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百田尚樹の書籍『永遠の0』は出版を断られ続けていた! 異例の「問題作」が音声に

By - grape編集部  公開:  更新:

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放送作家として、バラエティ番組『探偵!ナイトスクープ』(テレビ朝日系)などのTV番組で活躍してきた百田尚樹さん。

50歳の時に出版したデビュー作『永遠の0』が累計部数546万部の大ヒットを記録し、以後は小説家としても活躍しています。

百田尚樹さんの名を世間に一気に知らしめた『永遠の0』は、さまざまなメディアで展開。映画やドラマのほか、まとまった時間が取れない人でも楽しめる音声版も登場しました。

百田尚樹 映画にもなった『永遠の0』が音声で楽しめる

出版されてから、クチコミで人気が広まっていった『永遠の0』。2013年には、『ALWAYS三丁目の夕日』シリーズで日本アカデミー賞を受賞した山崎貴監督の手により映画化されています。

主演はV6・岡田准一さん。そのほか、三浦春馬さんや井上真央さんなどの豪華俳優陣が出演し、人々を感動の渦に巻き込みました。

【映画『永遠の0』ストーリー】

アメリカが最も恐れたのは、「悪魔」と呼ばれたゼロ戦と、たったひとりの臆病者。

太平洋戦争末期。勝利を目前にしたアメリカを大混乱に陥れた、たった一機の戦闘機。「悪魔」と呼ばれたそのゼロ戦は、米軍最強の空母艦隊による一斉射撃・百万の銃弾をくぐり抜け、包囲網を突破してみせたのだ。その「悪魔」を操るパイロットは、実に意外な人物であった。宮部久蔵。天才的な操縦技術を持ちながら、生還することにのみ執着し、仲間から「臆病者」と蔑まれた男だった…。

60年の時を超えて、語り継がれる、壮大な愛。

そして時は2004年、現代。司法試験に落ちて進路に迷う佐伯健太郎は、祖母・松乃の葬儀の日に驚くべき事実を知らされる。実は自分と祖父・賢一郎には血のつながりが無く、“血縁上の祖父”が別にいるというのだ。本当の祖父の名は、宮部久蔵。60年前の太平洋戦争で零戦パイロットとして戦い、終戦直前に特攻出撃により帰らぬ人となっていた。宮部の事を調べるために、かつての戦友のもとを訪ね歩く健太郎。しかし、そこで耳にした宮部の人物評は「海軍一の臆病者」などの酷い内容だった。

この空を生き抜いて、必ず還ってくる―それは妻と娘に誓った約束。

宮部は天才的な操縦技術を持ちながら、敵を撃破することよりも“生還”に執着し、乱戦になると真っ先に離脱したという。「家族のもとへ、必ず還ってくる」…それは宮部が妻・松乃と娘・清子に誓った、たったひとつの約束だった。そんな男がなぜ特攻を選んだのか。やがて宮部の最期を知る人物に辿りついた健太郎は、衝撃の真実を知ることに…。宮部が命がけで遺したメッセージとは何か。そして現代に生きる健太郎は、その思いを受け取ることができるのか。

本当の祖父が、なぜ特別攻撃隊(通称:特攻隊)に志願したのかをさぐっていくストーリー。

『テレビ東京開局50周年特別企画』としてドラマ化もされた本作が、オーディオブック配信サイト『audiobook.jp』では音声で楽しむことができます。

オーディオブックとは、声優やナレーターの朗読により本を耳で楽しめるサービスのこと。

オーディオブック『永遠の0』には、総勢23名が出演。原稿用紙千枚以上もの長編作品に新たな息吹をもたらしています。

百田尚樹著作 オーディオブック『永遠の0(ゼロ)』キャスト一覧

佐伯健太郎:江口拓也
宮部久蔵:櫻井孝宏
佐伯慶子:豊口めぐみ
祖父:糸博
松乃:小芝風花
長谷川梅男:秋元羊介
伊藤寛次:小上裕道
井崎源次郎:浜田賢二
永井清孝:金光宣明
谷川正夫:園部啓一
岡部昌男:樫井笙人
武田貴則:楠見尚己
景浦介山:辻親八
大西保彦:側見民雄
米軍兵士:杉村憲司
大石賢一郎:坂巻学
佐伯清子:根本圭子
高山隆司:松本忍
藤木秀一:山本善寿
江村鈴子:尾田木美衣
江村誠一:堀総士郎
島田加江:古城望
大西保彦(青年時代):稲垣拓哉

アニメ『俺物語!!』の剛田猛男役や『黒子のバスケ』の小金井慎二役などを務めた人気声優・江口拓也さんが、物語の主人公・佐伯健太郎の声を務めています。

オーディオブック『永遠の0』の再生時間は約19時間。江口さんの声を何時間も聞きたいファンにとって、嬉しい1作です。

百田尚樹著作 オーディオブック『永遠の0』サンプル

江口拓也コメント

音声化ということで、とんでもない量の文を読ませていただきました(笑)今後の人生で、こんなに作品でしゃべることはないのでは…?とても刺激になりました。「戦争」というテーマはたしかに重いですが、考え続けなければいけないことだと思います。正解とはなんなのか。音声化を通して、さらに多くの方に、この作品が届けられたら嬉しいなと思います。

