満月はいつ見える? 月の満ち欠けの仕組みや各月の満月の名前を紹介
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月の満ち欠けはなぜ起きるのかは、小学校で学ぶことですが、忘れてしまった人もいるでしょう。月の満ち欠けの周期を理解すると、満月や三日月がいつ見えるのか計算できるようになり、夜空を見上げるのが楽しくなります。
夜空に浮かぶ月は、古来から世界中でめでられてきました。この記事では月の満ち欠けの仕組みや、ロマンチックな満月の名前を紹介します。
月の満ち欠けの仕組み
※写真はイメージ
月の満ち欠けは、月と地球、太陽の位置が変わることで起きます。私たちが住む地球は、水星、金星などと同じ、太陽系に属する惑星です。太陽系とは、太陽とその重力によってまわりを回っている惑星などの天体からなっています。
地球は、太陽のまわりを回る惑星で、月はその地球のまわりを回る衛星です。太陽は自ら光輝く恒星(こうせい)ですが、地球や月は自分では光りません。月が光って見えるのは、太陽に照らされているからなのです。
月の光る形が毎日違って見えるのは、月が約1か月かけて地球のまわりを1周する時に、太陽に照らされている部分が変わるからです。月がどのように変化していくか紹介します。
新月(1日目の月)
新月とは、地球から見て月が見えていない状態のことです。1日目の月で、この状態を朔月(さくげつ)とも呼びます。『朔』は、始めを意味し、ここから月の満ち欠けが始まることを表わしているのです。
三日月(3日目の月)
『三日月』は、太陽が沈む頃、西の低い空に現れる細い月のことをいいます。地球から見ると、斜め後ろから太陽の光が月に当たっている状態です。
上弦の月(7日目の月)
『上弦の月』は、昼頃に東の空に現れ、夕方に南中、真夜中に西の空に沈んでいきます。満月を半分に切った形で『半月』、弓の形に似ていることから『弓張月(ゆみはりづき)』とも呼ばれる月です。
真夜中に西の空に沈む時に、カーブしている方が下になり、弓の弦が上にあるように見えるため『上弦の月』といわれています。
十三夜(13日目の月)
『十三夜』は、満月の次に美しいとされる月です。旧暦(太陰暦)の13日の夜、主に旧暦9月13日には十三夜のお月見をする風習があります。
満月(15日目の月)
15日目は、月が地球を挟んで太陽と180度の位置になり、太陽の光が月を欠けるところなく照らしている状態です。この時、月面は最大の明るさに達します。
満月だけは、ひと晩中見られますよ。『望月(もちつき)』『十五夜(じゅうごや)』とも呼ばれ、旧暦8月15日にはお月見をする風習があります。
立待月(17日目の月)
17日目の月は、日が沈んでから立って待つ間に出る月という意味で、『立待月(たちまちづき)』と呼ばれます。満月を境に、新月に向かって少しずつ欠けていくのです。
下弦の月(23日目の月)
23日目の月は、真夜中頃に東の空に昇り、明け方頃に南中、正午頃に西の空に沈んでいきます。同じ半月の形をしていますが、『上弦の月』とまったく反対で、左側半分が輝いて見えます。弓の弦を下にした形で沈むため、『下弦の月』と呼ばれているのです。
満月の日を知るには
※写真はイメージ
満月の日を知るには、国立天文台がウェブサイトで公開している、暦要項(れきようこう)を見るとよいでしょう。暦要項の朔弦望という項目に、1年間の新月、上弦、満月、下弦の日付と時刻が記載されているので、参考にしてみてください。
そのほかに、月の満ち欠けの周期から計算する方法もあるので紹介します。
満月になる日を計算してみよう
満月から次の満月までの周期は約29.5日なので、前回の満月の日付に29.5日を加えれば次の満月の日付が計算できます。
しかし、月の満ち欠けの周期は、毎回正確に29.5日ではありませんので、あくまでも概算だということには注意してください。
満月は何時から何時まで見えるのか
月は太陽と同じように、東から昇って西へと沈みます。満月は、月の出の時刻から月の入りの時刻まで、空の条件がよければひと晩中眺められますよ。
満月の月ごとの名前
※写真はイメージ
満月には、月ごとにさまざまな名前が付けられています。日本では、上記のように月の満ち欠けそれぞれの形に名前を付けていました。しかし、アメリカの先住民族ネイティブアメリカンは、各月の満月の時期に合った名前を付けていました。
季節を感じさせる美しい名前を紹介します。
※各月の満月の名前については諸説あります。
1月の満月『ウルフムーン』
1月の満月は『ウルフムーン』です。1月は真冬で獲物が少なく、飢えた狼(ウルフ)が仲間を見つけるために遠吠えします。その遠吠えが、よく聞こえる季節の月だといわれているのです。
2月の満月『スノームーン』
2月の満月はスノームーンです。北米では雪が降ることが多い月なので、こう名付けられたようです。
3月の満月『ワームムーン』
3月の満月はワームムーンです。春が近づいてしだいに暖かくなり、ワーム(イモ虫)が活動を始める時季を意味しているといわれています。
4月の満月『ピンクムーン』
4月の満月はピンクムーンです。ネイティブアメリカンの住む北米では、春になると野生のシバザクラやフロックスなどで山や丘がピンク色に染まるため、こう名付けられたといわれています。
5月の満月『フラワームーン』
5月の満月はフラワームーンです。スミレやアネモネなどの花が次々と咲き始め、月明かりに美しく照らし出された様子を意味しているといわれています。
6月の満月『ストロベリームーン』
6月の満月はストロベリームーンです。北米では、毎年6月に野苺の収穫を行うことから、こう名付けられたといわれています。
7月の満月『バックムーン』
7月の満月はバックムーンです。『バック』とは雄鹿のことで、7月頃になると雄鹿の角が生えてくることから、こう名付けられたといわれています。
8月の満月『スタージョンムーン』
8月の満月はスタージョンムーンです。『スタージョン』とはチョウザメのことで、北米では、8月になるとチョウザメ漁が行われるために、こう名付けられたといわれています。
9月の満月『ハーベストムーン』
9月の満月はハーベストムーンです。『ハーベスト』とは収穫の意味で、北米では農作物を収穫する時季にあたるためこう名付けられたといわれています。
10月の満月『ハンターズムーン』
10月の満月はハンターズムーンです。月明かりが強い10月はハンターが獲物を狩るのに適した時季であるため、こう名付けられたといわれています。
11月の満月『ビーバームーン』
11月の満月はビーバームーンです。北米のビーバーは、11月に冬を越すための巣を作り始めるため、こう名付けられたといわれています。
12月の満月『コールドムーン』
12月の満月はコールドムーンです。寒さが厳しくなる時期であるため、こう名付けられたといわれています。
満月が見える目安や名前を知って、満月を毎月楽しもう
古来から月をめでる風習は、日本だけでなく世界中にありました。月にまつわる名前やエピソードは大変神秘的ですね。
毎日形を変える月が、なぜそのような形になっているのかも理解することで、次の満月を予想したり、昔の人のように日にちを判断したりするのも楽しいのではないでしょうか。
慌ただしい毎日の中でも、満月を見上げて月に思いをはせる時間を作ってみてください。
[文・構成/grape編集部]