愛犬を助けようと凍った湖に飛び込んだ男性 警察が緊迫の救出シーンを公開
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2019年1月、アメリカ中西部を記録的な大寒波が襲いました。イリノイ州シカゴでは1月31日朝の気温が氷点下31℃まで下がり、南極より寒いという状況に。体感気温はマイナス40℃を下回る「命をおびやかす」寒さとなりました。
そのシカゴで、緊迫の救出劇が起こりました。
1月27日、ある男性が愛犬を連れて凍ったミシガン湖付近を散歩していました。『ピタ』という名前の生後9か月の犬は、男性が最近家族に迎えたばかり。
初めて訪れる場所に興奮したピタは、男性のそばから離れて走っていってしまいます。そして、氷の割れ目から湖に落ちてしまったのです。
ピタの姿が見えなくなった瞬間、男性は慌ててその場所へ走っていきました。すると水中で必死に泳ぐピタの姿が。
このままではすぐにピタはおぼれるか、寒さによって死んでしまう
そう思った男性は、凍った湖に飛び込みます。幸い水は男性の腰の辺りまでしかなく、彼はピタを抱き上げて自分の肩に担ぎました。
しかしその後すぐに男性が立っていた場所の水かさが彼の身長ほどまでに増えてしまい、大きな氷に阻まれて動けなくなってしまったのです。
男性は水の浅い場所まで移動しますが、ピタを担いでいる上、氷が滑りやすくて登ることができなかったといいます。
ダメだ。自力では脱出できない。
そう気付いた男性は寒さで感覚のない手で携帯電話を取り出し、なんとか911(緊急電話)にかけることに成功。またその時すでに、男性が湖に飛び込むのを見ていた通行人が、警察に救助を要請していたということです。
この後、男性とピタが救助される様子が警察官のボディカメラで撮影されていました。
映像からいかに緊迫した状況だったかが伝わってきます。また映像の最後に映っていますが、警察官が「犬を彼に渡してあげて!」といって、パトカーに乗った男性にピタを渡しています。
この後、病院で手当てを受けている間も男性はピタと離れることなく、ずっと一緒にいさせてもらったということです。
男性が警察官に感謝の気持ちをつづった手紙にはこう書かれています。
あの時助けてもらっていなかったら、おそらく私は死んでいたでしょう。彼ら(警察官)に一生感謝します。
過去7年間に渡り、冬にこの場所を訪れてビーチが凍った状態も見ていましたが、これほど大きな氷の壁を見たのは初めてでした。
ここは犬たちが落ちる可能性があり、非常に危険です。どうか氷が溶けるまで近づかないようにしてください。
愛犬を助けようとして湖に飛び込んだ男性。そして彼らを助けるために全力を尽くし、男性とピタをずっと一緒にいさせてあげた心優しい警察官たちにたくさんの称賛の声が集まっています。
男性もピタも命に別状はなく回復しているということです。助かって本当によかったですね。
[文・構成/grape編集部]