「みんなに伝えたいことがある」 女性の最期の願いのため、シェイクを届けたレストラン
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出典:Sam Klein

「高級店しか行ったことないの?」 スーパーに寄せられたクレームにドン引きスーパーのレジに意見する客。貼りだされた意見カードに書かれていたのは、目を疑うような身勝手な言い分でした。

回転寿司で腹を満たした男性 お会計時に青ざめた理由は?財布を忘れ、ICカードしか手元になかった客。飲食店でのエピソードが、反響を呼んでいます。
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「あるレストランについて、みんなに伝えたいことがある」
そんな一文から始まる、サム・クラインさんの手記。Facebookに投稿された、心温まる実話をご紹介します。
ホスピスで暮らす友人の『たった1つの願い』
ある日、友人のエミリーさんを訪ねたサムさん。エミリーさんはすい臓がんを患い、バージニア州のホスピスにいたといいます。
サムさんはエミリーさんと話した際に、彼女にこんなことを問いかけました。
「何か欲しいものや、したいことはある?」
エミリーさんはしばらく考えて、ポツリとつぶやきました。
「ミルクシェイクが飲みたい。Tommy’sのモカミルクシェイクがいい」
Tommy’sとは、クリーブランドにあるレストランの名前なのだそう。クリーブランドはエミリーさんの故郷です。
「自分の足で故郷に帰ることは、もうかなわないだろう」…エミリーさんの口調から、そんな本音を感じたサムさんは、友人の『願い』をかなえるべく動きました。
心温まるレストランの対応
ところが1つ大きな問題点がありました。レストランとホスピスの間には、375マイル(約603㎞)もの距離が横たわっていたのです。
レストランに直接交渉してみることにしたサムさん。数日後、レストランのオーナーから1本の電話がきました。
オーナーは「何とかしてエミリーさんの元にミルクシェイクを届ける」と約束してくれたのです。細かな確認を重ねつつ、シェイクは配送されることになりました。
手元に届いた故郷のシェイクに、エミリーさんは大喜びしたそうです。
満面の笑みを浮かべた、その時の様子がこちらです。
それからというもの、何日経ってもミルクシェイクのことを嬉しそうに家族や友人に語っていたというエミリーさん。
彼女は2017年の7月末に生涯を終えましたが、シェイクを口にする楽しそうな姿はずっと周囲の人の心に残ることでしょう。
思いやりが生んだ、優しい実話に、多くの人が温かい涙を流しました。
「友人の願いをかなえてあげたい」という思いが、はるか遠くで働くレストランのオーナーの心を動かした今回の出来事。
優しさの連鎖がもたらした物語は、多くの人の心に響きました。
[文・構成/grape編集部]