよく使用される言葉です。
「意識しておいてください」という意味で「ご留意ください」という言い回しをよく使用しますが、相手によってはより丁寧な表現のほうが適切な場合もあります。
また、『留意』には類語や言い換えもあります。緊急の度合いなどによって上手に使い分けができると、相手に内容を伝えやすくなるでしょう。それぞれの言葉を正しく理解して、コミュニケーションに役立ててみてください。
[文・構成/grape編集部]