櫻井孝宏コメント

原作をご存知の人はもちろん、これから知ろうという人に聞いていただきたいですね。
難しい題材ですが、心を込めて読ませていただきました。
心を動かされる作品です。よろしくお願いします。

豊口めぐみコメント

このような作品に関われること、大変光栄に思いました。最初は、専門用語などをなかなか覚えることができなかったのですが、
いろんな視点から展開される物語で、つながっていくというか、紐解かれていくのがすごく楽しくて、どんどん読み進むことができました。
音なら、いつでもどこでも何かをしながらでも聴けるので、いろんなかたに聴いていただけたらと思います!

小芝風花コメント

声だけで演じるということが初めてでしたが、初めてなりに工夫して作品に向き合ったのでぜひお聴きください。
以前からこの作品が好きだったので、今回参加させていただけたことが本当に嬉しいです。
この世界をもう一度、今度は耳で聴いて感じてほしいなと思います。

百田尚樹 デビュー作『永遠の0』は出版を断られ続けていた

さまざまなメディア展開をしている『永遠の0』ですが、実は出版までには長い道のりがありました。

百田尚樹さんはインタビューで、出版までの苦労を次のように語っています。

書き上げてみたら、400字詰め原稿用紙で1000枚近い長さになっていました。出版社の新人賞に応募しようと思っても、規定の枚数を大きく超えています。そこで、いくつかの出版社へ持ち込んでみたんです。

そのとき、口をそろえて言われたのが「これは売れません」。

今の出版界では戦争物は売れないそうです。その中でもノンフィクションはまだ売れるけれど、フィクションはほとんど売れないと言われました。しかも書いたのは無名の新人だし、50歳だし、作品は長いし、賞も取っていないし。出版社にことごとく断られて、ようやく縁あって太田出版から出してもらえました。

NIKKEI STYLE ーより引用

出版社に作品の持ち込みをしても、封も切らずに送り返されたり、「出版は無理だ」と突き返されたりしていた百田尚樹さん。

ある出版社の編集者は、出版できない理由を6つも書いて百田尚樹さんに送って来たそうです。

そんな中、百田尚樹さんの作品を受け入れてくれる出版社が現れました。サブカルチャー系の『太田出版』が、「百田尚樹さんの作品を出版する」といってくれたのです。

出版後、多くの編集者の予想に反して反響があった『永遠の0』。

百田尚樹さんは、特に元・零戦搭乗員たちからの反応が嬉しかったといいます。

『永遠の0』は翻訳され、アメリカでも出版。

百田尚樹さんは、反戦の願いを込めて書いた本作を通して、特攻隊も「生きた人」だったことを多くの人に伝える機会を得たことを喜んでいます。

百田尚樹 『永遠の0』を読んでほしかった人

百田尚樹さんによれば、彼の父親や叔父は兵隊として第2次世界大戦を経験しているそうです。

戦争の話を聞いて育った百田尚樹さんは、世代を超えて伝えていくために物語を書いたのでした。

僕は、父や叔父から戦争の話を聞いています。私は戦争が終わってちょうど10年目に生まれた子供だから、それが普通でした(百田氏は1956年生まれ)。でも、父も叔父も、自分たちの孫には戦争の話をしていないんです。父の世代が消えてしまうと、語り継ぐ人がいなくなってしまう。彼らから話を聞いてきた世代として、その話を受け渡さないといけないと思ったのです。

NIKKEI STYLE ーより引用

百田尚樹さんの想いが詰まった『永遠の0』が出版されたのは、父親の亡くなった後のこと。

『永遠の0』が大ヒットしてから、百田尚樹さんはこんなコメントをツイッターに投稿しています。

デビュー後、百田尚樹さんは『海賊とよばれた男』や『殉愛』、『日本国紀』など数々の話題作を書き続けてきました。

しかし、何よりも思い入れの深い作品は、この『永遠の0』だといえるでしょう。

百田尚樹プロフィール

生年月日:1956年2月23日
出身地:大阪市
出身大学:同志社大学中退

百田尚樹 主な執筆作品

・『永遠の0』
・『輝く夜』(改題前:聖夜の贈り物)
・『ボックス!』
・『風の中のマリア』
・『モンスター』
・『影法師』
・『錨を上げよ』
・『幸福な生活』
・『プリズム』
・『海賊とよばれた男』(第10回本屋大賞)
・『夢を売る男』
・『フォルトゥナの瞳』
・『カエルの楽園』
・『殉愛』
・『大放言』
・『幻庵』
・『日本国紀』


[文・構成/grape編集部]

出典
audiobook.jpオーディオブック『永遠の0(ゼロ)』東宝オフィシャルサイト@hyakutanaokiNIKKEI STYLE

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