「あの時中絶を勧めたあなたへ」ダウン症の子の母が、医師に送った一枚の手紙
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- 出典
子どもを授かり、お腹にいる新たな家族に喜びを感じていたコートニー・ベイカーさん。
お腹の赤ちゃんのため、定期的に病院で検査を受けていたある日、担当医師からこう言われました。
「検査の結果、お腹の中の子がダウン症だということがわかりました」
ダウン症は染色体の異常が原因で、1000人にひとりの確率で生まれると言われています。いまだ根本的な治療方法は見つかっておらず、生活するうえで周囲のサポートも必要です。
しかし、ベイカーさんにはそんなこと関係ありません。彼女にとって、生まれてくる愛しい我が子に違いないのですから。
笑顔で「問題ありません」と返したベイカーさん。すると担当医師は、信じられない言葉を発したのです。
「中絶したほうがいい。このままだと、あなたと生まれてくる子どもの生活は酷いものになる」
ベイカーさんは、言葉を失くしました。愛しいわが子を、目の前の医師は「生むな」と言っているのです。
その後、何度も中絶を勧めてきた医師を振り切り、ベイカーさんは無事赤ちゃんを出産。エミーと名付けられた赤ちゃんは、彼女にとってかけがえのない宝物になりました。
ある日彼女は、当時中絶を勧めた医師に1枚の手紙を郵送しました。そこには、こう書かれていました。
お医者様へ
友人の出産前診断を担当した医師の方は、超音波で彼女の赤ちゃんを見た時「素晴らしい子だ!」と言われました。
その赤ちゃんはダウン症をもって生まれましたが、後日医師に会った時「言った通り、素晴らしい子だったでしょ?」と笑顔で言われたそうです。
友人の素敵な話は、私の心をうちました。
そして、こう思ったのです。「私の医者も、あの時そう言ってくれたら…」と。
人生で最も大変な妊娠中に、私はあなたの元を訪れました。恐怖や不安、時には絶望すら覚える…そんな時期です。
そんな時、私を励ますことも支えることもせず「酷い生活になるぞ」と、ひたすら中絶を勧めていたあなた。
生まれてきたあの子はとても素晴らしい子だったのに、そのことを一言も告げてくれなかった。
私は怒っていないし、苦しんでいるわけではありません。ただ、悲しくて仕方がないのです。
あの小さな心臓の音に、酷いことを言わないでください。
なにより、「ダウン症の赤ちゃんが生まれたら生活が酷いものになる」なんて考えないで。
そんな考え間違っています。そう思われていることが、私はとても悲しいです…。
私の愛する娘・エミーのことを知っていただけないのが残念です。
あの子は、私たち家族に言葉では表せないほどの幸せを与えてくれています。生活を、美しく素晴らしいものにしてくれたのです。
もしかしたら、あなたは今日も他のママにあの時と同じ言葉を告げたかもしれませんね。
お願いです、私のように悲しい思いをするママを増やさないでください。
そして、お腹の中にいるダウン症の赤ちゃんをみたら、ママにこう言ってください。
「あなたの赤ちゃんは、素晴らしい子ですよ」…と。
あの時の医師に、「ダウン症だからって、ママと赤ちゃんに酷いことを言わないで」という願いを綴ったベイカーさん。当時自分が抱いた悲しみを、他のママにも感じてほしくなかったのです。
その後ベイカーさんの手紙はネット上で公開され、ダウン症の子をもつ全世界の親から反響を呼びました。その中には、ベイカーさんと同じく医師から中絶を勧められた人も…。
エミーちゃんは2人のお姉ちゃんに可愛がられ、仲良く生活しています。穏やかなお姉ちゃんと活発なお姉ちゃんに愛され、毎日笑いが絶えないそうです。
医師には「酷い生活になる」と言われていたのに、明るい生活をおくっているベイカーさん一家。彼女たちの人生は、これからも素敵なものであり続けることでしょう。