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スピッツの魅力を改めて考える 草野マサムネの曲作りに、人気の理由が分かる

By - grape編集部  公開:  更新:

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独特な世界観が光る歌詞と、分かりやすいメロディー…そして、草野マサムネさんの美しい歌声が多くのファンから支持され、長年、愛され続けているロックバンド・スピッツ。

時代が流れ、新しいミュージシャンが次々と登場する中で、音楽性やスタンスを変えずに第一線で活躍し続けている稀有なバンドです。

そんなスピッツの名曲の数々や、ヴォーカル・草野マサムネさんの曲の作りかたなど、魅力に改めて迫ります。

スピッツってどんなバンド?

まずは、スピッツのプロフィールをチェックしていきましょう!

メンバー:草野マサムネ(ヴォーカル・ギター)、三輪テツヤ(ギター)、田村明浩(ベース)、﨑山龍男(ドラム)

結成年:1987年

デビュー年:1991年

所属:Grass Hopper

1987年、それぞれ進学のために上京してきた4人が集まり、スピッツが結成されます。

現在は、美しいメロディーが特徴のスピッツですが、なんと結成当初はパンクバンドだったそうです。

『スピッツ』命名の由来は?

『スピッツ』というバンド名は、ボーカルの草野マサムネさんが高校時代から温めていた名前。「短くてかわいいのに、パンクっぽい名前である」ことから、命名したといいます。

犬種の『スピッツ』も名前の由来の1つ。「弱いくせによく吠える」といった、パンクバンドらしい意味も込められているそうです。

スピッツ(犬種)

結成されたスピッツは、『新宿JAM』『渋谷ラ・ママ』などのライブハウスで、ライブ活動をスタート。

当時はパンクバンドらしく、ライブパフォーマンスとしてお客さんをあおったり、暴れたりなどしていたそうです。しかし、ライブハウスのブッキングマネージャーから、「ブルーハーツの二番煎じでは、先は望めない」と指摘され、バンドのスタイルを変更。それ以降、着実にファンを増やしていきます。

そして1991年、シングル『ヒバリのこころ』で、念願のメジャーデビューを果たしました。

しかしその後、シングルやアルバムをリリースするもののヒットには恵まれず、このままでは、「大好きな音楽活動が続けられなくなる」「支えてくれるスタッフのためにも」と、外部プロデューサーの笹路正徳さんを迎えて「売れること」を目標にします。

『空も飛べるはず』でついにヒット

その願いが叶い、1994年4月にリリースした8枚目のシングル、『空も飛べるはず』がついにヒットします。ここから、ラジオ・TV出演などメディア露出が増え、徐々に知名度を上げていきました。

そして翌年の4月にリリースした11枚目のシングル『ロビンソン』が、スピッツとしてオリコンチャートトップ10に初めてランクイン。売上は、162万枚を超えるビッグヒットとなりました。

見事ブレイクを果たしたスピッツは、ここから、『涙がキラリ☆』や『チェリー』、『スカーレット』など多くのヒット曲を生み出し、音楽界における自分たちの地位を確立。

2017年には結成30周年を迎え、日本音楽シーンの第一線で活躍しています。

スピッツの楽曲の魅力とは?

たくさんの人の心に残る名曲を数多く生み出しているスピッツ。ここでは、その楽曲の魅力をご紹介します。

スピッツ『ロビンソン』

まずは、スピッツが大ブレイクを果たした1995年の名曲『ロビンソン』。

『ロビンソン』は、前述のとおり、初のオリコンシングルランキングトップ10にランクインした曲であり、さらに、スピッツにとって、最大のヒット曲です。

タイトルである『ロビンソン』は、草野マサムネさんが、タイに旅行した時に訪れたデパートの名前だそうです。

仮タイトルにしていたら、なぜかスタッフから好評。そのまま正式タイトルとなったため、『ロビンソン』という言葉自体に意味はないそうです。

また、スピッツの作詞・作曲を担当しているヴォーカルの草野マサムネさんの歌詞は、非常にあいまいで、難解だといわれています。

この『ロビンソン』も同じで、さまざまな解釈がされています。

ヴォーカルの草野マサムネさん自身が歌詞の意味を公表していないことから、「切ないラブソング」とも、「生と死を描いている」とも取れます。

スピッツ『チェリー』

『ロビンソン』に次いで、シングル売上枚数 第2位の大ヒットナンバーが『チェリー』です。

『チェリー』は、1996年にリリースされた、スピッツ13枚目のシングル。

人気絶頂期のスピッツの経験をもとに歌詞が書かれたそうで、そこには、「地に足をついてテクテク歩いて行く」という、新たな旅立ちへの決意が込められています。

学校で合唱曲として歌われ、多くのアーティストにもカバーされるなど、リリースから20年以上が経っても幅広い世代に愛されています。

スピッツ『楓』

そして、1998年にリリースされた、スピッツ19枚目のシングル『楓』です。

切ないメロディーと、草野マサムネさんの美しい歌声が胸に響く曲。この曲もまた、『ロビンソン』と同じように、さまざまな解釈がされている楽曲です。

失恋がテーマになっているように感じられますが、一説では、亡くした誰かを思っての歌だともいわれています。

スピッツの魅力 草野マサムネが考える「丁寧な曲」

スピッツのほとんどの曲を作詞・作曲している草野マサムネさん。

その独特の詞の世界観が多くのファンから支持されています。草野マサムネさんは、どのようにして、作詞・作曲をしているのでしょうか。

ラジオ出演したスピッツ 2002年

過去に出演したラジオ番組で草野マサムネさんは、スピッツの曲作りに関してこんな風に語っています。

丁寧に作ってあるものは、元気な時でも、元気がない時でも入ってくる。

メロディーも演奏も、丁寧に作りたい。

勢いだけで作ったものは、元気がある時は盛り上がって楽しいが、疲れている時、弱っているときはあまり聴きたくない。

自分たちは、元気がないときでも聴ける音楽をやりたい。

草野マサムネさんの思いから、スピッツの音楽が私たちの心にすっと入っくる理由分かります。

スピッツの現在、これから

これまで、ラジオでさまざまな本音を吐露してきた草野マサムネさんは、2018年1月から20年ぶりのレギュラーラジオ番組 『SPITZ 草野マサムネのロック大陸漫遊記』(TOKYO FM)の、パーソナリティを担当しています。

メディア露出の少ない草野マサムネさんの、貴重なトークを聴くことができます。

2019年現在、メンバー全員が50代となったスピッツ。ですが、楽曲制作、全国ツアー、イベント開催など、精力的な活動を継続しています。

今後も、私たちの心をつかむ名曲を生み出してくれるでしょう!


[文・構成/grape編集部]

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